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「逃げない姿勢が今の自分を生んだ」株式会社メルカリ 新卒1期生の浅香氏にインタビュー!

※本記事はインターンサイトJEEKが2023年12月にサービス終了したため、過去記事アーカイブとしてnoteに残すものです。

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市村 孝輔
2016/10/20

1年で飽きた”ただ遊ぶだけの大学生活”

須田:このインタビューシリーズで初めての新卒だね。年齢離れすぎてて会話できるか心配だよ(苦笑)。浅香くんがJEEKでインターンしていた頃に会ったことがあるけど、ほとんど話したことないよね。
浅香:はい(苦笑)。長期インターンをさせていただいたTechouseの社長の磯辺さんに須田さんと話してみたら?と勧められて、一度渋谷のロイヤルホストで就活相談に乗って頂いたことがあります。
須田:あー、そうだったね。メモを見返したら2015年6月に話してるね。浅香くんは当時大学4年生で、その頃内定は持っていたんだよね。でも「内定先に行くか」とか、「一社インターンを経験したあとの次のインターン先で迷ってる」って相談だったよね。「ファッション・音楽とかやりたい」ってメモしか残ってないわ(笑)。
学生時代はどんな感じだったの?
浅香:普通の大学生でしたね。高校時代は部活を中心に真面目に過ごしていたので、大学はとにかく遊びたかった感じでした。ただ、1年ぐらい大学生やっていると「このままやっていても面白く無いな」って思ってきました。サークルに行ったりバイトしたり飲み会にいったりみたいな生活に飽きてしまって。
短期留学の経験と、初めての大きな“挫折”
須田:出た。毎度の大学生あるあるね。遊んでると気づいちゃうやつ。
浅香:はい。何かチャレンジしてみるか、と立ち上がり、2年の夏にまずロンドンに短期留学に行ってみました。短期留学の前には他学部の授業を履修してみるなど、校内でできる今までより応用的なことにチャレンジしてみたものの、何か違うなと思って留学を決意しました。僕は大学には附属高校から上がっていたし、その高校に入るのにも推薦だったのであまり挫折知らずの少年でした。しかしその留学で初めての大きな“挫折”を経験しました。
須田:挫折?
浅香:何となく、やってみればできていたというのが今までで。そこで初めて、全然出来ないという壁にぶつかりました。 TOEICの点数は高かったので英語に対しては自信がある程度あったのに、満足なコミュニケーションが取れなくて、とにかく自分の無力さを実感しましたね。
その時「自分はこのままだと社会に出たときにまたこの思いを味わうことになる」と、将来への不安に陥りました。
挫折の焦りから、すぐさま「インターン」を検索
須田:なるほどね。そこからどう行動したの?
浅香:これはもう「早く社会を経験しないとヤバイ」って思いました。そこでロンドンにいるときにインターネットで「インターン」でググって、検索で一番上にでたJEEKに出会いました。当時は検索順位やSEOなんて言葉すら知りませんでしたが(笑)。
須田:それが2013年の夏か。まだJEEK初期の頃だよね。まだ働いている人が5〜6人ぐらいで、田町のマンションに皆が居たって時代だね。
浅香:偶然にもそのJEEKスタッフの中に高校の部活の後輩がいまして、その後輩から「JEEKに登録ありがとうございます。露木です。お元気ですか?」ってメッセージが来まして(笑)。
須田:おー、それは奇遇だね!
浅香:あの時は本当にびっくりしましたね。なんでここで後輩が!?と(笑)。 で、留学から戻ってきて後輩の露木からインターン先をいくつか紹介してもらいました。確か株式会社ピクスタさん、株式会社Donutsさんあたりだったでしょうか。
須田:結果的にはどうだったの?
浅香:見事に全部落ちました。今思うと、大学生活では何もしてこなかったし、将来のビジョンもなかったし、落ちて当たり前だったと思いますね。
それでJEEKを運営している株式会社Techouseに拾ってもらいました。社長の磯辺さん的にはNGだったみたいなのですが、実際にそこで働いていた先ほどの後輩や岡田さんという方が後押ししてくれて(苦笑)そこでインターンをはじめさせてもらいました。

