暑い、熱い、上海出張で考えたこと
「自分の軌跡をたどるために書くということ(noteを5日サボってみて)」を書いてから、少し間が空いてしまった。
その間、いくつかのプロジェクトの完了に向けた作業に追われ、並行してプロジェクト立ち上げの作業をこなしつつ、タイトルにも書いた上海出張に行ってきた。
これまで香港には行ったことがあったものの、実は中国本土に行くのは、今回がはじめて。
このところ忙しくて、十分に休みも取れていなかったので、現地で体調を崩したらどうしようと思ったりもしていたけれど、幸い、そんな困ったことにはならず、むしろパワーをもらって帰ってきた。
今回は現在担当しているクライアントさんのプロジェクトに関する情報収集が目的。現地のコーディネーターの方にお世話になったこともあり、いろいろな企業にヒアリングをした。
日本でもなじみがあるところだと「美団点評(Meituan Dianping)」にも行くことができたし、同じようなサービス系数社、そしてクライアントに関連がある分野の部品メーカー数社も訪問し、工場も見学させてもらうことができた。
ヒアリングの中身は、どうしてもクライアントの仕事に関することもかかわってきてしまうので、帰国して、しばらく過ごしてなお、残っている今回の印象を書いてみよう。
この時代だからこそ情報は自分で確認する機会を
インターネットが登場してから、世界中のあらゆる情報を手に入れることができるようになった。とは、この20年くらい、ずっといろいろな場面で聞かされてきた。
もちろん、それは間違っていない。
しかし、あらゆる情報を手に入れられるほどの情報量が出回っているいま、それがどこまで実態に沿っている(言い換えれば、書き手の見解や立場によってゆがめられていない)情報なのかどうかは、最後は自分で確認しなければいけない、ということを痛感した。
今回は行きのフライトで、この本を読んでいったけど、とても良い本で、現地滞在中は、この本の「答え合わせ」をするような感覚で、いろいろなものを見聞きし、体験することができた。
今回、偶然、こういう良書にあたることができて、こういう本に出会えるように日々アンテナを張っておくことも大事ではある。
もっと大事なことは、インターネットや本からの情報を、自分の実感として理解するところまでが「知る」という行為のひとくくりだとしておかないといけない。
自分にとって都合の良い情報だけを信じ込むのではなく、逆に、自分が体感したことを「世界のすべて」のように思い込むのでもなく、その両方をバランス良く組み合わせていく、知的誠実さのようなものが必要だ。
与えられたチャンスをとことん活かす
これだけの人口がいる国では、マーケットは日本と比べものにならないくらい大きいが、そのチャンスを活かそうと思う競合の数も日本と比べものにならない。
今回、いろいろな企業にヒアリングをして感じたのは、そういう中で、頭ひとつでもなんとか抜きん出ようとする貪欲さだ。
そういう人たちに触れ、自分が日本の中でノンビリとしてしまっていたなということに、痛いほど気づくことになった。
彼らと置かれている環境は違うし、目指していることも違う人もいた。
でも、自分も、彼らと同じように、自分が目指している世界を実現したいと思って、今の環境に身を投じようと思ったはずだった。
そんなことを考えた、暑い、熱い、上海出張も終了。
また日本でがんばろう。
【PR】シナリオプランニングの意味やつくりかたをコンパクトに解説した実践ガイドブックを公開しています。