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好きな本のイメソンをイチから作った話(1)

曲を作るに至った経緯

作った曲はこちら!!

「リライト」
Vocal1/ひな
(@Hinanan_2156)

Vocal2,Costume design/ゆうま(@ymymam_1657)

Music,Mix,Video,Illustration/すもも(わたし)
(@su_momo3)

Drums alleged/あずき
(@azuki13_mmYGM)

いみちぇん!て知ってるよね!!(圧)

※知っている方は目次タップして飛んでください。

説明しよう!「いみちぇん!」とは

角川つばさ文庫小説賞第2回金賞作品
あさばみゆき先生/著 市井あさ先生/絵
という最強タッグで世に放たれた
角川つばさ文庫の伝説級シリーズである
‼️

2014年10月15日に第1巻が発売、2020年9月12日に19巻を発売して大団円、幕を閉じたシリーズになります。

伝説級シリーズってのはつばさ文庫公式ホームページに書いてあります。オタク特有の贔屓ではない。お墨付きです。

主人公は「出る杭は打たれる」がモットー、
愛してやまないものは漢字と書道!な小学五年生の直毘モモちゃん

地味に目立たないように人間関係の厄介事に巻き込まれないようにひっそり過ごしていたらなんと突然お隣に引っ越してきたイケメンが

「お会いしとうございましたー我が主さま」

と頭を垂れるところから物語は始まります。

そのシーンは試し読みで読めるので読んでみてください⬇️


なんと直毘家は代々「鬼」から人々を守るため特別な筆を使って戦うミコトバヅカイの役目を担っており、頭を垂れたイケメン・矢神匠くん(小学五年生)は三重からモモの従者として遣わされた文房師だったのだ…!!

命の危険が伴う「お役目」なんてやりたくないと反発するモモ、しかし敵の魔の手は友達へ!

友達を守るためにしかたなく筆をとるモモだがー??というところまでが1巻

激アツバトルに友情に垣間見えるスポコンにお家騒動あり〜からの恋も…!?「児童書だから」なんて遠慮は一切無い展開含めサイコー大好き愛してる作品をよろしくお願いします(以下ダイマ)

ミコトバの術説明
この順番で読めばOK!シーズン1
この順番で読めばOK!シーズン2
この順番で読めばOK!シーズン3

というわけで9年近く追いかけた挙句このシリーズが好きすぎるがあまり曲を作った人間が文章を書いていきます。お付き合いください。

そもそも曲作りに走った訳

わたし(すもも)の簡単な自己紹介をすると

・今学校で学んでるのは文学
・一応ピアノを高2までの計13年
・コントラバス(ベース)を高校の時に2年ちょい
・チェロを中学の3年間と今現在で5年ほど
・今回イラストを描くこと以外初めて

歴だけは長い気はするけど音楽はゆるっと長く楽しんでいけたらいいなのスタンスを忘れない程度。

知識的なことはほぼやっていないので未だにコードとか分かっていなかったりします。ネットのサーチとこうじゃないかな〜という勘。曲中にもどうにもわかんないところがあって放置したところが実はあります……ごまかしてます。

閑話休題。
「何故曲を作ったのか」と聞かれれば「私が欲しかったから」に尽きるのですがせっかく文章に残すのならと色々思い出してみることにします。


そもそも、手書き動画作ってみたいなぁと漠然と考えていてじゃあ曲、何がいいかなと考えて。
既存の曲ならどれだろうと思い浮かべながら使用許可はどこに書いてあるのか調べたり、この人そのことについて明記してる?て探しまくったり。

私は基本めんどくさがり屋です。動いた方がめんどくさいのか動かない方がめんどくさいのか、どちらの方が労力が最小限で済むのか考えて選ぶくらいに。

後者の例だと「「勉強しろ」と言われるのがめんどくさいから言われる前に勉強する」とかそんな感じ。言われ続けてそれを聞くめんどくささが勝ったということです。例になっているのかわからない。常に天秤にかけて比べるような。

で、お察しの通りめんどくさくなるわけです。調べるのが。

使用していいのかいまいち分からない曲をヒヤヒヤしながら使うよりもう自分で作った方が早いのでは?そうしたらあくまで曲に関しては自分で使えるし、何より隅から隅まで「いみちぇん!」をイメージした曲ができる。

出来なくても趣味の範疇だし誰にも迷惑かけないし、とりあえずやってみよ!という軽い気持ちで人生初の曲作りが始まっていくのでした。

2022年7月頃からメロディを考えていきながらも同時進行で歌詞。一度つっかかるとこがあると放棄して、思い出した頃に移動時間で原作を読み歌詞を書き、コードを決めつつも歌と合成を始めるにはまだ遠いところが2023年3月頭。

その頃といえば
主人公のモモの誕生日を祝い
(そして公式が意味深な匂わせをし)
心落ち着かせるため千字文をぶっ通しで行うも(楷書と行書と草書全て書いたことになる)

