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ボカロ毎日紹介 第十三回 春嵐

2019年ヒット曲の中でも珍しい工作被害ほぼなし曲

みなさんこんにちは、すあまです。

今回紹介する作品はこちら!

「春嵐」です!!!

SNSで大きくバズったこの曲、紹介していきます!

1.曲の情報

「春嵐」
2019年12月16日にJohn氏によって投稿。
使用ボーカロイドは初音ミク。

MVは全てJohnさんによる自作のものです。

再生数は、
ニコニコ動画:274万再生
YouTube:1295万再生 です。

この曲は投稿からしばらくは安定した伸びを続けていましたが、今年初めにTikTokでバズったことにより注目を集めます。

それ以降はデイリー4000〜5000という新曲並の高水準のデイリー再生の推移をし、大ヒット楽曲となりました。

2.曲調、歌詞

本曲は、軽快なテンポから繰り出される早口パートなど、「ボカロっぽい」の系譜の上にあるような曲となっています。

しかし、ただ「ボカロっぽい」だけでなく、癖になるような初音ミクの調教、自作のMVのストーリーなどオリジナリティのある曲調となっています。

さらに、2分半という短い時間の中に詰め込まれた歌詞の数々は、この曲の魅力をさらに引き立てるものとなっています。

歌詞

虚像に塗れた私 まるで神様みたいね 
本当の気持ちとか知ったかぶりで  気味が悪いの妖共め

この曲は、リスナー(視聴者)へのメッセージのこもった曲となっています。

”虚像が濡れた私 まるで神様みたいね”と、リスナーによって勝手に曲が解釈され、神様と崇められる様子が綴られています。

また、”気味が悪いの妖共め”と、リスナーへのかなり強い罵倒の言葉も入っています。

それだけ、自分と違うように解釈され、あらぬ言葉を言われることへの苦痛があるということです。

春の嵐呼んだ 僕は泣いた 心傷つけられた  そんなの思い上がりでしょ?
どうせそうよね 分かっているけど

タイトルにもなっている、”春の嵐”。これは曲がヒットしたことを表しているのではないかと言われています。

曲がヒットしたことで色々な人に聴かれるようになり、自分の考えとは違う解釈をされていく。
そんな状況に苦しみ、心傷つけられる様子が描かれています。

思想が乾いた私 何処が神様なんでしょう  とっくに怒りとか無くなっても
演じているとも つゆ知らずにね

それでも曲を出していき、そのような怒りも無くなっていく。

思いもなく曲を出していくだけでそんなの神様でもなんでもないという感情が伝わってきます。

それでもこの物語ストーリー 終わりにせずにいるのは
変わらず耳を傾けている君に  届いて欲しいと願っているの

それでも曲を出すのをやめないのは何故か。
それは聴き続けてくれる「君」がいるから。

昔から聴いてくれる人のために、届いて欲しいという思いがあります。

わざと君を呼んだ 僕は死んだ 心朽ち果てられた
そんなの思い上がりでしょ?  どうせそうよね 分かっているけど

心を朽ち果て、自身を死んだとまで言う僕。
それでも思い上がりと言われるのは、相当な苦しみでしょう。

揺れる炭酸 飲み干したら サヨナラしましょ
サヨナラして 焦がれたなら また笑いましょう

この曲は、勝手に音楽を決めつけられることへの辛さを歌っている曲と言えます。

そんな曲がTikTokではやり、歌詞の意味も考えない輩に聴かれているのは現代のネット社会への皮肉のようにも感じます。



今回は「春嵐/John」について紹介してきましたが、いかがでしたか?

強いメッセージ性のある曲、現在はやっている「神っぽいな」にも通づる部分があると個人的には思います。

それではまたお会いしましょう!サラダバー!

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