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ゼロコロナが終わらないのは、国の都合というよりも

上海でのコロナ対策の封鎖管理措置が始まってから一ヶ月以上。感染者数が減少傾向にあり、全体としては徐々にかつての生活が戻りそう……な雰囲気が漂ってきたかと思えば、ある地域で感染者が出ればやはり厳しい措置に逆戻り、そして阿鼻叫喚が聞こえてくるというのが、最近の傾向のようです。やはりまだまだ、元通りというわけにはいかなさそうです。

「落ち着くまで毎日追記」とされた上海在住のすーがーさんのnoteは、長引く隔離生活のために、いつまでスクロールしても記事が終わらない大長編の様相を呈しています。

なんにせよ、在住の皆様のご無事を祈るばかりです。

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さて、在住する日本人が多いことから、日本のSNSや報道では上海のこと話題になりやすいのですが、もちろん中国は上海だけではありません。さまざまな場所で突発的にコロナの影響が広まったり、対策のための措置が取られるなどしています。

たとえば、北京市では感染予防措置が少しずつ強まっているようです。おとといには全市で小中学校・高校・幼稚園が休校となり、オンライン授業に移行するよう通達が出ました。

もともと4月末ごろから感染がじわじわと増えており、局所的に封鎖措置を取るところなどは出ていたようですが、いよいよ全市にわたっての対応が始まったということになります。今後、大きく広がらないように祈るばかりです。

そのほかの地域でも、散発的な感染拡大と封鎖措置がちょこちょこ起きています。いまのところ大きな混乱は聞かれていませんが、なんかピリついてるなあという印象。みんな上海の混乱を見ているからか、かなり敏感になっているようにも思います。

僕自身も先日、コロナ対策がらみでたいへんしんどい思いをしました。上海からは遠く離れており、感染もほとんど出ていない内陸省ですが、それでもこんだけ大変な思いをするのか……と辟易したものです。

とにかく、上海以外でもコロナの影響は薄く広く、しかし確実に感じられる程度には、全国的にまだまだ強く存在しています。

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一体この感じが、いつまで続くのでしょうか。

国外では、ゼロコロナに対する疑問の声が数多く出ています。物流をはじめとして経済への影響が日増しに深刻になっていることなどからも、「いつまでこれを続けるのか」という声は、これからも大きくなっていくことでしょう。

国内でも、上海での厳しい状況や、一部の行政によるあまりに非合理・理不尽な措置(陽性者「以外」を強制隔離しようとしたり、隔離者が出ていった後の部屋を消毒液で使い物にならなくするなど)がある程度明るみに出たことで、「これはやっぱりおかしいんじゃないか」と思う人も増えてきていると思います。

こういった声を受けて、方針が転換されることはあるのでしょうか。以下、個人的な考えを書いておきます。

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