毎日詰められていた、挫折だらけの長期インターン初期


須田:とにもかくにも、チャンスがあってよかったよね。入ってみたTechouseのインターンではどういう仕事してたの?
浅香:最初は営業をしていたのですが、すぐに「営業に向かない」と言われまして、企画・マーケティングに配属されました。Facebookページの運用とかやってました。
須田:とにかく仕事が出来なかったって聞いたりしたけど、どんな感じだったの。
浅香:詰められまくってましたね。社長の磯辺さんからも詰められたし、後輩の露木からも詰められる。「どうしたら出来るか考えろ」「お前、ホントに考えてるの?」「家で出来る仕事をわざわざオフィスに来てやる意味を考えろ」とか(苦笑)。
須田:高校の部活の後輩から仕事で詰められるのとか嫌だね(笑)。自分だったらとっとと辞めて他の会社に行くかもなーそれ。
浅香:何か昔の後輩に詰められて辞めるとかって、カッコ悪いじゃないですか。毎日悔しい思いはしてたのですが、逃げたら負けだなって思って、逆に「やってやろう」と思いましたね。
そのようなモチベーションを持ちながら、就活やインターンのコラム書いたりと、バズマーケティング系の仕事もさせてもらっていました。その後、新規事業の立ち上げに関わるようになりました。3年の夏からは週5でインターンしてましたね。他に、ファッションEC系の新規事業の立ち上げもやりました。自分はファッションに興味があったので、仕事はとても楽しかったのですが、サービスはローンチできずに終了したこともあって・・・。挫折の日々は続きました。
経験が実力に変わっていった瞬間
須田:そのあと評価されるようになってきたんだよね。浅香くんが仕事できるようになったのは、就活イベントのプロジェクトでチームリーダーやってからだよね。そこではどんな経験したの?
浅香:マーケティングや新規事業立上げは自分一人でやる仕事が多かったのですが、イベントは初めて「きちんとしたチーム」で仕事をする経験でした。ここで「人と一緒に働くこと」を覚えましたね。
渋谷の今のミクシィさんが入っているビルの地下イベントスペースを借りて、企業ブースを設置して学生を2,000人集客するイベントでした。何もかも初めてだったのですが、電話・メール・ビラ配り・広告・口コミ施策などで必死に学生を集客して、何としてもイベントを成功させようと必死でした。
須田:今までの詰められた経験が、必死になる姿勢を生んだのかもしれないね。大体、普通の大学生だったら「何をしたらいいのかわからない」になっていると思うんだけど、成長したよね、浅香くん。
浅香:ありがとうございます。自分がインターンを始める理由となった挫折も、自分の無力さが原因だったので、変わることが出来ていたら嬉しいです。
須田:その後、インターン経験を経ての就活はどんな感じだったの?
浅香:インターンの経験もあり、ITのサービスに詳しくなっていきました。その上でエンターテイメントに関われるようなIT業界を志望していました。
インターンの経験を上手くアピールできたので、大手検索エンジンを運営する企業や、EC業界において最大手の企業等、大手IT企業の数社から内定をもらいました。

大手企業に内定、しかしその後ベンチャーへの就職を選んだ理由


須田:おお、インターンの経験が活きたみたいで嬉しいね。
でも結局どちらにも決めなかったんだよね?確か。
浅香:まだ自分の中に迷いがあって、「これでいいのか」と。大手企業では、自分のやりたい仕事をするまでに何年もかかってしまうのではないか、裁量権を持って仕事ができるのか?といった不安がありました。スピード感があるのか、などもですね。
そんな4年生の夏に、知人がベンチャー企業のメルカリがインターン募集をしていると紹介してくれて、そちらに応募してみました。
須田:別企業で長期インターンしてみようと思ったってことか。その後入社をメルカリに決定したんだよね。その理由は?
浅香:はい。メルカリで1ヶ月インターンしてみた結果、大手よりもまだ当時40人ぐらいの規模でプロダクトを作っていて成長中のメルカリで働きたいと思ったんです。自分が将来やっていきたいことって、こっちだなと思って。上司に相談させてもらって、入社することになりました。
須田:インターンでメルカリに入った当時はどうだった?
浅香:当初は、テーブルの中に数千万単位や数億単位のレコードが入っていたり、一日数億のお金が流通していたりと規模感に圧倒されていましたね(笑)
また、すでに入社してから1年以上が経過しているのですが、まだまだ成長スピードが鈍化しないのにも驚くばかりです。
仕事としては、GMV(流通額)を増やすための施策をやらせていただいて、キャンペーンなどのアプリ内のプロモーションや購入・出品転換促進などを担当していました。
あとは、ユーザーインタビューなどもやっていましたね。
幸いにも裁量権をいただいていて、プロモーション自体は半年で大小含めると2,30施策程度、最大で3億円くらいの案件もありました。
須田:インターンでそんなことできるってすごい経験だね!もう社会人と変わらないというか。

インターンの頃から変わらず、”毎日が挑戦”


須田:新卒で入ってからは何をやってるの?
浅香:インターン時代はメルカリとソウゾウで兼任でやっていたのですが、4月からは子会社のソウゾウ専任でプロデューサーとして働いています。
具体的には、メルカリとメルカリ アッテのサービス間の共通部分・サービスをまたぐ機能の開発とユーザー体験の上昇をメインでやっています。
前者は、会社としての利益最大化や業務効率化、後者は、数値を基に仮説を立ててそれをユーザーにぶつけてサービスとユーザー体験をより良いものにしていくという感じの仕事ですね。
ソウゾウはまだスタートアップというか、手数にある程度ウェイトを置くフェーズなので、大変ですが毎日楽しく過ごしています!
まだまだ半人前なので、プロデューサーという名前に恥じない仕事ができるようになるのが当面の課題ですかね(笑)
須田:これからも幅広く活躍していって欲しいね!
では最後に、学生に向けて一言どうぞ。
浅香:自分はインターン時代に上司にとことん詰められ、そこから『自分の頭でとにかく考えようとしたというのが自分を成長させる良い経験』だったと思ってます。
学生の皆さんも、インターンやそうでないところでも、一生懸命何かに取り組んでいると時に辛い思いをすることがあると思います。例えば、すぐに成果が出なかったり、勝負で負けてしまうこととか人それぞれだと思います。
でも、その時に逃げてしまったらもったいないです。きっとその瞬間は自分が今までできなかったことを超えられるようになるときだと思うので。是非「やってやろう!!」という気持ちで前に進んでいって欲しいです。

株式会社メルカリ 浅香直紀
1993年生まれ。中央大学法学部国際企業関係法学科卒業。大学在学中から数社のインターンを経験し、2016年4月に日本最大のフリマアプリメルカリを運営している、株式会社メルカリにプロデューサーとして入社。現在は同社の子会社であるソウゾウでメルカリ アッテの開発に従事している。

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