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自分だけのあの湯呑を作りた~い!

こんにちは、スエードと申します。

最近、買い物を兼ねてぶらりとおでかけをした際にあるものに興味を惹かれました。

皆さんはこういった湯呑をご存じですか?

魚編の漢字が並べられているいわゆる「寿司屋の湯呑」。正式名称はわからないのですが「寿司湯呑 魚字」などの名前で販売されているようです。魚編の漢字ということもあり漢字のほぼ全てが魚介類を表しています。

子供の頃に実家で見かけた記憶があり、奇抜なデザインと「この漢字で○○って読むんだ~!」という驚きで知的好奇心をくすぐられたことを思い出しました。

湯呑として使うもよし、ジロジロ眺めてもよしなハイブリッドな商品ですよね。

懐かしさも相まって購入したい意欲が高まり、寿司屋の湯呑といえど一つ一つデザインは異なるのでネットの大海原でどれがいいかな〜と探していたところこんなことを思いました。

鮪(まぐろ)とか鯵(あじ)とか鰹(かつお)とかはわかるし食べたことあるけど、鰍(かじか)とか鰰(はたはた)とか鯒(こち)とか食べたことないしよくわかんね~!!!

私の経験、知識不足はもちろんあるのですが、湯呑に書いてある魚介類の中には知らないヤツもいるのです。

寿司屋の湯呑が欲しい、しかし仮に今、無知な私が購入した場合、寿司屋の湯呑を所持しているのにそこに書かれている魚介に関して詳しく知らない、というのは何だか自分のポリシーに反する気がして、もし寿司屋の湯呑を所持するのであればそこに書いてある魚介くらいは知っている、欲を言えば食べたことがあるのが理想ではないか、それがその湯呑に対する最大限の愛ではないのか、と思いました。

なので寿司屋の湯呑への理解のため歩み寄りたい…のですがそれはしません。

寿司屋の湯呑に書かれている魚介を片っ端から食べようということではないのです。

『なんで?』と思うかもしれませんがそれには理由があります。

和解できず。貝だけに。

私は魚介類に関して好き嫌いが多く、中でも貝は特に苦手で、好きになりたい気持ちはあり何度かチャレンジしてみたのですがどうしても食感とか風味に慣れることができず何度も敗れてきました。

お寿司は好きなのですが頼むメニューはいっつもおんなじ。マグロ、鯛、穴子、サーモンなどのいわゆる有名どころのローテーション。食べたことのない未知の魚介には手を出しづらく、チャレンジするにもあまり気が進まないのです。

寿司屋の湯呑を持つのであれば、自分がよく知っていて、食べたことのあるものが書いてある、心から愛せる湯呑が欲しい。魚介の他にも好きな食べ物いっぱいあるし…。


熱く語ってしまいましたね、頭を冷やします。
ちょっとお茶でも飲むか……ん?

ドン!







というわけで自分好みの湯呑、略して「自分好呑(じぶんごのみ)」を作っていきたいと思います。

魚編の漢字だけではなく、自分の好きな食べ物がびっちり書いてある湯呑があったら素敵だと思いませんか?

寿司屋には魚編の漢字の湯呑がお似合いですが、自分に似合う自分だけの湯呑があるはずです。

ということで早速作っていきます。


作成スタート!

自分好み湯呑を作成するにあたって今回用意したのがこちら。

・水転写シート
・高耐久ラッカースプレー
・白い湯吞

作成の流れとしては、自分の好物を挙げ、挙げた食べ物を漢字一文字に変換し、それを湯呑に収まるサイズにまとめ、水転写シートに印刷し湯呑に張り付けて完成となります。

私が購入した白い湯呑のサイズから、必要な好物数は50個程度がきりがよく丁度いい数なことがわかりました。そのため今回は「自分の好きな食べ物ランキング50を考える」ことがもう一つのテーマになります。

ご、ごご50~~~!!???

50個…。好きな食べ物50個なんて考えたこともなく、ランキング作成には1日ほど要しました。

最初は主に食材を挙げていたのですが、食材だけだとランク付けが難しかったので基本的にランキングに入れるのはできるだけ料理のみとし、料理を上回るほど好きな食材があればランクインさせることとします。

その食べ物をどのくらい好きかを量る選考基準として、満足感、特別感、コスパ、食べたいと思う頻度、手軽さ、この5つがポイントとなります。

例:その辺に生えてる草の「好きさ」

ランキングができたら好物を漢字一文字に変換していきます。もともと漢字で表せるものはそのまま漢字を使い、その他は料理名の漢字表記の一部を使ったり、中国語表記で用いる漢字を使ったり、その料理の雰囲気などを漢字一文字で表したりします。

そのため無理やりなところもあり『ふざけんな』と思う点もあると思います。ごめんね。


完成した表がこちら!