曲に関してはギアが上手く入らないまま春休みかけてまあ期限決まってないしのんびり…と考えた矢先に迎えた訳です。


3/8の、新刊発売発表を。


完結から2年とすこし、その間にも短編とか色々ありつつもまさかの、本。
お金と交換することで得られる本です。


阿鼻叫喚の呻き声で埋め尽くされるタイムライン、出先で情報を食らう人、暴れたせいで怪我をした人、スマホをキツく握りしめながら友人の前で号泣する人(わたし)

夜はスペースでお互いに手を握り合い感動を分かち合うとんでもない日となりました。


新刊までにできること、お祝いとして何か出せるもの、と考えた時に目の前にある曲と、発表するタイミングのひとつとして考えていたエイプリルフールまでの日数を確認して、腹を括りました。

「意地でもなんでもやるしかない!!」

というわけで実質の曲作りは2週間くらいだったりする。

(ちょくちょくリライト振り返りスペースの内容を挟みます。)

曲制作メンバー抜擢の経緯

曲制作に関わった人達はみんな読者。Twitter(X…)始めて知り合った素晴らしい方たちです…!

歌を歌ってもらうならば歌ウマで有名な超絶キュートかと思いきや伸びやかな美声まで披露するひなさん&きゃわいい女の子から儚げな少年まで喉に6人以上は住まわせている気がするゆうまさん(イケボ)に頼む一択!!

それぞれが歌っている様子はスペース等で拝聴していましたが2人で歌ったらさぞすごいだろうなあという。

あれ、じゃあ私が曲作って歌って頂けたらイメソンもできるしふたりが一緒に歌う姿も見れる…?

お察しの通り私の願望です。おふた方、快く引き受けてくださってありがとうございました。


ドラム担当のあずきさんが加わったきっかけはエイプリルフール当日に上がったリライトジャケ写を描いていただくお願いから始まりました。(これらの詳細はまた今度)
描いていただくにあたってタイトルを教えたり曲の解釈をお送りしたりしてるうちに

「あれ、これドラムの編集お願いすればいいのでは?」(あずきさんはパーカショニスト)

に至りドラム編集や孤独な作曲作業の中で客観的なアドバイスをして頂きました…!何度救われたことか、ありがとうございます。(作曲を投げたのはまさかの3/20という無茶)

⬇️ここから曲作りの裏側のお話、スタート!

作曲編・はじまりは鼻歌

テーマ、使用楽器、アプリ

とにかくイチから。スキマ時間で有名なアニメのオープニングソングを聞きまくり、気合いでメロディを生む。口ずさんだメロディをボイスメモから楽譜に起こし、気を抜くと既存の曲にメロディが寄っていくので引き戻しつつ。
(どこかしらにその曲の進行とか似た部分はあるのかなと個人的には思いますが。)

曲全体の目標は
「いみちぇんという作品全体を包括した曲にする」

第1シーズンで使われてたオープニングが最終決戦の裏で流れる〜みたいなのってこう、激アツじゃないですか…!

(という気持ちで作ったもののテンポ160、フラット3つ、そもそも第1シーズンのオープニングにしては壮大すぎる何かができてしまいました。)

曲制作班もびっくり。まあ、いみちぇんってずっとハードですし……

今回は戦いの激しさと儚さにフォーカスして作成したので目的は果たせたのかなと思っています。バチバチ。

曲に使った楽器は
・ピアノ
・バイオリン(1st、2nd)
・ベースギター
・ドラム

の5パート。人間が弾けるかどうかを完全に無視した結果、編集が入ったドラムを除いてピアノは特に弾けない楽譜になってしまいました。いつか編曲し直したいと思います。

作曲で使用したアプリとしては今回「Flat」さんで作成させて頂きました!

無料で使える楽器はどうしても減ってしまいますが、スコアが10個まで作れたり、楽器ごとに音を保存できたり(これはMIXの時にものすごく助けられた)初心者にはありがたいものでした。

何よりも楽譜を共有できること!!この機能があったからこそ住む土地が離れたあずきさんと連携して曲を作成できました…

私が寝ている間にあずきさんがドラム編集を行い、私が起きたら楽譜が編集されていてそれを確認するという生活のすれ違いも起きながら出来上がっていきました。

メロディがあっても伴奏がない

サビとCメロ

このふたつは元あるメロディに歌詞をつけていく形でした。曲の顔とも言える部分かつとにかくかっこよく!という強い意志で比較的早く決まっていたような。和風っぽさも残したいなあという気持ちも。後の歌詞のお話でまた。

サビの進行はイントロの部分も含めて4箇所、全部が同じではなく少しずつ変わっているのがポイントです。イントロは美しく、1番は元気に、2番は儚げに、アウトロは激しく。

Cメロに至っては歌詞も含め9月くらいには確定していて、実はゆうまさんにおためしで音源頂いてました。

ま〜これがめっちゃ、すごいんです…本人には照れ照れして伝えられなかったんですけど色気が…えぐい。(曲に使われているのは3月に撮っていただいたものです)

