「子育ては大変」ってどういうことだろう?
松井博さんのマガジンに僕の記事を取り上げていただきました。
自分に子どもが出来てみて思うのですが、本当にいいもんです。いや子どもが出来たばっかりのヒヨッコ親が何を言ってるんだという話なのですが、1日見てても飽きないとか、目の中に入れても痛くないとか、この子のためだったらなんだってするとか、自分が思う日が来るとは思いませんでした。
他方、巷を見回せば「子育てはこんなに大変」という話が大量に出回っていて、「子どもがいるっていいもんだよ」という話をすっかり覆い隠してしまっています。インターネット上、とりわけSNSでそれは顕著でしょう。これでは若い人は子どもを作りたがらないのも無理からぬことです。自分自身、子どもをつくろうと決心するまでは、その「作りたがらない」中の一人でした。
さて、そんなに「子育ては大変」なのだとしたら、「何が」いったいそんなに大変なのでしょう?SNSにはあまりにもたくさんの言説があるので、実際に子育てを経験していなければ、結局何が大変なのかわからないまま漠然と「大変なんだなあ」という感想を持つしかありません。そして少子化です。これではいけません。
そこで今回は、「子育ては大変」ということの解像度を上げ、それを対処可能なものとするために、いま経験していることをもとに子育ての何が一体大変だと思うのかを書き記してみたいと思います。
もちろんまだ子育てが始まったばかりで見えていない部分もたくさんあるはずなので、主観的かつ暫定的なものになりますが、世の人々が「子育ては大変」ということを過剰に怖がらないで済むための一助となれば幸いです。
つらいこと①:寝不足
正直、現状ではこれが一番大きな問題じゃないかと思っています。
子どもができ、四六時中面倒を見なければならないとなると、そんなに寝ているわけにはいかなくなってきます。夜中でも子どもが起きれば、何かしらの対処をしなければいけません。
すると必然的に寝不足になるわけですが、これがまあ思考能力であったり冷静さであったり仕事の精度であったり、いろいろなもののパフォーマンスをダダ下がりさせるわけです。
寝不足には大きなリスクがあるということはすでによく知られていますが、ひょっとしたら子どもが生まれた直後がそのリスクがもっとも大きくなる時なのかもしれません。
ただでさえ子どもの生命を守らなければならないというプレッシャーがかかる中で、睡眠不足というデバフがあらゆる問題を大きなものに見せ、苦労を増やします。産後でホルモンバランスが崩れる女性にとっては、そのデメリットはより顕著でしょう。
逆に言えば、睡眠が少しでも充足するような仕組みを作れれば、その分だけ問題を軽減できます。事実、お手伝いさんがいたときは嫁も僕もわりとしっかり睡眠をとることができており、非常に安定していました(逆にいうとそれがなくなったいま、あらゆるところで矛盾が噴出しており、険悪になりやすくなっています。いまの我が夫婦の課題です)。
三代欲求のひとつであり、人間の根幹である睡眠が大きく損なわれる。これがまず一つ、子育てのつらいこととして挙げられます。
つらいこと②:夫婦の関係性の変化
先ほど女性は産後でホルモンバランスが崩れるということに少し触れましたが、このことも結構な問題をもたらすのではないかと思います。
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