ラグビー、現地観戦ってどう楽しむの?というおはなし
いや、楽しいんですけどね。ほぼ日ならなんとかしてくれると勝手におもってますし、日本代表Aの試合ではないからお祭り騒ぎではある。少なくともイベントとしてみたときは楽しいでしょう。ただ、「にわかでごめん」と銘打ち敷居を思いっきり下げたイベントを作ったその先のルートってどうなるんだろうな、そしてイベントが少ない試合だったとして現地観戦ってどれくらい楽しめるんだろうな?という話です。
ラグビー観戦にインドア派を誘える?
サンウルブズは今季ずっとストレスが溜まる負け方が続き、シーズン終盤にかけては奮闘が報われない…という中ですが、6/1は3年ぶりのほぼ日ラグビー開催でございます。2016の時も行っていたので私も3年ぶりのほぼ日系ラグビー企画に参加です。今回の弁当の味が非常に気になる気になる。
ただ、ラグビーに限らずいろんな競技、試合を眺める・見るだけならテレビが一番の特等席だったりします(現状の実況と解説体制がいいかどうかは別として)。私自身は会場に行ったら行ったで楽しい要素があるから、うまくかち合えばこれまでも行ってました。ただ、ラグビーに限りませんけど、じゃあ屋外のスポーツイベントに誰か誘って行くってなった時、気軽に誘えます?極端な話相手がインドア派だったら?
準備が要らないかというとそうでもない気がしません?実際今回久々に複数人で行くんですけど、わりとやきもきしております。いつぞやの炎天下のブルーズ撃破、生観戦していましたがペットボトルがものすごい勢いで消費されました。
この時からメンバーもだいぶ変わっているので久々にこれ見るとグッときます。イラウアとか今どうしてるのかな……何かやらかしたのかどうなのか。
6/1はさすがにそこまで熱く(あえて言うが誤字ではない)ならないと思いますが、雨が降ろうが紫外線が降ろうが日傘も傘も基本的に危ないからマナー違反ですしね。……マナーだ紳士のスポーツだなんだといっても、マナー違反だろこれって案件も多い。
そして逆説的ですが、マナー違反だろと言うやつが多いということは、ラグビー場って結構めんどくさい空間かもしれないってことです。
例えば相手チームがゴールキック蹴る時のブーイングとかラグビーのホームネーションたるイングランドではご法度、でもこのスーパーラグビーが行われている南半球ではよくある事。で、じゃあサンウルブズではどうかというと"respect the kicker"でイングランド寄りなんですが、2017年の初勝利かつ初の南アフリカチームに勝利した試合だったブルズ戦、途中まで一切ブーイングなかったのに勝っている時、ブルズの正面からのペナルティゴールはブーイング出ましたからね。しかもそれが外れてそのあと色々あって試合がサンウルブズの勝ち。わりと議論になった。
1時間42分ぐらいのところです。この試合も会場にいましたがそのときは
とかそんな感じでした。
話をいっきにまきもどすと、行って楽しむってさあ何を楽しむんだってなってきたときに、試合なのかそれ以外なのかという点は意外と消せない気がする。
観客はどのレベルで試合を見ているんだろうか問題
あくまで個人的体感の域を出ないのですが、そもそも細かいルールだとか、○○がどういう反則した!!とかそういうのって観客席にいる人で判別できている人って基本いませんし、まして誰がシステム上どう動いたからこの結果が起きたんだなんていうのをリアルタイムで判定できるならクラブチームのラグビーコーチの職がやってくると思われます。(そうであるが故、観客席から「何蹴ってるんだバカヤロー」「何抜かれてんだ!!」とかそういう罵声が飛んでいるとき、その大半は意味がないものであると思っといた方がいいです。)
ちょっとした専門用語使わせてもらうと、アドバンテージ出た、ってリアルタイムで気づけたらすでに初級ではなく、ペナルティの中身をレフェリーがジェスチャーする前に理解出来たりジャッカルが成立したかそうでないかを観客席から見抜けるようだと既に相当なレベルです。アドバンテージ出たってわかったならTeach MeのバッジをAsk Meに切り替えていい気がする。
でもラグビー場にくる人、その度合い関係なくなんとなく楽しんでいるわけです。それってなんなんでしょうね?観客席の雰囲気というのはあるでしょう。
例えばアマナキ・レレイ・マフィがこないだのレベルズ戦で三・四人タックル外してさらに正面からタックルしたゲニアをふっ飛ばしたなんてシーン、見てて爽快。会場がワッと湧き上がる瞬間とか、特に秩父宮とかだと観客席とピッチが近いし迫力もあり、そして試合が終わった後も選手との交流がある。そういった魅力もある。
6/1の席は結構端ですが、ピッチの端というのは点数取るか取れないかの物凄く濃いぶつかりあいがあり、かつ守ってる時も攻めてる時も応援には力が入ります。
でもそれって、「ボールを持って走ってタックルをうけつつ相手陣の奥にある得点できるところへ運ぶ」っていう基本的なルールがわかってる/あるいはわかっている人がいるから成立しているのでは?なんて意地悪な言い方もできたりできなかったり。もっというと、「ゲームがどういう風に進んでいくか」というのを本当にイメージできていないと実は楽しめないんじゃないかな?というのが頭をよぎることがあるんです……。玄人受けする守りあいの試合というのを楽しめる入門/初心者ってどれくらいいるんですかね?お互い陣地をじりじり取り合ってジャッカルし続け、得点が全てPG/DGって試合が面白いと思ってもらうのって難しくないですか?かなり頭使いますよね?