Cメロは17イメージ。千方センパイを「失って」心に嵐が吹きすさぶようにピアノの高音を転がしベースとドラムも激しめに。

「痛い怖い辛い」はリズムを音符に起こすのがものすごく、大変だった。脳内に流れる並びと同じものを落とし込むのってこんなに時間かかるんだという。

勘です


ここのパートはバイオリンの動きが要。

2番サビで違うことしたいな〜とバイオリンに音を伸ばしてもらったことで儚さと悲痛さをより出せたかなと。

逆にモモのパートは1番と同じ動きをしていることが分かると思われます。ここで2人の気持ちの差みたいなものが出せた気も。少し弱さを滲ませる矢神くんと腹を括った(?)モモ。

これまで交互に担当していたサビをラスサビでは2人で!やりたかったことができて嬉しいのとやはり激アツ。
Cメロを気合い入れすぎて作った結果当初

「ラスサビの方が静かでは…?」

という大問題が発生。ドラム隊のあずきさんと相談しながら音数を増やす作業を急遽行いました。バイオリンが高音を響かせていたりドラムも華やかに響いているかと思われます。

歌詞の問題で矢神くんのパートは分けるしかないか〜と思ってましたが高音で被せる方法思いついて、良かった。ここばかりは我ながら天才。

ひなさんの伸びやかな声が頭上で響きゆうまさんのカッコイイお声が地面から迫り来る。大好きな場所のひとつです。

イントロ

今でこそかむびん2人の美麗アカペラで始まるリライトですがこの部分が入るのは結構後だったりします。

はじまりどうしようかな〜と考えていて、ふと、ぼろぼろになっても、支え合いながらゆらりと立ち上がるモモと矢神くんがイメージできて。これはサビ持ってこよ!!という流れ。

1番最初に生まれたのはピアノの動き。この動きをアレンジしたのは2番サビ後の間奏です。よく聴くと分かるかもしれません…それぞれの楽器が1番よく動いているパート説。

最初で右も左も分からず加えて全く知識の無いドラムを入れていたためあずきさんのドラム修正に助けられた箇所でもあります。
(あずきさん曰く「どう頑張っても叩けない譜面でした」とのこと)

動画のタイトルの出しとかもちょっと念頭に入っています。

AメロとBメロ

AメロとBメロは歌詞に合わせてメロディを変えていきました。(1番Bメロ複雑に絡む〜あたりとか)

最後の最後まで悩んだ場所。Aメロは1番は特に出会いのシーン、始まったくらいをイメージして作っていたものの、音数が少ないからか平和になりすぎでは?という悩みが最後まで消えず。命名「のほほんおさんぽミュージック」状態

どうにかこうにかならないものかとドラム担当のあずきさんに泣きついたところまあかっこよくなって!!!頼むべきところはきちんと頼むべきということを実感しました。

2番はそれぞれが離れ離れになっているシーンをイメージしたため基本ドラムのみというのはずっと決めていて。(こんなこと言うのはどうかと思うが作曲わたしの休憩場所でもある)

2番Bメロのドラムのイメージは「鼓動」。
極限に取り残された中で鳴り響く心音。


この部分の変更点は確か3拍目にあった音をあずきさんが4拍目に移してくださり、より不安定さが出ているかと思われます。

(この部分、あずきさんには鼓動イメージと伝えていなかったのですが後の会話でちゃんと伝わっており…!!以心伝心できて嬉しかったです)

2番、お気づきかと思いますがAメロが矢神くんパートオンリー、Bメロがモモ同様で。

元々は1番と同じ構成で考えていたのですが曲が長くなりすぎてしまうのとそれぞれが「ひとり」という部分を強めに出して。
(ここは歌詞も難航しているので完全なる作曲の都合ではないんですけど)

間奏とアウトロ

1番間奏の基本はサビの音形。ここは割と、サラッと…曲を通してギターベースの音=矢神くんと思っているので2番の前に配置して流れていくようにしています。ベースのお立ち台。

2番間奏、長いな??という動画担当の意見は後に。
ここはスペースでも話していたように

藤原千方(F,C)→ファとドに向けて作りました。
なんならそこに着地するためだけの部分。

あとは動画にするなら〜と考えて明確に16イメージで作っています。何かを請うような叫びと悲痛さと。
ベースになっているメロディは先程も話したとおりイントロのピアノ。

アウトロのラストの終わり方は儚げに終わるかと思いきや…ですが最後の4発は動画で絶対やりたいことが決まっていた故です。気合と根性と曲、おわれ〜っ!!!の悲鳴(?)

とはいえここだけ切り取っても曲がどういうものであったのか、十分に詰まっていると思います。

オフボーカルバージョンはここまで書いてきた作曲云々がわかりやすいかと思われます。こちらも良ければ。


次は作詞編!!

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