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MIDIキーボードどれがええねん問題

どうも、スです。
DTMをこれから始めようかな?というひとが色々情報物色すると、DAW、オーディオインターフェイス、モニタースピーカー、モニターヘッドフォンの次くらいにあったほうがいい機材として挙げられるMIDIキーボード。
まあ有用性はわかったけど、いろいろありすぎて実際どれ買うのがジャスティスなの?って思いますよね。

これまた身も蓋もないこと言っちゃうと、好みの問題でしかないのでぶっちゃけ好きなの使えばOKってことになるんですが、それではアレすぎるので僕がこれまで使ってきたものの遍歴から個人的なおすすめをひねり出してみたいと思います。

これまで所有したことあるMIDIキーボード

僕がこれまでの間に使ってきたMIDIキーボードたち。
太字は今も所有しているものです。
Roland PC-180(49鍵、1994年発売)
YAMAHA AN1x(61鍵、1997年発売)
M-AUDIO OZONE(25鍵、2003年発売)
YAMAHA MOTIF ES7(76鍵、2003年発売)
YAMAHA KX49(49鍵、2008年発売)
YAMAHA MOX8(88鍵、2011年発売)
CASIO GZ-5(32鍵、1995年発売)
KORG nanoKEY(25鍵、2008年発売)
NI Komplete Kontrol S61(61鍵盤、2014年発売)
M-AUDIO Keystation88 mk2(88鍵、2014年発売)
Roland JD-Xi(37鍵、2015年発売)
Novation LaunchKey mini mk3(25鍵、2019年発売)
M-AUDIO Keystation49 mk2(49鍵、2014年発売)
KORG nanoKEY Studio(25鍵、2016年発売)
KORG microKEY25(25鍵、2012年発売)
Presonus ATOM SQ(32PAD、2020年発売)
M-AUDIO OXYGEN PRO49(49鍵、2021年発売)
こうやって見てみると、いろいろ定まってなくてブレまくってますねw
現在はM-AUDIO OXYGEN PRO49がメインとなっています。

何を基準に選ぶか

さて、本題に入りますと、何を基準に選べばよいかです。
上のリストをご覧の通り、試行錯誤でもがき苦しんでる様が見て取れますよね。
僕はピアノとか習っていなかったので鍵盤は演奏できません。
まあコードを押さえたり、簡単なメロディーを弾くくらいはなんとかなるレベルです。
そんな僕は「フェーダーとツマミがそこそこあって半音単位のトランスポーズができて割とコンパクト」という条件から今のところOXYGEN PRO49に落ち着いてます。

ピアノ弾ける、かつ88鍵を置けるスペースが確保できる

ピアノが弾ける人で88鍵を置くスペースを確保できる人は迷わずピアノタッチの88鍵モデルを選ぶのがよいと思います。予算が許す限り選びたい放題です。
ピアノ弾けるひとが軽いキーボード鍵盤にすると弾きにくかったり演奏の強弱が付けにくくて使いづらいと聞きます。なので、ピアノ弾ける人は88鍵ピアノタッチを含めそれこそ好きなのを選べばいいでしょう。

ピアノ弾けないが88鍵を置けるスペースは確保できる

次に、ピアノ弾けないよグループですが、ここが魑魅魍魎カテゴリとなります。
ここのグループの人は、まずどのサイズのものが置けるかを把握しましょう。
MIDIキーボードってDTM機材の中で群を抜いて場所の占有率が高いです。
その中で88鍵を置けるスペースを確保できるひとで、それなりにDTMに割く時間が長いひとは88鍵いっちゃっていいと思います。
演奏できないのに88鍵いる?と思うかも知れませんが、MIDIキーボードは演奏だけに使うものではありません。昨今の音源プラグイン、中でもKONTAKTというNIのサンプラーを使う音源は遅かれ早かれ確実に使うことになると思います。
生楽器系音源はアーティキュレーションといういろんな奏法を再現できる機能があるのですが、これらはだいたいメインの音域外(めっちゃ低いかめっちゃ高いところ)に置かれます。
それらにアクセスするために88鍵以外の場合、都度オクターブを切り替えて押さないといけません。これが地味にストレスになります。88鍵盤の場合はオクターブ切り替え操作がほぼいりません。
ただし、演奏しないのであれば弾く際に押す必要があるわけではないので、ピアノロールで直接入力すれば済むだけの話です。
なので、スペースを専有されるストレスか、アーティキュレーションを切り替えるストレスかを天秤に乗せて胸に手を当てて聞いてみてください。

ピアノ弾けないし88鍵を置けるスペースも確保できない(したくない)

