【国際フォーラム(配信)開"宴"前】角野隼斗 全国ツアー2022 “Chopin, Gershwin and…”
今日は1月から続いた全国ツアーのファイナル。この日を待ち望んだ5000人の観客と世界が見守るステージの幕が上がります。
タイトルの『かいえんまえ』を『開演前』『開園前(鍵盤ランド的な)』と迷ったけど今日は『宴』だと思うのでこれにしました。というかなんで前日も書いて今日も始まる前に書いてんのかと。いつもだと公演の感想だけなのですけどね、今回はすごいんですよ。(前日のnoteはこちら)
何がすごいって。コンサートがまるでコース料理のように振る舞われたこと。コンサートの今日だけじゃなく、始まる前からYouTubeライブだったりテレビだったりと、ファンの気持ちを高めてくれててすごかった。サービス良すぎ問題。今どきのアーティストってみんなこうなの? いやそんなことありませんよね。仮にあっても、今回のようなことができる新人はなかなかいないだろうなと。(大人のサポート含め)
当日までのここ数日間、前菜からスープ、魚料理ときて今日がメインの肉料理って感じでした。
年末年始から毎日のように動きがあるのでどこから書きはじめていいかも迷いますが、ツアーに直接の関係があるものでいうと、2/5の札幌公演(ソロ公演の最終日)がすごかったらしいことをご本人やファンのツイートで見て興奮しましたね。
その前後はシンガーソングライターのmiletさんとのコラボでTHE FIRST TAKE動画があったり……とりあえずこの辺から箇条書きにしていきたいと思います。供給過多……。
2/4 YouTube『THE FIRST TAKE』with milet
2/5 札幌公演 TV『エンター・ザ・ミュージック』with 藤岡幸夫
2/7 ツアーファイナルの指揮者とオケ公表(藤岡幸夫/東京フィルハーモニー交響楽団)
2/9 Penthouse新曲MV『単焦点』 MBSラジオ『メゾンスミノ』with 西川悟平
2/10 『調布音楽祭』出演決定 『蠍火』楽譜出版決定
2/12 YouTube『蛇腹談義』with 小春(チャラン・ポ・ランタン)
2/13 『熱狂コンチェルト』with 関本昌平/上原彩子/三ツ橋敬子/日本センチュリー交響楽団
このほかに、イントロ弾いて上げるとご本人が聴いてくれる『単焦点イントロチャレンジ』や、THE FIRST TAKEの記事、各チケット発売や抽選結果発表なども。やーほんと供給過多……(何度目)
【2/14】
そしてこのあたりからツアーファイナルに向けて気分を高めてくれる情報が。まずはバレンタインデーにこんな記事がアップされました。
「Real Sound」に角野隼斗のインタビューが掲載されました。
— 角野隼斗 かてぃん STAFF (@880hz_staff) February 14, 2022
角野隼斗のピアノ演奏にある自由さの根源 影響受けた様々な“表現”を明かすhttps://t.co/HpmVzQNKcs#角野隼斗#かてぃん #realsound
ツアーについてたくさん語ってくれていて、記事内で語られていた中に、
ガーシュウィンも同様で、彼の中から自然に溢れ出てくる音がたまたま楽譜になったようなところから始まっている気がします。
というかてぃんさんの言葉があって。これは後に『星野源のおんがくこうろん』で知ることになる、ガーシュウィンの作曲スタイルを見事に言い当てていたのだなと。湧き出る、とか、たまたま、とは言っていても、かてぃんさんも古の作曲家たちも、音楽理論をよく知った上で自分のインスピレーションを乗せて作曲しているのだと思います。その中でかてぃんさんの作曲スタイルは、例にあったバッハよりは、ショパンやガーシュウィンの即興性や湧き出るインスピレーションと親和性があるような気がします。
