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中国語の「牛」について調べていたら、人類共通の何かにたどり着いた話

今日は言葉のお話ですが、素人の調べ物の結果なので正確性を欠く部分もあるかと思います。「そういう説もあるのか」くらいの温度感でお読みください。あと有料部分には下ネタも多量に含まれますのでご注意ください。

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「牛」

日本語で「うし」あるいは「ぎゅう」と読むこの字は、中国語では「niú」と発音されます。

意味はそのまま動物としてのウシを表し、日本語と大差はなさそうなのですが、なぜか中国語では「牛」が形容詞的に「すごい」とか、英語でいう「awesome」のような意味で使われる場合があります。優れた人を指して「他很牛」という具合です。

ここで、なぜ「牛」がそのような意味を表すのかという疑問が浮かびます。

疑問に思ったことはすぐに調べましょう、ということで調べてみたのですが、どうやら「牛」を褒め言葉に使う用法はネットを中心に現れた比較的新しいもので、牛逼niú bīという言葉を縮めたものであるらしいことがわかりました。

中国のウィキペディア的なサービスである百度百科にも、「牛逼」は「ネット用語で、人や物事が常識を超えていることとして使われている」(广泛用于网络,意为“人或事超越了常理或常态”)とあります。これを縮めてただ「牛」と言ってるのではないかという推測も、ネット上で多数見つけました。たしかに「很牛逼」「很牛B」(逼(bī)に当て字をしている)などという表現も見たことがあります。

これで形容詞としての「牛」の由来は、多少あやふやなものの一応わかりました。しかし、ここでもう一つの問題が出てきます。この「牛」のもととなったらしい「牛逼」という言葉なんですが、これって本来は大変に汚い言葉というか、英語でいうFワードのようなもののはずなんです。

というのも「牛逼」の「逼」は、

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