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基本情報技術者試験 科目B攻略!実践力を鍛えるオリジナル問題(解説付き)

科目Bを効果的に克服するためには、過去問や模擬試験を解くだけでは不十分です。実際の試験では、柔軟な思考力や新しい問題に対応できる能力が求められるため、多様な問題に触れて経験を積むことが非常に重要です。そこで、今回のブログでは、独自に作成したオリジナル問題を5問提供します。このオリジナル問題を解くことで、過去問だけではカバーできない問題形式や、科目Bの出題傾向に対する理解を深めることができます。



1. サンプル問題だけでは足りない理由

多くの受験者は過去問に集中しがちですが、過去問だけを繰り返し解くことで、「問題の形式に慣れすぎてしまい、新しい問題に対処できない」という状況に陥ることがあります。実際の試験では、これまでに見たことのない新しい問題が出題されることも多いため、さまざまな問題に触れておくことが必要です。

また、オリジナル問題を解くことにより、思考の幅を広げることができます。アルゴリズムやプログラミングの理解は、異なる形式や状況に応じて適応できる柔軟性が求められます。オリジナル問題を通じて、幅広い出題形式に慣れることで、科目Bの試験対策がより強固なものとなるでしょう。


2. 私のオリジナル問題の特徴

このブログでは、過去問ではカバーできないタイプの問題や、実際の試験で想定される応用問題に焦点を当てたオリジナル問題を提供します。これらの問題は、特に以下の点に重点を置いて作成されています。

  • アルゴリズムの応用問題:標準的なソートや探索に加え、応用的なアルゴリズム問題を含んでおり、より実践的な理解が求められる設計となっています。

  • プログラミングの理解度テスト:プログラムのバグ修正や、最適なコードの選択を問う問題を含み、プログラムの深い理解を養うことを目的としています。

  • データ構造の応用:ツリーやグラフ構造を扱った複雑な問題も用意しており、データ構造の理解を深める設計です。


3. 有料記事のご案内

オリジナル問題をさらに解きたい方のために、今回ご提供する5問に加えて、追加で20問のオリジナル問題を有料記事として提供いたします。これらの問題は、試験本番に近い難易度や形式を想定して作成しており、より高度な試験対策を目指す方に最適です。

  • 20問の内容:アルゴリズム、プログラミング、データ構造に関するより高度な問題を取り揃えています。解説も詳細に記載しているため、解きながら理解を深めることができます。

  • 有料記事のメリット:科目Bの苦手分野を克服するための多様な問題に取り組むことで、さらなるスキルアップを図ることができます。特に、試験直前に最終調整を行いたい方には有効です。

この後にご提供する5問のオリジナル問題を解いて、力が付いた、勉強になった、さらに解いてみたいと感じた方には、ぜひ有料記事の20問にもチャレンジしてみてください。より実践的で高度な問題に挑戦することで、あなたの科目B対策が確実に強化されるでしょう。試験で自信を持って臨むために、ぜひご活用ください。


4. (お試し版)オリジナル問題 5問

【問1】 一次元配列の最大値と最小値を求める

次の擬似コードは、一次元配列 A の中から最大値と最小値を見つけて、それらの差(最大値 - 最小値)を計算します。次の擬似コードを実行したとき、最終的な差として正しいものを選びなさい。

▼擬似コード▼

function findDifference(A, n)
    maxA[0]
    minA[0]
    for i ← 1 to n - 1 do
        if A[i] > max then
            maxA[i]
        end if
        if A[i] < min then
            minA[i]
        end if
    end for
    return max - min
end function

▼実施例▼

A[8, 3, 5, 7, 2, 10, 6]
n ← 7
resultfindDifference(A, n)

▼選択肢▼
ア) 8、イ) 9、ウ) 7、エ) 5、オ) 6、カ) 10、キ) 4、ク) 3

======================= 解説 =======================この問題は、一次元配列を使って最大値と最小値を探索する基本的な操作を理解する内容です。擬似コードの findDifference 関数は、for ループを使って配列の要素を順に調べ、最大値と最小値を更新していきます。最終的に最大値と最小値の差を返します。