ちなみに、この引用文の一つ前でかてぃんさんがショパンについて語っている部分が個人的にグっときました。ああ、『言い切れる』ようになったのだなと。ショパコン期間中はまだ手探りだったいろいろが、コンクールやコンサートのステージで弾く度に自分の中で形を捉えることができるようになったのだなというか。なんか偉そうでごめんなさい。実際すごく精悍になりましたよね、顔つきが。コンクールの前と今では面構えが違う。(@進撃の巨人)
それから、『伝統と革新』の項もとても興味深い。自分は歌舞伎も能も何度か鑑賞したことがある程度ですが、あれも生は伝統の迫力が本当に圧倒的で。クラシック同様、敷居は下げても品格は下げない。軽薄にはしないんですよね。変えていくほうがいいところと、変えてはいけないところが必ずあって、かてぃんさんのクラシックに対する姿勢も常々これだと思っていました。かてぃんさんの弾くクラシックは、とっつきやすさがありつつもすごく真摯かつ真面目で伝統を重んじていると思います。
ショパコンの頃に「来てみたら自分は意外と正統派だとわかって」のようなことを言っていて、えっ自覚なかったんだ、とこっちが意外でした笑
おそらく、彼のnote『曲をカバーする上で大切にしたいこと』の中で語っていたことを、クラシックの文脈でも自然に行っているのだなと思います。原曲リスペクトですね。この姿勢が大好きです。
インタビュー記事のことだけでだいぶ長くなってしまいましたが、記事中の「以前僕の表現は能楽に近いと言われたことがあります」はもしかしたらこのnoteかな、と思ったのでご紹介しておきます→中野が好きです会員αさんのnote
中野さんはこのnoteの他にもメゾンスミノでの高木さん回でも似たお話をしていて、自分も『角野隼斗が無になる演奏』がすごく好きなので共感しまくりです。能に造詣が深くないので気付きませんでしたが、中野さんのnoteを読んで、自分が角野隼斗を聴いた時のトランス感と、教会のパイプオルガンや能、バリ島でガムランなどを聴いた時のトランス感とが同じなのは、彼がそれらと近いからなのか、と妙に納得したのを覚えています。(二年前のnoteでトランス感について書いてます)
14日は他にも藤岡マエストロのTwitterからファイナルの打ち合わせ時のお写真が上がったりと、関係者の皆様からのバレンタインデーのファンサがプロすぎました。
【2/17】
そして17日は前日告知で突然のYouTubeライブ。いや知ってましたよ、だいたい大きなことやる前はあるので笑
チャンネル登録者数90万人超えのお礼と、ツアーファイナルのお話を兼ねていろんな曲を演奏してくれました。中でもやっぱりガーシュウィンのピアノコンチェルトが気分高まった! これをやるんだよとご本人もウキウキしているのが伝わったし、曲を知らないで臨む新鮮さとは別の、知って聴く楽しさを今回は味わってほしいのだなというのがすごくよくわかりました。
角野隼斗というポピュラリティの存在を通じて、ガーシュウィンを知ってほしい。そういうことですね。承知しました!
ありがとうございました!20日にツアーファイナルで会いましょう https://t.co/WTfpDCzlHu
— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) February 17, 2022
この前日には『THE FIRST TAKE』with miletの第二弾で『Fly High』がアップされて、きっとファイナルに向けてかてぃんさんめっちゃ勇気もらったんだろうなとこっちまでアツくなりました。
【2/18】
18日はテレビ出演でした。これがまたすごい。NHK(Eテレ)『星野源のおんがくこうろん』
2日後にガーシュウィンを弾く人がテレビでガーシュウィンを解説するというね。NHKには角野隼斗を愛してくれている方がいらして、その中のおひとりはSNSでも時々その気持ちを書いてくださってたりするんです。もうね、尊い。この、推しをとりまく人間ドラマが尊い。最高のタイミングです、ありがとうございますSさん!
