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我思ふ Pt.109

会社員をして二十五年以上か。
部署は変わりつつも同じ会社で転職無し。
昨今では雇われ側が若干有利だ等と聞くが、まぁよくもここまで会社に尽くしてきたものだと、ここだけは自分を褒めてやりたいところだ。

この俺が会社員でなくなったら何が残るのだろう。
そして社会の為、家族の為に何ができるのだろうと考えた時に何もできないし、何も残らないという答えが出た。
出てしまった。

じゃあこれから何をしていくか、遅くはない、何かをしていかなければと考えても何も思いつかなかい。

そしてまた考える。

「今まで俺は何をしてきたんだろう」

まぁ…何もしてねぇな。

学生時代も大した功績を残せず、社会人になっても音楽をやり続けて自己満足に浸り、結婚して音楽から身を引いて、妻を愛す日々。
やがて息子が産まれやが…産まれて妻と共に子育てに勤しむ日々。
そんな息子ももう高校生か…。
いよいよ自分が何だったのか分からなくなってきたな。

まぁこんなもんなんだろうな。

若い衆よ。
こんなもんだ。
こんなもんしか無いんだよ、人生なんてな。
だから楽しんだモン勝ちだぜ?

何かを求め続けてそれが苦痛ならば、求める必要は無いくらいに考えればよい。
それが心地良ければそれが正解なのだ。


明日を考えながら中途半端に遊ぶより、明日を考えずに全力で遊んで後悔した方がいい。
一つ一つを思い切り楽しんだ方がいい。
中途半端に遊んでそれを後悔し続けるよりも、全力で遊んで翌日一日だけ後悔する方がいいに決まっている。
後悔の苦しみが向こう何十年続くと思えば、翌日一日だけ死ぬ思いをした方がお得だ。

私は本当に何もかも卒業したらどうする、どうしてしまうのだろうか。
今はまだ、仕事に読書に書き物にバイクに旅に、とすべき事や楽しみたい事があるからいいけど。

ま、考えたところで何も変わらないか。
何も変わらないからこその幸せがあり、何も変わらないからこそ今までこうして生きてきたのだから。

そうして私はまた安酒に酔い眠りにつく。



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