持続可能な社会、お店にしていくために…
こんにちは那須のSUDA COFFEEです。
今日の那須は朝から雷雨で、今は晴れて、残暑お見舞い申し上げます。
今では、どこかで毎日のように聞く言葉が、SDG's(エス・ディー・ジーズ)
Sustainable Development Goalsの略で、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」そして、それを達成するために17の目標が掲げられています。
漠然と、これから人類が生きていくためには必要なことであることはわかりますが、具体的には何をすればいいのだろうと思っていたら、こちらの本に出会いました。
「コーヒーで読み解くSDG'S」
著者 Jose川島良彰、池本幸生、山下加夏
発行者 株式会社ポプラ社
まずは、こちらの本を読んで、SDG'sは、全ての人、全てのものごとに関係するものだから、身近なもの「コーヒー」に当てはめて考えてみることにしました。
1、貧困をなくそう
これは以前からフェアトレードコーヒーとして提唱されていましたが、コーヒー生産者が貧困に苦しまないように、公正な価格でコーヒー豆を購入しようという動きで、こうすることによって、コーヒー豆の安定的な生産を続けることが出来ます。
2、飢餓をゼロに
コーヒー生産国といえば、中南米やアフリカ東部の山岳地帯で、多くの国が貧困による飢餓で苦しんでいました。コーヒー栽培によって安定的な収入が得られれば、その心配もなくなります。
3、すべての人に健康と福祉を
その昔、多くのコーヒー生産国では麻薬やアヘンの原料になるケシ栽培をしていて、不安定で不健康な生活をしていましたが、コーヒー栽培や他の農作物に転換することで、安定した収入を得られるようになりました。
4、質の高い教育をみんなに
自治体、企業やコーヒー農園、組合などが協力して、将来の高度な技術を持ったコーヒー産業の担い手を育てるために、学校が作られています。
5、ジェンダー平等を実現しよう
コーヒー園で女性の仕事と言えば、コーヒー豆の収穫、選別、出荷が主でしたが、最近ではコーヒー豆の価格交渉、販売、品質管理や経営の分野に女性が進出して、成功を納めた農園もあるそうです。
6、安全な水とトイレを世界中に
コーヒーの精選には、多くの水が使われますので(ウォシュド)、水に配慮したコーヒー作りとして、節水型の果皮除去機が開発されたり、水のリユースや排水処理も徹底的に行われています。また、昔ながらの天日干しでコーヒーチェリーを乾燥させ、果皮を取り除く非水洗式処理(ナチュラル)が、付加価値として見直されつつあります。
7、エネルギーをみんなに そしてクリーンに
コーヒーの樹は約30年以上の寿命があり、その間は大気中の二酸化炭素を吸収していますが、栽培から精選、そして輸送して焙煎、コーヒーとして提供されるまで、多くの過程でエネルギーを使います。それぞれの使用されるエネルギーをクリーンエネルギー(二酸化炭素など温室効果ガスを出さないで生まれるエネルギー)に転換できるかどうか、考えていかなければなりません。
8、働きがいも経済成長も
社会に貢献する仕事、働きがいのある人間らしい仕事として、美味しいコーヒーの生産、販売の仕事に携われて誇りに思います。
9、産業と技術革新の基盤をつくろう
コーヒーは農作物なので、サビ病など病気で壊滅的な被害をもたらしたこともありました。今では病気に耐性のある栽培種への品種改良に加えて、高品質・高収量の栽培種も開発されています。
10、人や国の不平等をなくそう
コーヒー農園では収穫期に多くの労働力が必要になりますが、そのために社会問題となっている児童労働や隣国からの不法労働が、まだ残っています。
11、住み続けられるまちづくりを
それぞれの地域で風土や景観と融合し、独特のコーヒー文化を創り上げていますが、そんな中、2011年にコロンビアのアンデス山脈の西側と中央部にあるコーヒー生産地と18の都市が「コーヒー産地の文化的景観」としてユネスコの世界遺産に登録されたそうです。
12、つくる責任つかう責任
コーヒーをつくる責任としては、生産工程での廃棄物を少なくすること、また肥料や燃料などに再利用すること。つかう責任としては、レインフォレスト・アライアンスなどフェアトレードや環境保全など認証されたコーヒーを選ぶことでしょうか。
13、気候変動に具体的な対策を
昨今の気候変動は、コーヒー生産地にも様々な影響を与えており、病気や干ばつなどが発生し、今後の気温上昇で生産地域の移動や縮小されることが予測されています。気候変動を抑制すると共に、気候変動に適応する生産体制も必要になってきます。
14、海の豊かさを守ろう
海洋汚染の主な原因とされているマイクロプラスチックを少しでも減らすために、当店でもレジ袋を廃止したり、マイカップ割引を設けたり、ストローを紙製に切り替えたりしています。
15、陸の豊かさも守ろう
これからは、生物多様性を守るために、原生林を残したり、他の動植物と共生できるようなコーヒー栽培作りが必要になります。
16、平和と平等をすべての人に
「ホテル・ルワンダ」などの映画でも取り上げられましたが、アフリカのルワンダでは、過去に民族間争いで、大量虐殺があった悲しい歴史があります。外貨を稼ぎ、経済的に国力を上げるため、国家プロジェクトとして高品質のコーヒー生産に着手し、今ではルワンダの主要な輸出品となっています。
17、パートナーシップで目標を達成しよう
SDG'sを達成するためには、その国だけでなく国境を超えたグローバルパートナーシップが欠かすことができません。生産地が発展途上国、消費国が先進国である国際商品のコーヒーでは、持続的に供給していくためには、生産者と消費者が協力・連携したグローバルパートナシップが必要となります。
以上がSDG'sの17の目標ですが、コーヒーを通して、少しわかった気がしました。
これから、問題が山積していますが、まずは自分の出来ることを少しづつやっていきたいと思いました。
意識が変わった旅の途中のカフェ。那須SUDA COFFEE
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