もうちょっとまとめると「今ピッチの上でどんなプレーしているのか判別はつかないけど、イベントそのものではなくラグビーが楽しい」っていうのは果たしてどこまで成立する?という疑問が頭をよぎります。
どんなプレーが起こったのか、というのをちゃんと見るにはなんだかんだでテレビの映像のほうがいいです(解説実況が適切かどうかはおいといて)。ラグビー場の観客席から見えないところをカメラでカバーできますしね。
……この辺の話、すごく極端で考えすぎと思われるかもしれないんですが、嵐の櫻井翔さんが民放でのラグビーの旗振り役になったときにたくさんの嵐のファンの方々が見始め、そしてラグビーのルールとかを勉強し始めてたんですね。で、畠山選手なんかが「ルールとかプレーしている選手も知らないから笛吹かれたら見りゃいいんだよ」的な事を言うわけですけれど、でもそういった新規の方々が結構言うのは
専門用語がわからなくて、それがわかったら楽しいんだろうな
とか
何が起こってるかわかったら楽しいんだろうな
ってことだったりするのです。あくまで私の観測範囲ではありますが、(いくらいい加減な中継が多いとはいえ)試合の詳細が実況解説されるテレビ放送でこれですよ。アレ?ってなりません?
で、この辺考えていくと別の世界の別のよくある問いが出てきます。それは、
芸術に解説が必要か否か
という問題です。言い換えると芸術は頭で理解するモノか心で理解するモノかっていう結構根が深い問題がありましてですね。それと似ている気がするんです。この辺あまり突っ込むと色んなものが湧き出てくるのでやりたくないんですけれど、つまるところ
芸術鑑賞=感性
っていう理解はいいのかという話があるということだけ覚えといていただければ。これをラグビーに置き換え、思いっきり極端な方向に振ると
素晴らしいラグビーの試合を見れば誰もが面白いと思ってくれる!ラグビーが面白くないと感じたならそれは見ている試合がつまらないからだ!あるいはあなたがつまらない人間だからだ!
なんていうことになりかねんわけです。
まあここまで極端ではないにしても……実際に「頭で理解する部分」でスタックしている入門の方を結構見た以上、「感性でラグビーを見ろ」 ってアプローチだけで押し通すのはしんどいんじゃないかなぁと。
それにラグビーってあれだけ激しいプレーをしつつも冷静で頭を使えてなければラグビーになりませんよね?
戦術とか細かいスキルとか、そういう聞く側も話す側も肩ひじ張って時に衒学的になりそうな話はできないにしろ、何か「衒学的ではなく鼻につかないけれど、ちょっと見聞きしておくと試合が見やすくなる」ことはないものかなぁ?という事を最近考えているのであります。
実況解説がリアルタイムで流れない現地観戦では余計に必要かなぁと。
次回予告
5/31(金)のうちにこれだけ上げられたらなと思うのは
・試合映像でなんとなく理解するラグビーの観戦ガイドブック
・試合をみるためのラグビー用語単語帳
・6/1のサンウルブズの23人
……そこまでできるかは全くわからない。
おまけ:観戦するにあたって便利なもの
↑これ読むといいと思いますよ(雑)
この時期ですと水分・食べ物・日焼け対策、タオルはまあ必須ですね。予報が雨ならポンチョ。
あとちょっとしたhackとしては、望遠レンズをつけたカメラでのぞくと、写真も撮れるしそこそこ見やすくなるというか。ただあまりでかい装備はもちろんご法度ですよ。
ご覧いただきありがとうございます。 もし「これはいい!」と思っていただけたなら、 note等書くときに使う喫茶店のお代であるとか、細かい部品分くらいのお代をいただけると続けやすくなります。 基本ほぼすべて無料で読める形にしていますが何卒