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映画感想「とんび」
今日はハッピーマンデー、イオン系の映画館が1100円になる日。今月の19日でうちの近所の映画館、豊田市駅前のkitaraでは終わってしまう「とんび」を観に行ってきました。すべり込みセーフ!
父と子の物語「とんび」は重松清さん……直木賞作家(早稲田大学出身の作家さんで、坪田譲治文学賞、山本周五郎賞、吉川英治文学賞、毎日出版文化賞など、幾多の経歴をお持ちです)の方の自伝的小説の映画化、だそうで。
映画館の予告編をちらっと見たときにピピッと「あ、これきっと好きなやつだ」と勘が働き、楽しみにしてたんです。
時は昭和のころ。幼い息子を残して奥さんが亡くなってしまい、男親としてずっと息子の面倒を見てきた主人公の「やっさん」と、やっさんを支える周りの温かなひとびととに育てられて息子が成長していく、やっさんも息子に育てられ親に、父にになっていく面もあり……という王道の物語。
主人公やっさんの阿部寛さんも、昭和のけんかっ早くて不器用で、頑固で優しい男親役が本当に降臨してる! という感じでしたし、息子役の北村匠海くんも学生時代から自分も親になっていく成長過程がとても自然に感じられて。やっさんの幼なじみで、行きつけの酒場(小料理屋さん??)のおかみさん、たえ子さん役の薬師丸ひろ子さんも人生に渋みを持ちつつ、お綺麗で。脇役にも、わりと個人的に好きな方々のキャスティングがされていて、良かったです。
数年前に他界した、私の父のことを思い出して、映画が終わった時に涙が出ました。
親に文句を言うばっかりの若いころを過ごしましたし、今も母親の言葉にカチンときたりすることも正直あるんですけど(苦笑) お父さんお母さん、産んでくれてありがとう。育ててくれて本当にありがとう、そして両親だけでなく、支えてくれたまわりのひとたちのおかげもあって、ここまで生きてます、と感じました。
昭和のテイストが好きで、じんわりと温かく、深みのある言葉を求めている方にはおすすめの映画です。
映画を観たあとに駅前ビルの本屋さんへ行って、文芸週刊ランキング5位の今年4月末に刊行された伊坂幸太郎さん「マイクロスパイ・アンサンブル」を買い、お花屋さんで絵の練習をするためにも、おうち用の今日のセレクトのひまわりが入った花束を買い。
そんな本が好きで、絵も好きで、子どものころからマンガを描いたり絵本を書いたりしていた私を作ってくれたのは、明らかな父の影響と支えが強くあったから。それは、父が他界しても胸の中にしっかりと残っています。
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↑ この花束は、うちの父を含めた、これまで必死に頑張ってきた世のお父さんに。
そんな気持ちにさせてくれた映画でした。