テレビ通販の悲しい現実
テレビ通販と聞くと、テレビ痛販と変換してしまう、今日この頃です。
テレビ通販を実施しているお客様(以下:CL)の課題を集約している中で、とある共通点にたどり着きます。
#まず、いきつく課題とは?
1.CPO(CPA)改善
2.コールセンターの引き上げ率改善
3.CRMの最適化
大枠、どのCLにも当てはまる課題が、上記の3点かと存じます。
まず、CLのオファーや商品にほぼ課題がないことを前提に以下に仮考察を立ててみます。
1.CPO(CPA)改善
営業担当者として一番わかりやすい数字CPO(CPA)。基本的にKPIをここに定めている企業が多いです。
そして直球的に改善を図るとすれば、クリエイティブ、メディアを疑うことです。
① クリエイティブを疑う場合。
同ジャンル商材(もちろんオファーも同一)で効率が良いメディアで実施し(TV媒体費100万程度)、結果を考察。
#気を付けるポイント
・実施する季節は同じか(日本は春夏秋冬で変化があります)
・世の中の流れに大きな変化はないか(例えば、天変地異や異常気象など)
・媒体価格に変動はないか
ここまでして、効率が合わない場合は、クリエイティブを疑う。
② 逆に、効率が良いとされる(オファー設計など)クリエイティブ手法で制作している場合、メディアの選択に間違いがないか、を確認していく作業となります。
TVはPDCAをWEB広告の様に素早く回転させることが難しいため、
当初からEXIT(出口戦略)を立てて置かないと、たらたらと媒体費を溶かしてしまう。
2.コールセンターの引き上げ率改善
TV通販初期参入社に多々見られることですが、コールセンターで目的の流れに引き上げられなかったりします。(定期購入やセットで購入してほしい流れ)
直ぐに改善できる事例としては、通販系コールセンター業務を専門で引き受けている会社に、数回線受けてもらいます。
もちろん自社でも数回線受けて、インハウス(自社回線)を強化していきますが、慣れていない場合は、専門のコールセンターに受けてもらう事がとても大切です。 #初期参入会社の悩み
通話録音(通録)を研究し、地道に強化していくことが大切です。
TV通販やEC通販で24時間受けれられる状態の会社でも、インハウスだけで受けている企業はほぼいないと思われます。 #基本は外注
どんな企業も、地道に戦略を立てて、コールセンターで取りこぼしがないように日々努力を重ねている。 #実はTV通販で一番大切なポジション
3.CRMの最適化
ここでのCRMは商品を購入していただいたお客さんへのアプローチに限定します。
主に最適化を図っていけるポジションとしては、ユーザーベースで考察すると、
① 目的の購入(定期やセット売り)に至ったお客様に対して、何日目(期間)でどのような方法(使用ツール)でどのようなアプローチ(コミュニケーション)をしていくか。
② とりあえず買ってみたお客様に対して、何日目(期間)でどのような方法(使用ツール)でどのようなアプローチ(コミュニケーション)をしていくか。
③ 買わなかったが、もう少し考えたいと思ったお客様に対して、何日目(期間)でどのような方法(使用ツール)でどのようなアプローチ(コミュニケーション)をしていくか。 #基本的にはここは実施しない企業が多い
基本、CRMのツールを入れて、自動運転でKPIの改善を図っている。
私が、実際にこの①~③で、悩みを聞く項目の多くが、①なのだが、
実は一番大切な課題は③にあります。
各CLの共通点はこれです
多くのCLは獲得する事に、お金をかけ、購入してファンになりたいと思ってくれたユーザーに対しては、獲得同等の感謝を返していない。
もちろん、ユーザーのパイを大きくしていくことは重要ですが、
一番は、自分の商品を少しでも気に入ってくれた方へ、どう接するかに時間とお金を割くべきです。
TV通販が悲しい、というタイトルの本意は、
まだまだ知られていない価値をうまく使えていないことにあるという嘆きです。 #同時視聴者数は今だにどのメディアも叶わない2020年
この、共通課題を、いち早く解けるように、私たちも毎日をトライ&エラーの繰り返し。正解は各CLごとに違いますが、よりユーザーにとって最適なコミュニケーションとは、を研究してまいります。
現場からは以上です。