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間隔と感覚

車の免許を取ったばかりの頃、車のサイズを把握できていると思いつつも、どこかに擦ったりぶつけたりする。
車の動き方を把握しきれていない可能性もあるけど、あれ?思ってたより大きかったとか、見えていなかったなどが主な理由のような気がする。

ギターを始めて、もうそろそろ30年くらいが経ちそうである。
そんなに長く触っていたら、隅から隅まで舐めまわし、知り尽くし、思い描くだけで具現化できそうなもんだが、
あれ?思ってたより遠かったな、と感じることがある。

私の場合、1つの弦で、長3度のインターバルが離れた音を演奏した時に感じることがある。
人差し指で押さえているフレットが1だとしたら、そこからフレット4つ分離れている。
たまに、遠っ!と思う。
近っ!と感じる時もなくはないけど、遠っ!の回数が多い気がする。
そう感じた時、完全4度はかなり遠いし、完全5度はめちゃんこ遠い感覚になる。

いつもは、だいたいこんなもんやろくらいの感覚なのに、なぜ…。

短3度の場合は、フレット3つ分離れていることになるけど、まぁそんなもんやろう…という感覚だ。

間隔と感覚の適当な関係性。
これは身体の大きさや、身体性などによって大きく違ってくるのかもしれない。
いやそれもこれも脳かもしれない。

それはともかくとして、
短3度くらいが、私の指の間隔にちょうどよいのかもしれない。
指が1.2倍ほど長ければ、長3度がちょうどよく、指が1.5倍ほど長ければ完全4度くらいがちょうどよいかもしれない。
指が2倍ほどあったら、もう違う楽器にした方がいいかもしれない。

たまに200mほど泳ぐと、私にとっては信じられないくらいしんどい。
でも横を泳ぐおばちゃんは、人魚のように余裕で過ぎ去っていく。

物理的な間隔と自分の感覚がちょうど良い関係性、またはズレた関係性。
スケールを弾いていて、ひとつズレるとか、
弦を太めにしたら、チョーキングに気合が1.2倍必要になるとか、
トップローディングのブリッジだと妙に柔らかく感じるとか、
そのズレが、演奏の面白さへと繋がっているのかもしれない。

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