認めたくないものだな、自分自身の若さゆえの過ちというものを
どうも、スです。
僕は物心をついたときから専門的なことで生計をたててるひとに憧れていました。
小学校のときにエポック社の家庭用ゲーム機カセットビジョンに初めて触れ、その後ゲームセンターのアーケードゲームやファミコン、さらにはX1turbo2という8bitパソコンを親にせがんでゲットしてからはパソコンゲームの沼にもハマり、日本ファルコムというメーカーのゲームの音楽でトドメを刺され、そこからDTMへと足を踏み入れました。
初めてパソコンで音楽を作るという経験をしたのはまだDTMという言葉も概念もなく、8和音のFM音源を音符を並べて演奏できるソフトからでした。
そのソフトで当時のゲームのBGMを真似して入力して遊んでたりする中で、自分でもそういう音楽作りたいなと考えるようになり、小学校6年生の卒業文集的なやつには「ソフトハウスで働きたい(当時役割をわかっていなかったがBGM作るひとになりたかった)」と書くまでになっていました。
中学に上がるころ、時はバンドブームで思春期だった僕は女子にモテたいという下心に勝てずギターを始めます。まだこの頃はゲーム会社でBGMつくる人になりたいという夢は継続していましたが、すでにブレ始めます。
バンドをやりたいと思っていたけど当時から友だちがすくなかったのでそそのかせたのはひとりだけでそいつはなぜかサックスを選びました(バービーボーイズの影響)。
ギターとサックスという謎な構成でいろんなバンドの曲をコピーしたりして遊んでましたが、いかんせんパート構成が謎すぎてできる楽曲も狭いし、ベースやドラムはかろうじて僕が持ってたFM音源で打ち込んで鳴らすことはできたものの音がしょぼすぎてなかなかシュールなことをやってたなと今となっては笑えます。
高校になって軽音楽部に入った僕はようやく初めてフルパート揃ったバンドを部活で結成しますが、当時3年生の組んでたバンドがガンズ・アンド・ローゼス、レッド・ツェッペリン、モトリー・クルーなどのハードロックコピーをやってて、しかもめちゃくちゃ上手くて、憧れを通り越していろんなものをへし折られた衝撃は今でも鮮明に覚えています。
結局、ギターもそこまで熱心に練習に励むこともなく、そのころになるとDTMやゲームに対する熱意も若干冷めてて、今思えば高校の時って何に時間を費やしてたのかちょっと思い出せないんですよね。。。
覚えてるのはひたすらバイトしてお金貯めて、ギター用の機材を買ってたくらいで、練習をおろそかにしてるのに機材ばっかり買ってたという、今と一緒やん的な事実に絶望を禁じえません。
さて、前置き(!?)が長くなりましたが、僕はこうしてゲームのBGMを作るひとになりたいと小学校のときに思って高校まで一応その気持ちは変わらず来たわけですが、そのために何が必要でどういうスキルを身につけなければいけないかを知らないままなんとなく過ごしてしまい、パソコンで音楽を作るお遊びを多少やってただけでなんとかなると思ってたアホなガキだったわけです。
ピアノの演奏はまったくできない、ギターの演奏も初心者に毛が生えた程度、パソコンでの作曲はやってたけど当然プロとして通用するレベルではない、音楽理論の存在そのものも知らない、そんな僕がとある理由で大学進学をあきらめて就職の道を選ぶ時、無謀にも日本ファルコムとスクウェア(現スクウェア・エニックス)にアポもなしでデモテープ持って会社に押しかけるという暴挙に出ます。
今考えたらマジでありえないというか、世間知らずでは片付けるようなシロモんではなく、もはやテロみたいな行為ですよね。
だって、高3のガキがカセットテープ持って地方から突然予約もせず、受付でデモテープ渡してここで働きたいんですって言われた受付の人からしてみたら警察通報案件でしかないわけでw。
でも両社ともさすが一流企業で、結果的に門前払いではあったものの、デモテープを受け取ってくれて、確か後日不採用のお手紙(か電話だったかおぼろげ)までくれたんですよね。
そこではじめてプロのクリエイターに必要なステップとかルートとかスキルとかを知って自分の行動の愚かさと身の程を知りました。
一方、それから四半世紀以上の月日が流れて、あの頃の無謀な挑戦というか無知ゆえの無敵感というか、そういうのを持ってた自分っていうのがかつてあったんだと思うと、なんかちょっと切ない気持ちにもなります。
今はまあそれなりに不自由なく生活を送れていますが、日々楽しめているかと言われれば答えは否だなと。
若いころと同じ気持ちや同じテンションで居続けるのはいろんな意味で難しいとしても、挑戦する気持ちとかは持ち続けたいし、そのほうが生きる上でのハリがでると思うんですよね。
ふと、そんなことを思い出したので書いてみました。
みなさんは目標みたいなものを掲げて挑戦できていますか?今を楽しめていますか?
それではよいDTMライフを!