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速さは全てを解決する…のか?の話
「速さは全てを解決する」というビジネス書がある。
営業になりたての時、上司に渡されてパラパラ見ただけだが、何となく頭に引っかかっており、何となく本当に早さがすべてを解決する気がして、何となく「早くする」ためにできることを一生懸命にやるようになった。
営業の中堅と呼ばれるキャリアになり、そんな価値観が頭打ちになってきたので、今考えていることを記録しておこうと思う。
今までやってきたことと言えば、大小さまざまな「楽にする」「早くする」だった。
小さい例を出すと、予測変換を駆使して「おせわ」と打てば「お世話になっております。★★★(社名)の○○○(名前)です。」と表示される、とか。資料作成のためにいちいち数字を転記していたのを数式で飛ばせるようにしたり、とか。
その結果が下記の通りだ。
作業スピードが上がる
↓
空いた時間に別のタスクが差し込まれる
↓
管理する案件が徐々に増え、把握しきれなくなる
あれ?なんか大変になってきた。客先との打ち合わせで、何の件について話しているのか分からなくなり、本来聞くべき内容を聞きそびれるなどのミスが発生した。
困った私は対処した。対処は割と得意なので、何とかなった。
続きは下記の通りだ。
それぞれの進捗を把握できるようなシステムを作る
↓
大量の案件をさばけるようになる
お、いい感じ。と思いきや、そこにも限界が来る。
続きはこうだ。
各案件で、ルーチンでは対処できない事案(クレームなど)が発生する
↓
事案に対しては、イレギュラーが多く、システム化できない
↓
事案の発生率は低いが、抱えている案件が膨大なため、常に何らかの対応に追われる
詰んだ。これに対処する方法も多分あるのだが、腰を据えて対処するだけの時間が既にない。
通常の作業でスピードアップできるところはやり切ってしまい、残ったのは案件ごとに対応が異なる難しい作業だけになった。
これが仕事でなければいいのだ。プライベートなら、何らかの作業が早くできて時間が空いたら、余暇に当てられる。
でも、仕事の場合は空いた時間にどんどん別のTODOが入り込んで、結局パツパツになるし、業務の質がどんどん難解な方向に増えていくのだ。
どうしたらいいのか…。正直今途方に暮れている。
上司からは、他の人に振れと言われるが、ポンコツ引継ぎ相手と10個下の新人しかいない。
ポンコツは、今まさに仕事を振ろうとしているのだが、とにかく手がかかる。まだ1ヶ月なので仕方ないが、レクチャーを挟むので私がやれば1で終わることに1.5かかる感じ。
新人は提示になれば軽やかに帰るので余裕はあるだろうけど、上司部下の関係ではないので、振る業務の選定が難しい。
誰でもできること、かつ、イレギュラーなことを依頼するのだが、舐められてるのか逆に振り替えされることもあって地味にダメージを食らう。
「AとBをやって」と依頼したら「じゃあAはあなたが、Bは私がやります」みたいな感じ。ぐぬぬぬぬ。
しかも、上司も私にやたらタスクを振る。
「忙しいところごめんね」とつければ何を言ってもいいと思っている節がある。
まぁ、私も勝手に背負い込んでいる自覚はある。
何か問題が発生しても、上司は初動が遅いし何も指示を出さない。
最初は遠慮して口を出していなかったが、結局後追いで面倒になるのは私なので、それなら最初から私がやった方がいいじゃん!となって結局ゴリゴリ進めてしまう。
ここ数年、疲れ切っている。昔は、どんどん自分のタスク処理のスピードが上がるのが楽しかったが、もう頭打ちでつまらない。
ただただ消耗してく気がして、顧客担当を変えてもらったりしているが、果たして根本解決になるのか。
まぁ、多分今ホルモンバランスが悪くて、ネガティブな時期だから食らっているだけだとは思うけど、でも現状はそんな感じだから何かを変えないといけないよな。
とりあえず、パラパラとしか読んでいない「速さは全てを解決する」を通読することから始めようか。