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砂の惑星とナンバーナインの話
BOOTLEGは名盤
みなさんこんにちは、すあまです。
今日はみんな大好き砂の惑星のお話
マジカルミライ2017に書き下ろされた本作。
もう詳しい説明は不要でしょう。
初音ミク10周年に書き下ろされた曲でありながら、ボカロシーンを「砂の惑星」と否定的に揶揄したととれる歌詞には賛否両論、多くの議論を呼びました。
現在もこの曲に対してあまり良いイメージを持たないという人は一定数見られます。
砂の惑星リリースから約1年前、偶然か必然かはわかりませんが”砂漠”をテーマに描かれた作品が米津玄師によりリリースされました。
その曲がこの「ナンバーナイン」。
ルーブルNo.9~漫画、9番目の芸術~というイベントの公式イメージソングとして書き下ろされた本作。
恥ずかしいくらい生きていた僕らの声が 遠く遠くまで届いたらいいな
誰もいない未来で起きた呼吸が 僕らを覚えていますように
この歌詞の一節から、米津は砂漠に"未来"をイメージしていることがわかると思います。
また、インタビューではこうも語っています。
やっぱり、砂漠が好きなんですよね。それは、自分の中で矛盾に近いような感覚なんですけど。砂漠に救いのような感情を抱くことがあるんです。廃れていって荒廃しているというネガティブなイメージもあるんですけれど、同時に、救いと言うかすがすがしさみたいな、そういうポジティブな感情を抱くこともある。
米津は決して砂漠に否定的なニュアンスのみを込めているのではなく、ポジティブな感情も持っている。
そのことを知ると、ボカロシーンを「砂の惑星」と表現した意味も彼なりの愛なのではないか、と解釈できる気がします。
また、「砂の惑星」と「ナンバーナイン」にはリンクするような歌詞があります。
何千と言葉選んだ末に 何万と立った墓標の上に
僕らは歩んでくんだきっと 笑わないでね
有象無象の墓の前で敬礼 そうメルトショックにて生まれた生命
二つの詞に共通して出てくる”墓”という言葉。
先人の記録や起きた出来事と現在の歩みはつながっているということを表しているのだと僕は解釈しました。
「砂の惑星」と「ナンバーナイン」。
砂の惑星に否定的な感情を持っている人も、この二曲を併せて聴いて欲しい。
そう思います。