やってみた(四月編)


 特に暇とかそういうわけでもないんですが、やってみました。今月はつくし狩り&クラフト自作コーラです。(来月もあるかどうかは未定)(表記は適度な検索避けを意識している)


つくし狩り

 つくしを狩りました。つくし熱の元凶はこちら、日本が誇る革命家こと外山恒一氏の極上のつくしエッセイです。

 季節は四月上旬。まあ北国だし寒いからいけるやろ!と思って安全かつ地権者が大丈夫な土地へ収穫に向かいました。その結果がこちら。

 かなり既に終焉に近づいていますね。終焉とは、先端部分が開きって胞子拡散兵器としての役割を終えた状態のことを指します。役割を終えたつくしはしなしな……と乾燥してしまうのでまずそう。なので良いところを厳選して乱獲します。地権者はにっこり笑顔。法的にOK!

 で、飽きるまで(10分くらい)収穫して、

 水で軽く洗って、はかま(バランの元ネタみたいなところ)を外します。水で洗ってたら一生黒いゴミみたいな粉が無限に出てきたのですが、多分これははかまとつくしの間に詰まってるやつだなと思い、はかまの破壊を優先しました。先端部分は食感がイマイチらしいので先に首をはねています。
 楽するためにハサミでヂョキヂョキ切り離して水で洗うとベロベロ取れることが判明しました。王冠を外す行為なので僕はこの過程を革命と呼ぶことにしています。写真がへたくそなのは王位戴冠を前に跪いているからです。

 めっちゃ少ないな……。水にさらします。調べたら半日とか一日とか15分とか極端だったのでとりあえず3時間くらいにしました。レシピを統一しろ!レシピを統一しろ!でもレシピが統一されてないってこと自体が現代の情報化社会により知識が均一化される以前からつくしが食べられてきたことの証だなと思ったので邪魔ないかがでしたか?記事だけ消滅してください

 はい、完成しました。味は、無いです。ほぼない。シーズンが遅かったせいで穂先が食えなかったため、見た目も焦げたもやしみたいになってる。味と食感もほぼもやしです。生でかじった時はうっすいホウレンソウの茎みたいな青臭さが感じられたのですが、卵の包容力で全てが無に帰っています。美味しくなくはないけど美味しくもない、風物詩的な味わいだなあと。

 つくし狩り編・完


クラフト自作コーラ

 こちらには特に何の発端もないのですが、僕と母親が突如「クラフトコーラ……やってみたくない?」「材料……そろえてあるけど?」というシンクロニシティが発生したのでやりました。

 参考にしたのは多分これ。多分というのは、レシピ自体は既に母が用意していたからです。中身見たらこんな感じだったので多分これだと思います。

 ただ、アレンジを加えました。初めて挑戦するのにアレンジするこのチャレンジングスピリッツ、褒めてやりたい。チャイの元って書いてるスパイス詰め合わせは偶然紅茶専門店から買ってきたやつです。ペッパーとかなんか葉っぱとか入ってる。それを投入し、煮ました。なお、シナモン(棒)は売ってなかったので代わりにシナモンシュガーとオールスパイスを一振り投入。追いアレンジ。

 煮る前に気づけばよかったんですが、粉とか棒とか葉っぱは全部なんかだしパックとかに詰めて煮れば良かった。見た目がヤバい。香りはスパイシーガムシロップという感じで、味は決して不味くはないんですよ。砂糖が直視したくないくらいの量入っててめちゃ甘いし。コーラの原液ですね。これを炭酸水で割って飲みます。

 で、こっちも寝かせます。一晩くらいらしい。色は浄水器が必要な泥水ですが、香りはめちゃくちゃ気の抜けたコーラの匂いです。香りが強すぎるので、鍋から瓶にあけてラップで蓋をしています。

 寝かしてから二時間経過して、待ち切れずにちょっと試してみた感想。スパイスの効き目から、全体的にとがった味のコーラといった感じ。マイルドなルートビアとか、ドクターペッパーに近いかも。粘度が完全にガムシロなので、糖……と震えながら味見しました。

 一晩寝かせて粉とか枝とかクソ邪魔だったものを濾したもの。2度の濾過作業により澄んだ色になりましたね。下の図はウィルキンソンで割ったもの。見た目は沸いたリンゴ酢みたいですが、香りはかなりコーラに近いです。色が白いのはカラメルを足していないから。カラメル足さなくても似たようなもんでしょ、めんどくさいし……という合意が取れたので入れませんでした。

 で、肝心の味ですが、コーラと言ってもコカコーラじゃなくてペプシコーラ寄りっぽいな、と感じました。なんか養命酒とコーラがコラボしたらこんな感じかもしれない。これを試した後でコカコーラ(本物)を飲んで比較してみての感想としては、本物のコーラ、味が弱い。パンチが無い。自作コーラはいかんせんクローブとカルダモンが強く、原因を考えてみたところ、クローブはホールだったけどカルダモンが粉だったので、多分その分味が強く出てるのかなと思います。全体的にスパイス成分が強く出ているのは、分量的に多かったのかな、といったところ。この辺りは完全に好みですし、本家に近づければ近づけるほど自作する意味も消滅するので、味を外して好みの配分を探すのが良いかなと思います。あとこれは書いてて気づいたんですが、バニラの香りが全く残ってないんですよ。バニラビーンズが弱かったんだろうか、でもエッセンス足しちゃうとバニラコークとかそっち系になっちゃうんじゃないか、みたな葛藤があり、今後の研究に期待です。