ステップごとのトレース表
配列 A = [8, 3, 5, 7, 2, 10, 6] について、各ステップで最大値と最小値がどのように更新されるかを確認します。

図1-1 トレース表

最終的に max = 10、min = 2 となり、差は 10 - 2 = 8 です。
配列 A = [8, 3, 5, 7, 2, 10, 6] の最大値と最小値の差は 8 です。
したがって、正解は ア) 8 です。

==================================================
【問2】 再帰呼び出しによるフィボナッチ数列の計算

次の擬似コードは、再帰的にフィボナッチ数列の第 n 項を計算するものです。フィボナッチ数列は、次のように定義されます。

  • fib(0) = 0

  • fib(1) = 1

  • fib(n) = fib(n - 1) + fib(n - 2)(n ≥ 2 の場合)

次の擬似コードを実行したとき、fib(5) の計算結果として正しいものを選びなさい。

▼擬似コード▼

function fib(n)
    if n = 0 then
        return 0
    end if
    if n = 1 then
        return 1
    end if
    return fib(n - 1) + fib(n - 2)
end function

▼実施例▼

result ← fib(5)

▼選択肢▼
ア) 2、イ) 5、ウ) 8、エ) 13、オ) 21、カ) 2、キ) 7、ク) 12

======================= 解説 =======================この問題では、再帰呼び出しを使ってフィボナッチ数列の値を計算します。fib(n) 関数は、n の値に応じて自分自身を2回呼び出し、再帰的に計算を進めていきます。フィボナッチ数列は、以下のようにして前の2つの項の和を計算していく数列です。

  • fib(0) = 0

  • fib(1) = 1

  • fib(2) = fib(1) + fib(0) = 1 + 0 = 1

  • fib(3) = fib(2) + fib(1) = 1 + 1 = 2

  • fib(4) = fib(3) + fib(2) = 2 + 1 = 3

  • fib(5) = fib(4) + fib(3) = 3 + 2 = 5

ステップごとのトレース表
次に、fib(5) がどのように計算されるかをトレースしていきます。

図2-1 トレース表

フィボナッチ数列の fib(5) の値は 5 です。したがって、正解は イ) 5 です。

==================================================
【問3】 オブジェクト指向による銀行口座クラスの管理

次の擬似コードは、オブジェクト指向を用いて銀行口座を管理するクラス BankAccount を定義しています。このクラスには、口座に預金を行う deposit メソッドと、引き出しを行う withdraw メソッドが実装されています。

以下のコードを実行した場合、残高として正しいものを選びなさい。

▼クラスの定義▼

class BankAccount
    balance
    
    constructor(initialBalance)
        this.balance = initialBalance
    end constructor

    method deposit(amount)
        this.balance = this.balance + amount
    end method

    method withdraw(amount)
        if this.balance >= amount then
            this.balance = this.balance - amount
        else
            print("Insufficient funds")
        end if
    end method
end class

▼実行例▼

accountnew BankAccount(1000)
account.deposit(500)
account.withdraw(300)
account.withdraw(1500)
account.deposit(200)
resultaccount.balance

▼選択肢▼
ア) 200、イ) 400、ウ) 500、エ) 600、オ) 700、カ) 1000、キ) 1400、ク) 1500

======================= 解説 =======================この問題は、オブジェクト指向の基本概念であるクラスとメソッドを使って、銀行口座の管理をシミュレートするものです。クラス BankAccount は、口座残高を管理するための balance 属性を持ち、メソッド deposit で預金し、withdraw で引き出しを行います。

ステップごとのトレース表
以下、各操作をステップごとに追い、残高 balance の変化を確認します。

図3-1 トレース表

最終的な口座残高は 1400 です。したがって、正解は キ) 1400 です。

==================================================
【問4】 単方向リストの再帰的な逆順処理

次の単方向リストを扱うプログラムの一部を完成させてください。このプログラムは、リストの中の要素を逆順に並べ替える処理を行います。関数 reverseList を再帰的に呼び出して処理を行っています。プログラムの一部が欠けていますので、空欄に適切な内容を埋めてください。