ふりがながかくれているところがあるね、りゆうをみんなでかんがえてみよう!

一文字にして並べてみると壮観ですね。フォントもそれっぽくしたので雰囲気抜群です。

左上から下に1~5位、6~10位と続いていきます

それではざっとランキングを見ていきましょう。

1位、2位は鮨(すし)焼(やきにく)と好物界のメジャーリーガーが続きます。皆さんも「好きな食べ物は?」と聞かれた際にこの2つが挙がることが多いのでは?置きにいった回答をするにしてもこの2つを挙げておけば間違いないですよね。

わかるかな?

3位にランクインしたのが…?

みなさんはこの漢字はどんな食べ物を表していると思いますか?

双頭の雷竜(サンダードラゴン)の丸焼き?違います。


正解は「だぶち」、つまりダブルチーズバーガーです。

わかったかな?

ダブルということで双の字を使いました。文句は受け付けません。

堂々の3位にランクイン。私の中で寿司や焼肉と比べて特別感は劣りますが、満足感、手軽さ、コスパの点数が高く、文句なしで好物ベスト3に入りました。オムライスやステーキという強者を押しのけての第3位、おめでとうございます。これからもよろしくお願いします。


7位には比(ピザ)がランクイン。中国語でピザは「比薩」と書くそうです。シンプルなマルゲリータなんか最高ですね。



23位には回(ホイコーロー)がランクイン。

私はクックドゥのホイコーローがめちゃくちゃ好きで味はもちろん、調理の簡単さから疲れているけどちゃんとおかずを食べたい…みたいなときの心強い味方として重宝してます。

ふりがながスペースの都合上「ほいこーろ」になってしまいハンターハンターの暗黒大陸編の登場人物を匂わせる形になってしまいましたが気にしないでください。



26位は鶏(ファミチキ)。骨なしの揚げたチキンが好きで、ファミチキに限らずスーパーで売ってるようなものも好きなのですが代表としてファミチキを挙げました。辛みのあるスパイシーなやつも美味しいですよね。



わかる?

27位は。なにかわかりますか?

青眼の白龍(ブルーアイズホワイトドラゴン)の燻製?違いますよ。


正解は白(シチュー)です。ホワイトシチューって言いますもんね。

わかったよね?

たまにシチューでご飯食べられる派vs食べられない派の論争を見かけますが皆さんはどうですか?
ちなみに私はめちゃくちゃ食べられる派です。

39位、45位、49位がそれぞれ蠣(カキフライ)蝦(エビフライ)鯵(アジフライ)となっていますね。

けいおん!の作者はどれかな?

『貝は苦手だってさっき言ってたじゃん!』と思った方もいるのでは?

いないか。

まあそれは置いといて、牡蠣自体はあまり得意ではないのですが、カキフライとなると好物なのです。

カキフライにはタルタルソースが合いますよね?そもそも私はタルタルソースが好きなので、タルタルソースのおかげでカキフライが好物になっているといっても過言ではありません。エビフライもアジフライもタルタルありきの順位かもしれませんね。ウケる。

そんなこんなで50位までなんとか揃いました。いえ~い。



湯呑に貼っていくぞォ!

表ができたので水転写シートに印刷していきます。

印刷したものがこちら。失敗する自信があるのでライフ×3

続いて印刷したものにスプレーをしていく工程に入ります。
シートの分離に必要なので水を用意。

左上のやつが水です

スプレーを使用する際は室内は十分に換気し、マスクを着用します。場合によっては手袋の着用も必須ですね。

床などにスプレーがかからないように保護をします。今回は床に大きめのビニール袋を敷きました。

印刷したものにラッカースプレーを吹きかけ、ドライヤーで乾かす、これを3回繰り返します。

満遍なくかける

次に、余分な部分を切り取ったらシートを分離させるために水に浸します。

丸まった直後、あからさまに狼狽える私

浸した瞬間に紙がくるくると丸まったため「終わった!もうやめやめ!」と思いましたが伸ばすと問題なさそうだったためこのまま1分ほど浸します。

浸していると表面のシートが徐々に浮いてくる

シートが分離し、めくれてきたので取り出して台紙ごと湯呑に貼っていきます。

禁術の巻物を読んでいるみたいですね

裏側の台紙を引き抜くイメージで慎重に貼っていきます。

少しでもずれてたまるかと念じながら貼っていくと…

ぺろん

お…おお…おおああああああああっしゃあああああああああああああ!!!!!!!!
一発で綺麗に貼ることができました。


あとはシートの隙間の水分を抜いてしわを伸ばしてドライヤーで乾かして…



完成だァ!