 なお、さわやかさ不足の対策としてレモン汁を追加投入したところ、完全にペプシツイストでした。俺がペプシマンだ。


 追記:第二回自家製コーラー選手権を開催しました。前回はかなりカルダモンとクローブが強かったので、少し量を絞っています。また、バニラの香りが全く残らなかったため、エッセンスを採用。

 これにカラメルを作って加えたところ、後味がかなりコーラに近づきました。カラメルは色要素だけじゃなく、味わいにも必要な成分だったということですね。ただ、クローブもカルダモンもシナモンも香りがめちゃ薄だったので、改良の余地があると思われます。


 四月中に何かやったら追記します。やりました。追記します。

タンポポの根っこのコーヒー

 タンポポの根っこを乾燥させたり焙煎してコーヒーになるという話は聡明な読者諸氏はご存じかと思いますが、つくし乱獲してたら隣にタンポポがあったので、やってみました。以下の画像は地権者OKの根っこです。シャベルぶち込んで文字通り根こそぎぶっこ抜きました。

 備忘録代わりにツイッターにツイートしてる通り、引っこ抜く→綺麗に洗う→細かく刻む→さらに洗う→干す→焙煎→ドリップ→完成!という手順。刻んだ段階では鮮度が落ちて中がスッカスカになったゴボウの死体みたいな感じです。味も香りも全くない。柔らかいだけ。

 また、乾燥は本来一日で十分らしいのですが、面倒だし天気が不安定だしで一週間放置しました。パッサパサになっています。量もめちゃくちゃ減った。未だ香りは一切無し。ただの乾燥した木屑に見えますね。これを……

 弱火で焙煎します。炒めていると段々アーモンドやナッツのような香ばしい香りがしてくるので、いい感じになったら火を止めろとのこと。15~30分くらいらしいですが、参考にしたレシピより量が少ないので、10分くらいでいいかな、と。結構香り出るんですよ。あんまりやると焦げるかなと思って火を止めたんですが、これが良くなかったのかもしれません。伏線です。
 なお、火を通さずに煮出したり急須で出したりするとコーヒーではなくタンポポ根っこ茶になるらしい。でも焙じたらコーヒーじゃなくて焙じ茶になりませんか?どうなんですか?ネーミングに難がある。

 で、それを粉々にする。ミキサーでやれって書いてあったけどミキサー探すの面倒だったし洗うのも面倒だったのですり鉢でやりました。ミキサーでやれば良かったなと思うまでそう時間はかからなかった。木屑みたいな硬さだから全然粉々にならないんですよ。写真忘れましたがかなり粉末にしました。粉です。粉砕と言っても過言ではない。お茶パックに入れてお湯を注いでドリップします。ドリップみたいなもんでしょ。ドリッパーを使わなかった理由は探すのも洗うのも面倒だったから。楽に行きましょう。

 色は……やっぱほうじ茶じゃないですか?これ。コーヒーの色じゃない。これは単に焙煎が甘かっただけのことです。焙煎することであの黒々としたコーヒーカラーになるみたいですね。

 さて、一口飲んでみます。恐る恐る口をつけて……クソ苦い。マジで苦い。びっくりするくらいに苦い。仰け反るくらい苦い。一口飲んだだけではこの苦みの正体が分からなかったので、涙目になりながらももう一口すする決意をしました。ずず……と更に一口。やっぱクソ苦い。決死の思いが通じたのか、苦みの構造が何となくわかりました。後味が最悪なんですね。凝縮された青臭さみたいなものも確かにあるんですが、全然そんなものは関係ないくらいの味。この苦さはコーヒー豆を直接齧った時の苦さに似ています。つまり、純粋に焙煎された苦みです。焙煎したコーヒーからコーヒー豆の味わいを全部抜いたような味だ。これが焙煎……根っこコーヒーをコーヒーたらしめる味ということか。じゃあさっき焙煎甘かったのは良かったですね。30分炒めてたらこれ以上苦くなってたってことかよ。前提として、僕はコーヒーが苦手です(苦いので)。苦手じゃない人は大丈夫なんだと思う。お試しください。

 さて、タンポポの根っこは古来より漢方とか生薬みたいな扱いだったそうです[独自研究]。たんぽぽ普及協会もある。レシピもこんな感じ。

 効能は何かなぁ~~と調べてみました。何に効くんでしょうか。えーと……『たんぽぽ 根っこ 効能』……と。お、出てきましたよ。

母乳で育てたい、ママ達のつよ~い味方!
民間的に、母乳を良く出したり乳腺炎の時に使われてきました。また水の巡りをよくして余分な水分をすっきりさせる働きもあります。

 は?

 母乳??

タンポポT-1は、どのような働きをしているのでしようか。
タンポポT-1成分は女性の体で、脳下垂体・視床下部に働きかけます。
性ホルモンの分泌を促し、卵子の成長、さらには排卵を助けていることが研究によって分かりました。
T-1成分が卵胞心成長を助けるので、ランクの高い卵子を採ることができます。
 【 胆嚢障害 】 タンポポの根と葉は、胆嚢に対する有効な作用があり、胆石の予防に用いられています。葉は形成した胆石を消失するのに有効であるとされています。

 胆石予防の効能があるそうです。おわり。

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