写真で上海タイムスリップ
20年前の自分と同じ場所に立ってみたら。10年間を飛び越えて、あの時の写真を撮ってみたら。急速な発展とともに、どこか暖かい味わいが消えゆく上海。皆さんのアルバムにもきっと残っていあるあの時の上海を、私がドラえもんとしてコロ助として、タイムスリップの世界をお届けするナリよキテレツ。
今回は新旧上海の写真をずらずらっとご覧ください。撮りに行けなかったスポットは、百度地図などからキャプチャしていますが、許してください。
つるつるに生まれ変わった観光スポット
【外灘陸家嘴】2002年5月→2021年2月
特徴的な変化は、栓抜きビル(上海環球金融中心)とタケノコビル(上海中心)が新たに加わったこと。その他にいくつも新たなビルが建てられ、時の流れとともに密度がグッと増している。私の頭髪にも見習ってもらいたいものである。
【南京路歩行街】2002年10月→2019年8月
上海の代表的観光スポット「南京路歩行街」を、17年越しに同じ場所で撮ってみた。建築物自体にそれほど変化は見られないが、どこか懐かしいレトロな看板は現代的に洗練され、人々のファッションもすっかりカラフルになった。
【龍華寺】2003年4月→2021年2月
写真1枚目右側の建物が、2枚目のように綺麗に改装されている。龍華寺は何度か改修工事を行い、当時の雰囲気そのまま綺麗にブラッシュアップされている。
庶民の娯楽と交通
【逸夫舞台】2003年9月→2021年1月
京劇の大きなシンボルが特徴的だった「逸夫舞台」だが、改修工事を経て2021年1月にさっぱりとした外観に生まれ変わった。
写真引用元
【東門路輪渡站】2004年4月→2019年5月
角ばった形状と白と緑のツートンカラーで、遠くからでも目立っていた黄浦江の渡し船。今ではぬるんとした曲線的なデザインとなり、渡し船としての機能は備わっていない様子だ。ここから通りを渡り路地に入り西へまっすぐ進むと豫園に到着する。渡し船→大通り→裏路地を経由するワクワクルートであった。
【徳興館総店】2003年4月→2021年2月
1878年創業のラーメンの老舗店。看板を新しく取り替えた程度で、外観はほとんど変わっていない。さすが100年越え、揺るぎなく愛された庶民の味である。甘めのスープともっちりした麺が好きで、今でもたまに食べに行く。
変わりゆく人々の生活
【文廟路】2003年8月→2013年5月
孔子を祀った「上海文廟」を中心に、学問のストリートとして古書や教材を扱うお店が多かった文廟路。その流れで文具や玩具などの児童用品店が増えはじめ、現在はプラモやフィギュアショップ街として、コアなお店がずらりと軒を連ねる。学問どころか成績が下がるのではないのか。
【県左街】2004年4月→2019年5月
豫園の南東に位置する100mほどの路地。かつては道路の両端にみっちりと露店が並び、生鮮品や日用雑貨市場として賑わっていたが、整備により露天は全て撤去された。こういった露店巡りが上海散歩の醍醐味だったのだが非常に残念である。仕方ないので今ではスーパーの店内をうろうろしているが、これでは万引きGメンに目をつけられるのも時間の問題だ。
【孔家弄】2008年8月→2018年12月
文廟の北に位置する旧住宅街。青空床屋や共同の水場など、オールドチャイナ生活を目で直接見ることができた貴重なスポットだったが、現在では窓やドアはコンクリで塗り固められ、再開発により全て封鎖されている。
【焼きそばのおばちゃん】2002年10月→2015年9月
私が個人的によく食べていた焼きそばのおばちゃん。安くて美味しくてボリューム満点で太ること間違いなし。会社の昼休みはこの太陽のような笑顔に会いに行っていたが、転職後はすっかり会うこともなくなった。その後、十数年ぶりに再開、その時に放たれた言葉が「あんた太ったわね(笑」である。あんたのせいだ。残念ながら2021年現在は営業は終了している。
上海タイムスリップはいかがだっただろうか。今回は変化の大きい写真ばかりを掲載したが、上海にはまだまだ当時の面影を残したスポットも多く存在する。時と共に失うものもあれば、つるつるピカピカに生まれ変わる街もある。私の頭髪にもどんどん生まれ芽吹いてもらい、つるつるピカピカだけは避けたいナリよキテレツ。