出版ブルーオーシャン戦略⑮
拙著「スマホメモ」の韓国語版が発売になりました。
これはこれで、個人的に嬉しいことですが、一方で、「スマホメモ」の中国語版の電子書籍と動画書籍の制作が難航しています。
翻訳に関しては、日本語から英語と中国語(繁体字)にAI翻訳主導でやっているのは既にお話した通りですが、そのAI翻訳のレベルが思ったより低く、キュレーションが大変だったことがその理由です。
実際まだ、こなれない訳が頻出し、その手直しで翻訳キュレーターの手間が思った以上にかかってしまったということです。
でも、これはこれで仕方がないかなと思っています。なにせ、AIに何も学ばせてない状態からの出発なので、読み取れない文章が出てくるのは当然と言えば当然なのです。なので今後、本の刊行ごとにしっかり学ばせていけばいいと割り切っています。
そして、もう一つの誤算は動画書籍のスライドとナレーション速度の調整の難しさです。
実際やってみてわかったのは、日本語のナレ―ションが10の長さが必要だとすると、英語はざっくり言って7になり、中国語は8くらいになることがわかりました。(日本語って長いんですね。(;^_^ )
なので日本語をベースに作ると、英語と中国語では、ずれが出てくる。
まあいいか。次にやる時は、人工音声とスライドの速度調整を自動化するように仕組めばいいことだし、他の言語もそういう調整ができるようにしておこうと思った次第。
というわけで、プロトタイプのフィニッシュが遅れていましたが、どうやら12月中には発売できそうです。
そして、そんなこんなに時間を費やしている間に、あの「サピエンス全史」の漫画版の新聞広告が華々しく登場したのを目の当たりにしました。(河出書房新社刊)曰く「1600万部突破の超ベストセラーが、公式漫画化!」とある。
バンド・デシネ※作家に書かせたらしいです。
※パンド・デシネとはフランス語圏で読まれている漫画のこと
ん~、フランスもなかなかやるなあ。
この記事を見て僕は、直感的に、今後こういう動きがどんどんでてくるだろうと思いました。
つまり、簡単に言うと、世界で評判になった本を、漫画などeasy book化し、多言語化する動きです。
(easy bookについては、出版ブルーオーシャン戦略①で述べているので参考にしてください。)
で、僕の感想。
「出版コンテンツのグローバル化はすぐそこまで来ている。
日本の作家も出版社もうかうかしていられないぞ!」