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フィンガーノート

アイドルグループ「Finger Runs」(以下フィンズ)が楽しい。
五人のメンバーがギュンギュンな音に乗って縦横無尽に駆け巡り、フロアもそれに呼応(対抗?)して沸き上がる。あの空間が好きで足を運んでる。

お披露目から一年半。継続して通えてるのは、彼女らがその時々で全く違う姿を見せてくれるからだ。

  • 生誕に呼ばれればお祝いムード全開で、

  • アウェイならまず自分たちが楽しんでみようとメンバー間でわちゃわちゃしだし、

  • 野外など開放的な現場ならフロアに直接乗り込んでいくのも厭わず、

  • 格上対バンではなんとか爪痕を残そうと真正面からぶつかる

同じ曲を演っていても、現場次第で全然違う空気を醸成してくれる。
今回出演するのはどういうイベントか、メンツは、フィンズの立ち位置は。そうしたことを意識した上でパフォーマンスを練ってると感じる。

対バンってアイドル活動の大半を占めるイベントだけど、お目当てを観るという一点に限れば「美味し」くはない。持ち時間は少ないし、チケ代コスパ悪いし、出番まで待たなきゃいけないし……。
でも、対バンのフィンズ楽しいんですよね。

演者のパフォーマンスが客を動かし、さらにその後のステージにも熱量が伝播する。そうした対バンの化学反応を実感できるのがうれしい。

巷の噂を聞いてると、同業者間でもフィンズの評判はいい。楽屋裏でも他グループと積極的にコミュニケーションを取っているようだ。
また舞台からの去り際、「次は〇〇さんでーす!」と次グループを呼び込むことも忘れない。
そういう関係性の構築も、対バンが面白い一因になっているのかも。

ただ仲良くしてるだけじゃない。
以前、メンバーの小笠原唯は「アイドルやってて楽しいと思う瞬間は?」との質問に「対バンのフロア見て、今日は勝った! って思った時!」と答えていた。
そうしたガチンコマインドを全メンが持っていて、剥き出しの闘志に圧倒されることすらある。

今年2月にはアルバム曲を投下。セトリに厚みを増してからは、エクストリームなばかりじゃなく真っ向からやりあえる面もクローズアップされてきた。

わちゃわちゃする時も真っ向からぶつかる時も、フィンズはいつだって全力だ。
それは、どのアイドルもそうかもしれない。ただフィンズは全力であることが伝わりやすい、というか……ギラギラした表情、うねる髪、ステージから飛び出さんばかりのパフォーマンスでこれでもかと全力を表現してくる。

自分の見せ場じゃないパートでも変わらない。全員が、ステージに立つ以上どんな時も私が主役だ! と言わんばかりに自己主張している。

アイドルがなにを考えてライブしてるか、なんて本当はオタクが知る由ない。けど、ライブにかける思いの強さだけは確かに伝わってくる。その思いがフロアを盛り上げ、それを受けてメンバーはさらに加速し――。
だからフィンズの現場はいつも熱いのだろう。

Finger Runs ONE-MAN LIVE「BodyRock」

2024年6月7日(金) 開場18:15 / 開演19:00
会場:渋谷WOMB LIVE

Aチケット¥7,000 +1D
http://t.livepocket.jp/e/iqupw

Bチケット¥1,000 +1D
https://t.livepocket.jp/e/lql31

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