すげくない?

思ったよりも完成度が高くて自分でも驚いています。

見た目は堂々とした寿司屋の湯呑ですが、内容を読んでみるとそこには私の好きな食べ物がいっぱい。いいなあ、いくらでも眺めていられるなあ。

余ったスペースにはせっかくなので「自分好呑」の文字を同じ要領で印字。見た目が引き締まってより魅力的になりましたね。


せっかくなのでこの湯呑とともに湯呑に書いてある好物を食べたいと思います。

どれにしようかな~…。君に決めた!「双(だぶち)」

というわけで購入してきました。

自転車のカゴに入れていたらいつの間にかコーラが少量こぼれていました。でもへこたれません。私には湯呑があるから。

ハンバーガーといえばやっぱりコーラ。コーラを湯呑にぶち込みます。

ダブチとポテトが様子をうかがっています

湯呑でありながらコーラでさえも受け入れる懐の深さ。さすが、器がでかいです。

仲良くなりました

並べてみるとこんな感じ。まるで転校してきたばかりで1人寂しくいたところに「あたしダブ美!こっちは友達のポテ代。これからよろしくね!」と声をかけてくれたクラスメイトのよう。

ダブルチーズバーガーと文字がいっぱい書いてある湯呑のマリアージュ…。世界がバグっているように見えますが、気のせいでしょう。


それではいただきます。

いつもと変わらぬ美味しさなのですが、自分の好物を自分の好物が書いてある湯呑と一緒に食べると「好きなものを食べている」という実感が余計に湧いてきて気分が上がります。

ご馳走様でした。


湯呑を見ていて思ったのですが、何を食べようか迷ったときに役立つ気がします。

メニューを考えるツールとして「そういえば最近食べてないからこれにしよう!」と一役買ってくれたり、

「今日は19日だから…19位の唐揚げ、今日の晩御飯な。」とあの頃の教師の気分でメニューを選ぶこともできます。

元気がなくて食欲がない時には湯呑を見ることで「そうだ、俺にはコイツら(好物たち)がついてるじゃねぇか」と、食欲という前に進む力を与えてくれる存在にもなってくれるかもしれません。

相手に自分の好きな食べ物を伝える手段としても使えそうですね。

「これ…うちの好きな食べ物書いてんねん。よかったら作ってくれへんかな…?」と料理の得意な思い人に湯呑を渡す告白もありかなと思います。私はしませんが。

というわけで無事に完成した自分好み湯呑。皆さんもぜひ作ってみてはいかがでしょうか?

ご拝読ありがとうございました。今日はいい夢を見られそうです。お休みなさい。










―――翌朝

チュン…チュンチュン…

ん~…朝か…。なんか変な夢を見たな…。昨日は湯呑のことで頭がいっぱいだったとはいえ、おかしな夢だった…。


あれ…?

なんだこれ…湯呑の文字に赤い印?がついてる…。

それに一か所だけじゃない、何か所も…。寝ぼけて自分で書いたのか?
それとも…今朝見た夢となにか関係が…?


とりあえずデータの方に赤い印がついている部分を写してみよう。


位置はバラバラだな…。もしかして何かの文章になっているとか?

試しに好物の順位と同じ順番で読んでみるか。
そうすると、ここから読むのかな?


どれどれ…。た…ま…ちゃ…ん…しょ…う…………


…………!!!


ガタッ!!


こ、これは……





たまちゃん…。

お正月のこと、まだ気にしてたんだね…。もう5月なのに。



「面目らい」、なんて、そんなに気に病むことないよ。


いいんだよ、そんな日があったって。


いつでもホームランを打てるわけじゃない、人生だってそうだよ。


たまちゃんいつもあたしに言ってくれるじゃない。

「落ち込んでる暇らんからいよ」って。



ほら、たまちゃん。お正月にできなかった凧揚げでもやろうよ。

ライトフライを上げるのもいいけど、凧も揚げないとね!




見て見て!あたしゃもうあんなに高く揚がってるよ!

アハハ…






ありがとう。まるちゃん。





二人が揚げた季節外れの凧は

まるで仲睦まじい友達のように寄り添いながら

大空を舞っていたという


後半へ続く……いや、

これからも、ずっと―――

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