winSIMと契約した話。ドイツでの携帯通信会社選び

 海外に旅行に行くと、どこでも人々は皆スマホをいじっています。世界広しといえど変わらない光景です。ドイツに来ても、やはりスマホは必要です。そこで、どのような通信会社を選んだか、僕なりの経験談を書きます。
 最近、日本の格安SIMでも海外ローミングに対応している会社が出てきているようです。僕は日本では povo を使っていました。povo は去年の7月から海外ローミングに対応し始めていたので、ドイツで通信会社と契約を結ぶまでは、povo で凌いでいました。ただ、基本的に割高なので、ずっと povo というわけにもいきません。また、日本の電話番号だけでも何とかなるとは思いますが、現地の友人との交流や事務手続きの際に、ドイツの番号を持っていると何かと便利です。ドイツのキャリアと契約することで、ドイツの電話番号を手に入れることができるのも重要な点だと思います。
 ドイツの大手通信キャリアは、Telekom, Vodafone, O2 の3社です。これらは街中でも実店舗を複数見かけます。手っ取り早いのは、この3社からどれか一つを選んで契約することだと思いますが、大手ということもあって料金はそこそこ高めに設定されているようです。自宅や職場にWi-Fiが完備されていて、外であまり通信をしないのに、高い通信料を毎月払うのは気が進みません。ドイツ版格安SIMはないのでしょうか。
 調べてみると、winSIM https://www.winsim.de/ という会社を見つけました。格安SIMらしく、実店舗は存在せずすべてネット上で手続きが完了するようです。最近はeSIMのキャリアも増えてきていますが、winSIMはSIMカードタイプです。たびたび通信プランのセールをやっているのですが、2024年4月末の時点では、3GB + 2GB の月計 5GB まで 5G 通信が使えるプランが  5.55 €/月でした。かなり安いと思います。外でめちゃくちゃYouTube を観たり SNS を見たりしなければ、この通信量でやりくりできると思います。
 サイトに飛んでみると、何やらドイツ語で色々書かれています。僕は素直に Google webサイト翻訳に頼りました。各通信料のプランについて、24ヶ月契約と、毎月解約可能の契約があります。僕はフェローシップの関係で2年は滞在予定なので、24ヶ月契約にしました。サイトの指示に従って必要事項を入力し、注文を確定させます。早い場合は注文してから1週間も経たずSIMカードが郵便で届くようですが、僕の場合はなかなか来ず、結局2週間近く待たされました。
 winSIMは SIMカードタイプなので、端末をSIMフリーにしないと使用できません。2021年10月以降に販売された端末は、原則SIMフリーで販売されているようです。僕のiPhone は2021年6月に購入したものだったので、SIMロックを解除する必要がありました。https://www.yumobile.jp/magazine/sim/detail/simlockfree のサイトに詳しい解除方法がまとまっているので、参考にしました。povo の前は元々 au と契約していたのですが、My au 経由で解除の手続きをすると、すぐにSIMフリーにすることができました。
 SIM カードが届いたら、カードの入れ替えを行います。本来は iPhone 付属の SIM 取り出しツールを使うのですが、僕は持参していなかったので、研究所にあったペーパークリップで代用しました。Apple 公式ページ https://support.apple.com/ja-jp/109357 にもペーパークリップを使用したSIM の取り出し方が書いてあるので参考になります。コツは、強めに突き刺すことです。壊れないか心配になりますが、しっかり刺さないとトレイを引っ張り出せないので、思い切りよくいきましょう。トレイを取り出せたら、SIMカードを交換してトレイを再び差し込みます。アクティベートのため、しばらくiPhoneの電源を切ってから再起動しました。ちゃんと認識されれば、無事に通信ができるようになるはずです。
 winSIMは大手3社と比較すると電波が弱い地域もありますが、テュービンゲンでは特に問題なく使用できています。建物の中に入るだけで圏外になったりしますが、大手キャリアでもそのようです。また、大都市圏を少し離れてもすぐに圏外になります。日本の電波環境がいかに恵まれているかを痛感します。あまり電子機器に触れてばかりいないで、ドイツの自然と戯れたり、人々と交流せよという神の思し召しなのかもしれません。

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