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#恋ボク 執筆裏話 12話 〜編集会議③:読書しろと雑談チャット〜
5月中旬のキックオフMTGから編集会議は合計6回あった。
①5/18 @新宿吉本興業
②6/1 @恵比寿NDP
③7/9 @渋谷hive(べるお小部屋)
④7/31 @九段下techouse
⑤8/14 @六本木east ventures
⑥10/2 @九段下techouse
2003年ごろに片手間で「ショートカット辞典」みたいな本を共著で書いたことはあるんだけど、今回みたいにちゃんとした本を書くのは初めてだったので、ダンドリが全然分からなかった。一連の流れはこんな感じだった。
①打ち合わせする
②原稿を書き足せと言われる
③シコシコ一人で原稿を書く(googledocs使った)
④facebookメッセで編集メンバーに送る
⑤コメントもらう
⑥また、打ち合わせする
これに加え「読書しろ」の宿題が加わり、それが大変だった。
物語の書き方が分からないので、インプットをしなければならない。インプットしなければアウトプットも出来ないのは当たり前だ。
「ハードシングスは立ち読みしました。まー、シリコンバレーの連中のハナシはあんま好きじゃないんですよねー。だって、西海岸なんて卒業旅行でしかいったことないし、知らねーし」
アホみたいだけど、芥川賞、直木賞受賞作や近年の話題作をまずは読むべし、ってことになった。
江分利満氏の優雅な生活
君と夏が、鉄塔の上
博士の愛した数式
夜のピクニック
横道世之介
白石一文
ゴールデンスランバー
ツレがうつになりまして
小説教室
村上春樹 1Q84
夏目漱石 坊っちゃん
長島有 猛スピードで母は
綿矢りさ
6月の2回目編集会議後、結構な勢いで書き足した。6月6日に+20,000字を加筆した62,000字を納品した。「目安としては10万字ぐらいは欲しい」と編集プロのHさんから指導されていたので、まだ足りないのか。
「最終的に映像化する可能性があるコンテンツであることを意識して、全体通して大小の山や谷がありながら、最後の方にカタルシス的なものをもってこられるといい」
などとホリウチさんからもコメントもらうものの、僕は「カタルシス」の意味が分からなかった。ググった。
カタルシス:心の中に溜まっていた澱(おり)のような感情が解放され、気持ちが浄化されること
僕は「澱」の意味が分からなかかったのでまたググった。
澱:アリストテレスが「詩学」に書き残した悲劇論から「悲劇が観客の心に恐れと憐れみを呼び起こし感情を浄化する効果」
え?
今度は「アリストテレス」とかも出てきちゃうのかよ。難しすぎるだろ。
兎にも角にも、恋愛エピソードを付け加えて、目標の10万字まで書き加え粘らならない。6月11日に+12,000字を書き足して、74,000字に到達した。
編集会議のfacebookメッセンジャーには依然として雑な会話が続いていく。
「完全に個人の好みで分かれる感じありますが、ラブワゴンとかテラスハウスとかが嫌いなので、『大学生のサークルノリ』な恋愛モノは一切受け入れられませんでした」
「僕は生きるか死ぬかの純愛物語に、笑いのスパイスを加えたいと思います」
「バ●ア●ラの運び屋。●●撮り写真の現像屋」
「ウェルカムフルーツを盗み食い」
「バイク便使うと500円図書券をもらえる権利を部下に譲渡したのが人生初のM&A」
「ヨドバシカメラポイントを自分に付与」
なかなかの良いフレーズが雑談であがってくる。
メッセンジャー上で猫のアイコンをしたホリウチ氏が饒舌になる。
これはもはや次作「ホリウチ氏外伝」の布石のようにも思える。
むむむ、のんきに雑談している場合ではない。
10万字到達させるためのウルトラCを考えなくては。。。
ボクは仕事で使っている「ウルトラC思考」をフル回転させた。
5日後の6月16日にはなんと120,000字で納品することが出来た。
<つづく>
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