単方向リストのノード構造

  • Node : 単方向リストの各ノードを表すクラス

図4-1 メンバ表

▼擬似コード▼

class Node:
    value
    next

function reverseList(node):
    if node == null or node.next == null:
        return node
    new_head = reverseList(node.next)
    node.next.next = node
    node.next = ____(1)____
    return ____(2)____

▼問題▼
上記のプログラムにおいて、____(1)____ および ____(2)____ に当てはまる内容を埋めてください。

【選択肢】
ア) null、イ) node、ウ) node.next、エ) new_head、オ) node.value、
カ) null.next、キ ) node.next.next、ク) node.next.value

======================= 解説 =======================この問題では、単方向リストを逆順に並べ替える再帰的な関数 reverseList を完成させる必要があります。単方向リストの操作のため、各ノードの next ポインタを適切に操作して、リストを逆順にします。

プログラムの動作の流れ

  1. 基本的なリストの構造を理解し、next が次のノードを指していることに注目します。

  2. reverseList 関数は再帰的に呼び出され、リストの終端に達したとき (node == null または node.next == null) に、そのノードを新しいヘッドとして返します。

  3. 再帰的に戻る際に、node.next.next を node に設定し、node.next を null に設定することで、次のノードとのリンクを逆転させています。

トレース表
次に、リスト 1 -> 2 -> 3 -> null を例に、トレース表で再帰の動きを見てみましょう。

図4-2 トレース表
  • ____(1)____ は、node.next を null にする必要があります。これはリンクを逆にするため、元の順序のリンクを切断する処理です。したがって、正解は ア) null です。

  • ____(2)____ には、新しいヘッドである new_head を返す必要があります。再帰の最後で逆順にしたリストの新しいヘッドを渡していくためです。したがって、正解は エ) new_head です。

==================================================
【問題5】 ビット列の操作によるビット反転

次の擬似コードは、ビット列の特定のビットを反転させるものです。整数 n の i 番目のビット(0から数える)を反転した結果を求めます。次の擬似コードを実行したとき、最終的に n の値として正しいものを選びなさい。

▼擬似コード▼

function toggleBit(n, i)
    mask ← 1 << i
    return n ⊕ mask
end function

▼実行例▼

n ← 29   // 2進数で 11101
i ← 1
result ← toggleBit(n, i)

【選択肢】
ア) 25、イ) 27、ウ) 31、エ) 23、オ) 29、カ) 30、キ ) 24、ク) 26

======================= 解説 =======================
この問題では、ビット演算の基本操作を理解することが目的です。toggleBit(n, i) 関数は、整数 n の i 番目のビットを反転させます。ビット反転は、1を0に、0を1に変更する操作です。この操作は、XOR(排他的論理和) を使用して実装されています。

ビット演算の詳細:

  • 1 << i は、1 を i ビット左にシフトして、i 番目のビットが1で他のビットが0のマスクを作成します。

  • n ⊕ mask で、n と mask の XOR を取ることにより、i 番目のビットが反転します。

ステップごとのトレース表
実行例では、n = 29、i = 1 です。n のビット表現を確認し、ビット操作を追っていきます。

図5-1 トレース表
  • ビットシフト

    • 1 << i によって i 番目のビットが 1 であるマスクが作られます。実行例では、1 << 1 は 00010 です(1を1ビット左にシフト)。

  • XOR(排他的論理和)

    • n ⊕ mask によって、i 番目のビットを反転させます。ビット列 11101 に 00010 を XOR すると、11111 になります。これにより、n の 1 ビット目が反転されます。

  • 結果の計算

    • 最終的に、n = 31 となり、ビット列 11111 に変わります。したがって、正解は ウ) 31 です。

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