ガーシュウィンの人となりや音楽性に堅苦しさ抜きで触れることができた上、番組に使用されていた演奏の映像(パリのアメリカ人)もファイナルで共演する東京フィルハーモニー交響楽団だったりと、もう源さんありがとう状態の連続でした。アーカイブまだ観られますのでほんとぜひ!→番組ホームページ
この番組中と放送後、かてぃんさんからの補足もあって更に知識を深めることもできました。どんだけ高めてくれるの……。
ブルーノートは単に半音下げたもの、とは言い切れない絶妙なニュアンスがあって、例えばミとミ♭の間くらいの音のような...歌や弦楽器でしか表現できないですが、とても良い哀愁を醸し出します。ピアノだとミとミ♭を同時に弾いたりして擬似的に表現したりします#星野源のおんがくこうろん
— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) February 18, 2022
ファイナルで演奏予定のピアノコンチェルトもオススメしてくれました
ラプソディーインブルーもブルース感ありますが、ピアノコンチェルトの第2楽章はなおさらブルースなのでぜひhttps://t.co/YUZcKFvSGY#星野源のおんがくこうろん
— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) February 18, 2022
この演奏してる方、アンドレ・プレヴィン。以前のnote『角野隼斗が世界に見つかってしまった』でちょこっと書いた方です。かてぃんファンなら聴いておいたほうがいいです、ほんと。ちょいちょいテストに出ます笑
あとこれをガチでオススメしたいんです。映画『アメリカ交響楽』。
これも番組内で映像が使用されていて、なんと本国での公開は1945年で、ガーシュウィンが亡くなってまだ10年も経ってないんですよ。ガーシュウィンと縁のあるご本人が何人も出演していたり。つまり撮影した風景もほぼほぼガーシュウィン存命の頃そのままの空気が収まっているんです。ムネアツすぎませんか。アマプラにあるのでぜひ観てほしいです。字幕版なので出演者の肉声が聴けるのもいいし、英語も中学英語レベルなので、少し慣れている方なら字幕なしでも鑑賞できると思います。
ガーシュウィンと番組についてはAkiさんがめちゃめちゃ素敵なnoteにしてくださっているのでぜひ読んでほしいです。→Akiさんのnote
【2/19】
この日はチャラン・ポ・ランタンの小春さんとこで『蛇腹談義』がありました。いやめっちゃ笑ったし。あとは前日までに振る舞われた上記のメニューをしっかりと堪能するための1日だったなと思います。ぶっちゃけ1日では時間がぜんぜん足らないんですけど、本当に有意義な数日間だったと思います。
かてぃんさんを通して、いろいろな物事に触れさせてもらえる機会が増えて、本当に幸せだなってなってます。
いよいよツアーファイナル開演まで24時間を切りました 楽しみーー🔥🔥🔥
— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) February 19, 2022
配信あります→ https://t.co/Vl75TYxJG4#角野隼斗ツアー2022 https://t.co/t9OIYBZ3No
ご本人もボルテージ上げて、ここ数日は呟き回数が多い。かてぃんさんはやる気が漲ってるとか楽しいとき呟きが増えます笑
この素直さが音楽にも現れるんですよね。上では『無の演奏が好き』とも書いたけど、楽しい時の楽しいです! と溢れる演奏も大好物です。結局全部好きか。
【2/20】
さあ当日ですよ。私も叫びたい気持ちでいっぱいです。
ウオオオオ#角野隼斗ツアー2022 pic.twitter.com/542UIEEdmD
— 角野隼斗 - かてぃん (@880hz) February 20, 2022
ギリギリまでYouTubeライブ観たりしよう。そろそろ会場組のツイートも上がり始める頃かな。検索検索ぅ!
会場組のみなさんはできるだけ感染対策して、配信組は夜に備えてアレコレこなして、その時を待ちましょう!!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
【配信はアーカイブもあります】
追加燃料が藤岡マエストロから!
今日は国際フォーラムAで角野隼斗くんと東京フィルとでガーシュインのピアノ協奏曲‼️
— 藤岡幸夫 Sachio Fujioka (@sacchiy0608) February 20, 2022
いや~角野くん素晴らしいです😊
カデンツもピアニカが登場して最高😘
オケも生き生きとして本番凄く楽しみ🔥
コンマスの近藤薫さんとの久しぶりの共演も嬉しい😃
ライブ配信あり‼️↓https://t.co/gQe7pmKBfc pic.twitter.com/onZ8yOet7E
もー、絶対に最高の夜になる予感しかないやつ。
終演後追記:フルコースのデザートは飯田有抄さん! サントリーホールソロなど、さすが公式様というプロ視点に公式らしからぬダダ漏れが入り交じる重しょu…いえ、愛のあるレポを書いてくださる方です。
本気で最高の布陣すぎた……! 楽しみです
ホールAの5000席フル、おめでとうございます!
— 飯田有抄 (@arisaiida) February 20, 2022
やはりこの人にしかできないなぁ、ということが山ほど起こりました。(アップライ党としましては、グッと来まくり)
ちゃんとしたレポは記事にして出すので、熱量を温存しときます。#角野隼斗ツアー2022 pic.twitter.com/XPlTYwwOCA