ここのグループが一番のボリュームゾーンじゃないでしょうか。
このグループの人は自身の作る音楽が歌ものか踊る系かで分かれると思います。
歌ものをメインに作る人は、鍵盤が多いに越したことないです。
ですので、自分の作業スペースに置ける最大のものを視野に入れて検討してみてはいかがでしょうか。歌ものはメロディラインを考えることが多いわけで、その時に軽くコードも一緒に鳴らしたくなるでしょう。今はそんな両手使えないと思ってても、いずれそれくらいはできるようになります。
そうなってきたときに、25鍵や32鍵だと絶妙な足りなさに悶絶することになります。
このケースの場合は最低でも49鍵、可能なら61鍵を選ぶと幸せになれます。
あとはどれだけスペースの確保が可能かによります。
踊る系をメインに作る人は、25鍵で十分です。いやむしろなくてもいい、まであります。
最近のDAWはだいたい文字を打つ方のキーボードで音を鳴らす機能がついてると思いますが、それで事足りると思います。
むしろいるのは鍵盤の方ではなく、オートメーションをリアルタイムで入力するためのツマミだと思います。
そうなってくると、MIDIキーボードが最適なチョイスかどうか含めて考えたほうがいいです。
Ableton Liveをメインで使っている人はPushという専用コントローラがあります。またNovationのLaunchシリーズなんかもあります。
FLstudioユーザーはAKAIのFire ControllerやNovationからはFL Keyなどが選択肢としてあります。
Pushはそこそこ場所を取りますが、それ以外は結構コンパクトなので、横長のMIDIキーボードをわざわざ導入する必要があるかどうかです。
踊る系で鍵盤使うシーンって、多くても2オクターブあれば必要十分だと思うので、25鍵でコントローラーがたくさんついてるNovation LaunchKey miniや、AKAI MPK mini、M-AUDIO OXYGEN Pro miniなんかがサイズもコンパクトで鍵盤付きならおすすめです。
そこそこ予算がある場合はNIのKompleteKontrolシリーズがいいんじゃないでしょうか。
最高グレードのSシリーズは一番小さくて49鍵ですが、他にM32、A25というのがあります。
NIのキーボードは初代のS61のみ使ったことありますが、確かにKompleteKontrolソフトとの連携がいろいろ便利なのは確かで、KONTAKTのキースイッチに色がつくのが最大のメリットだと思うんですが、意外とめんどくさくて結局普通のキーボードに僕の場合は成り下がってしまいました。鍵盤のタッチは気持ちいいし、全体的にビルドクオリティが高くていいんですが重いしアダプター必須だしで取り回しがあまりいいとは思いませんでした。

ボタン系鍵盤は注意が必要

KORGのnanoKEY系のボタン系はちょっと注意が必要で、少しでも「弾く」という動作をする場合は実機を触ってから購入したほうがいいです。
ほんとにただのスイッチなので、弾いてる感覚とは程遠いし、カチャカチャ結構音するので気が散ります。あれはコード音の確認とか本当に音を確認するためのスイッチと割り切ったほうがよいと思います。
iPadなんかと組み合わせて出先で最小構成みたいなコンセプトであればアリかもですが、家で使うのはいろいろしんどいと思います。

リボンコントローラーも要注意

最近あんまり見なくなったように思いますが、モジュレーションホイールとビッチベンドのコントローラーにリボンコントローラーが採用されているのは注意が必要です。
ぶっちゃけ慣れの問題なんですが、僕は今に至るまで慣れることができていません。
これまでのものでいえば、NI KompleteKontrol S61初代とNovation LaunchKey mini mk3がそれに該当します。
まあリアルタイムで弾くことがないので別にいいっちゃいいんですが、あのリボンコントローラーの感覚はちょっと個人的には無理ですね。
NIもKompleteKontrol Mk2から物理コントローラーに変更になったのでよっぽど不評だったんだと思います。
あと、Rolandのモジュレーションホイールとピッチベンドが合体して左右と上下に動かすタイプも好みが分かれる部分だと思います。

さいごに

さて、いかがだったでしょうか。
入力装置としてのMIDIキーボードを僕がこれまで迷いまくって試行錯誤しながら使ってきた所感含めいろいろ書いてみました。
これは人によるのでおすすめとかではないですが、MIDIキーボードってあたりまえですがDAWとかPC側で鳴らせるソフトが立ち上がってないと音が鳴りません。
意外にこれがストレスになる場面がちょいちょいあります。
たとえばふとフレーズを思いついて音の確認したいなと思った時、ぱっと音が出せないのって結構イラッとします。まあ常にDAW立ち上げておくくらいの気合を見せろよってことなんですけど、そうは言ってもねぇ。。。
そういう意味でJD-Xiとかのいわゆるスタンドアロン機材は電源入れればすぐに音がなるので便利です。もっと言えばCASIO GZ-5とかは電池駆動かつスピーカーもついてるので、音程確認とかコードの響きを確認するためであればかなり便利で、今でも足元に置いてちょいちょい使ってます。
MIDIキーボードはあくまで入力端末なので各社いろんな機能を搭載した商品でてますが、専用ソフトや専用プラグインを使うものとかは大体面倒になって使わなくなりますので、本体だけで何ができるかをよく調べて、バスパワーで動くかどうかなども考慮に入れてチョイスすればそうそうスベることはないと思います。
それではよいDTMライフを。

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