「まちの大人に見守られて育つ贅沢」を体感した話。
先日私は誕生日を迎えました。多くのみなさんのおかげで、例年と同じか、それ以上ステキな、思い出深い記念日になったのでシェアします。
小3の娘が「ともだちが出来た」と教えてくれた
毎日わが家の夕方~夜は忙しい。食事を作って、宿題を確認して、お風呂に入れて、洗濯をたたみ、布団を敷いて…家事の片手間でしか娘の対応ができないことを、いつもちょっと後ろめたい気持ちがしています。
4月のある日、娘が「今日、ともだちができたんだ」と言いました。娘は初めてのクラス替えを経験し、学童にはたくさんの1年生も入ってきていたので、ちょっと気になって「同じクラスの子?それとも学童かな?」と娘に声をかけたのを覚えています。「ちがう、同じクラスじゃないし、学童でもない」と娘が答えたので、「なんて名前の子?」と聞いたところ
「くろださん」とちょっと不思議なイントネーションで、娘は「ともだち」の名を答えたのでした。
娘の「ともだち」は大人の、男性だった
その翌日、娘は「今日もくろださんのところに行ってきた」と話してくれました。「行ってきた」に違和感を感じて、話を聞いたところ、「くろださんは、通学路にある、新しくできたカフェにいる人」なのだということが判明。娘の学童へのお迎えや、学校行事でよく通る道にできたお店で「新しいコーヒー屋さんがこんなところに」と私自身、認識はしていた場所でした。そして…何となくの話の流れで「くろださんは女の人じゃなくて男の人」ということが分かったのでした。
小3の娘が「男友達」を紹介してくれる!?という…驚天動地のシチュエーションに母動揺…
そうこうしているうちに、娘は「今度お母さんのお誕生日じゃない?お母さんコーヒーが好きだから、くろださんのお店に行ってみよう」というお誘いが。
まさか「すごく年上の男友達を紹介される日」が、こんなにも早く来るとは…。動揺を必死で抑える母。45年の人生経験(割と色々と体験してきたつもりではあったが…)も歯が立たない事態です。しかし、これは母として逃げずに立ち向かうべき案件なのでしょう。娘の誘いを二つ返事でOKして誕生日を待ったのでありました。
「くろださんのお店」は、静かで温かくて、とても居心地がよかった
くろださんのお店 Day Drip Coffee はうまく文字で伝えられないけれど、とても居心地がよい場所でした。
私はコーヒーを、娘はコーヒーフロートを注文。コーヒーフロートのコーヒーはしっかり苦さがあって、娘はガムシロップをつけてもらいましたw。そして、ドーナツを半分こにしたものが2つ。1つには小さなろうそくが灯っていました。
このnoteを書くにあたって、初めてくろださんのお店の理念をウェブサイトで見たのですが、↓↓
『良質なコーヒーのある豊かなひととき』
皆さんにお届けしたいのは、そんな瞬間です。
ドリップのコツや器具の選び方、美味しいと感じるコーヒー豆など。それら全ては「豊かなひととき」のための手段の一つにすぎません。多くの人々をそんなひとときへといざなうナビゲーターでありたい。それがDay Drip Coffeeの理念です。
2次元のこれらの文字が、そのまんま3次元に表現されたようなお店でした。
後日、娘がくろださんからカードをもらってきた
黒田さんは水筒でおなじみのサーモス(THERMOS)のファンサイトでコラムを持ってるそうです。手書きのメモにはコーヒーナビゲーターとしての「くろださん」のコラムに子どもたちの様子が掲載されると書いてありました。
第126話 コーヒー屋のささやかな幸せ
2021.04.27 黒田 悟志
くろださんはこんなふうに子どもたちを見守っていたのかと、心に灯りがともるような感覚に…
娘は「くろださん」を「ともだち」と思っていて、その垣根のない人間性を子どもの純粋な心でちゃんとキャッチできるんだなと感じいました。私も(年は取っているけれど)、お店に行ってそんな穏やかで自由な空気を感じていたけれど、コラムを読んで、くろださんが実はこんなに配慮して子どもたちに接してくれていたんだなぁと、有り難く(貴重という意味でも、感謝という意味でも)思いました。
くろださんのコラムを、私の親や、いつも支えてくれる友人たちに紹介
このコラムがとても嬉しく、私の実家の母や、いつも私を支えてくれる恩師や友達などに友達限定でシェアをしたら、たくさんのお返事がありました。
母:近くのコーヒーショップのオーナーは人間的に、とても温かい人のようですね。きっと子ども達と波動の合う方なのでしょう。
友だち:本能でこのお店(オーナーさんも)素敵でよい場所というのを感じたんでしょうね。感性というかそういうの高めていくのとても大事!
友だち:ステキなお店。素敵な子どもと大人^^きっとコーヒーも美味しいんだろうなぁ💕
先輩:この文章とても素敵!すんなり心に入ってくる🎵エピソード含めとてもホッコリした気持ちになりました💕
親でも、先生でも、パパでもママでもない、まちの大人、しかも「ともだち」の大人がいるって、なんて幸せなんだろう
こういう町で子どもが育っていることに、心から感謝したいなと思いました。ひとり親として子ども二人を育てようと、職場のある町に引っ越してきたのが2年前の春。私にこの町以外の選択肢はなく、息子に手こずり、引越し作業を一人でやって、その時をよく乗りきれたなと、今は自分をほめてあげたい。でもその時は1ミリも1秒も余裕がありませんでした。
娘は誰も「ともだち」がいない小学校の1年生として入学し、本人なりに努力して、学校や学童にたくさんの友達が出来ました。私も娘を通じてたくさんのママ友が出来ました。そして今回、娘はとっても素敵な場と、「ともだち」を紹介してくれました。この町が今まで以上に好きになりました。
もうすぐ、黒田さんのカフェを再訪しようと思う
今月、娘は誕生日を迎えます。その時には、いつも私のそばで支えてくれる娘とDay Drip Coffee を再訪してみようと思います。
おまけ:黒田さんへ、アンサーコメント
娘は誕生日プレゼントに近くのスーパーの日用品コーナーで、バレッタを買ってくれました。月々500円ずつ渡しているお小遣いから買っていたようで、誕生日当日、自宅に帰ってくると郵便受けに入っていました。
今は、この紙袋に黒田さんからのカードを入れています。
黒田 悟志さんのDay Drip Coffeeのストアはこちらです。
https://daydripcoffee.stores.jp/