勝利に対する執念の差
プロ野球の日本シリーズが昨日終了しました。
結果は福岡ソフトバンクホークスが2年連続で読売ジャイアンツを4連勝で下し、4年連続の日本一を決めました。
ジャイアンツの本拠地東京ドームが使えず、また全試合DHの導入もありシリーズ前から不利な状況であると言われてましたが、それ以上に力の差を感じたシリーズでした。
シリーズを通して両チームの大きな差だと感じたのは「勝利への貪欲さ」です。
デスパイネやグラシアルらキューバ助っ人も全力で一塁まで走る、規律のとれた全力疾走の徹底や、ベンチの明るい雰囲気など選手間の気持ちの差が相反するものでした。
中でも一番心動かされたプレーは第3戦の6回裏満塁のチャンスで代打で登場した長谷川選手です。初球のストレートを捉え一、二塁間へ強いゴロが飛びましたが、セカンドを守る吉川尚輝選手がダイビングキャッチし一塁へ送球。長谷川選手が気迫のヘッドスライディングをするものの届かず無得点になりました。長谷川選手は地面を拳で叩きつけ悔しさを前面に出しました。
2連勝中でそれもリードしている展開であるのに、ベテランが凡打での悔しがる姿。その姿を見たホークスナインはより一層気が引き締まったことでしょう。
本来なら中盤で絶好のチャンスを潰してしまったので、流れを相手に渡してしまう可能性も十分にあったのですが、長谷川が見せた勝ちへの執念にホークスナインが応えたいと思わせたはずです。
その次の回もムーアが完璧に抑え、この試合も勝利を収めました。
ホークスの強さは間違いなく勝利に対する執念です。短期決戦で悔しい思いをしたベテランがその悔しさを忘れず、今の若手にその悔しさを姿勢で示し、ナイン全員が勝ちに貪欲であることが今の黄金期と言われる強さに出ているのではないでしょうか。