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「松島トモ子 サメ遊戯」ジャパンプレミアに行ってきた(ネタバレ有)

B~Z級サメ映画をたしなむ河崎実作品も結構好きで見ているオタクです。

応募したきっかけ

私は20年前に地元の劇場に「いかレスラー」を見に行って以来の河崎実作品のファン。ちなみにその時の観客数は自分を含め3人。
良くも悪くも安定したクオリティと気軽に見られる作風が好きで、「いかレスラー」以降も「かにゴールキーパー」、「コアラ課長」、「ヅラ刑事」、「日本以外全部沈没」などレンタルビデオ屋や配信で見てきました。最近では「突撃!隣のUFO」が良かった。
一方、ここ数年はサメ映画も嗜んでおり、主にB〜Z級作品を好んで見ています。お気に入りは「シャークネード」シリーズと「BAD CGI SHARK」。
河崎監督のサメ映画も情報だけは知ってましたが、「オサレな洋画ばかり上映する地元の劇場では見られないだろーなー配信いつからかなー」と思っていました。
そこに広島でサメ遊戯を見られる!という情報を知り、いそいそと申込みをして当たったので、行ってきました。

松島トモ子 サメ遊戯

まずは今回の主目的。
バカ映画の巨匠(公式にそう書いてある)・河崎実監督の作品なので、楽しみにしつつもある程度の覚悟はしていたのですが、想像以上の作品でした。
主役の松島トモ子さんが急に若返って別の役者さんになるし!しかも2段階!(後のトークショーでその理由を聞いたら納得)
平成生まれは置いてけぼりの昭和ネタオンパレード!
声優界ではそろそろ中堅になっているはずの戸松遥のやりすぎ演技!(ウィジャ・シャーク好きすぎやしませんか?)
岩井志麻子の下品な(褒めてます)衣装と役柄!岩井志麻子ってえげつないホラー小説を書く作家だったはずですが、最近は民放のワイドショーで露出しているらしいですね。私は岩井志麻子の豪快な私生活を書いたエッセイが結構好きなので、新作待ってます。
なお会場で一番受けていたのは諸事情による無音のシーン。画面から伝わる演者の熱唱ぶりと無音、冷静でゆるいテロップの絶妙な塩梅が良かったです。しかも1回じゃないし。
河崎監督作品を劇場で見たのは「日本以外全部沈没」以来だったので、冒頭のリバートップのロゴが劇場スクリーンに大きく映った時は「いつも配信画面で見ているやつだ!」という謎の感動がありました。
途中で「もしかしてずっとこのパターンで行くのか……」と絶望しかけましたが、ちゃんと話が動いて安心しました。元々この作品はボードゲームの宣伝動画から派生しているので、最初の構成から無理やり引き延ばしたんだろうと思い込むことで多少の粗は気にしないことにしました。
サメの着ぐるみの造形もさすがですね。表面がちょっとテラッとしていて、ずんぐりむっくりで。それでも動きはキレッキレ。某格闘シーンでは中の人らしき声も入っていたような気がしたのですが、あれは何だったんだろう……。
次に劇場で見られるのは2025年4月だそうで、地元の映画館でやって欲しいところです。キャストのコメントの入ったパンフレットとかサメくんのステッカーとかグッズも沢山欲しい。

上映後のトークショー

上映後には、河崎実監督、サメ映画ルーキー氏、広島フレディ氏(とフレディ氏私物のクソデカサメの置物)によるトークショーがあり、これも結構楽しみでした。
監督、ホームページの写真で見るのと同じ顔だ…!本当にアロハ着てる…本物だ……!
トークでは、サメポリーの宣伝のショートムービーの予定だった本作をサメ映画ルーキー氏が長編にさせた話(ありがとうございます!)、海外での先行試写会で意外と受けた話とか、松島トモ子さんの本作に対する反応とか、河崎監督がこれまでサメ映画に手を出さなかった理由とか、沢山お話を聞くことができてとても満足。

なお監督から本作はラスト以外はネタバレOKという言質も取ってます。
私は地方在住で映画の後にスタッフの裏話を聞ける機会はこれまであまりなかったので、とても良かったです。
サメポリーも欲しくなったけど、一緒にプレイしてくれる友達はどこに行っても売られてないので迷い中。

サメ映画オールナイト

続いてのオールナイト上映会も参加。
自分は朝方なのでオールナイトは最後まで耐えられるか不安でしたが、会場の福山駅前シネマモードさんの劇場の椅子がゆったりしていて、外の廊下に革張りや布張りのソファが何箇所か設置されていたので、合間にソファで休憩してました。
なおシネマモードさんは今時珍しい持ち込み可の劇場だったので、眠眠打破やらおやつやらを持参して視聴しました。
でも今回みたいなオールナイトイベントだと自販機すらないのは困った。(次回があるならペットボトルのお茶くらい売って欲しい)

ラブ・シャーク

ウィジャ・シャークシリーズで界隈で大人気のジョン・ミリオーレ監督が出たとき一番テンションが上がりました。
他はノーコメント。

ラスト・シャーク

同じくミリオーレ監督にテンションが上がる。この日見た映画5本中3本でウィジャ・シャークネタが擦られるとは全く想像してなかったよ!
作品については同じくノーコメントで。

ニンジャvsシャーク

今回唯一初見ではなかった作品。サメ映画の上映イベントなのにずっと陸上で活動するサメしか出てなかったけど、4本目にしてようやく海が映ったことに謎の感動。
しかもこの作品のサメは基本的に海でしか人を襲わないんですよ!すごいよ!
改めて見ると、この作品はサメ・ゾンビ・ニンジャというB級映画で(良くも悪くも)雑に取り上げられがちな題材を取り上げているのに、真面目に向き合ってなおかつ結構いい塩梅に混ぜていて、さすがだなと。
それだけにこちらの見る目が厳しくなってしまいがちで、(貧しい漁村っぽいのに村人にむちゃくちゃ太ってる人がいるの何で)とか(村民の短パンに入ってるスリットがダイエーで売ってそう)とか普通のクソサメ映画(大好きですよ?)では気にならないような細かいことが気になってしまった。
役者のアクションのレベルも高くて、アクションシーンはさすがですね。
眠眠打破の効果が切れたのか途中意識が途絶えたけど、見るの2回目なので許してください。

温泉シャーク

こっちも海辺が舞台。
冒頭からリア充水着カップルの船上シーン、イキる市長(しかも世襲)とまともな警察署署長、マッド寄りの専門家(大学教員)というサメ映画のテンプレートに温泉などの日本ならではの味付け。
国産サメ映画という触れ込みに対して顧客が期待するものってこういうのだよね!!と非常に良かった。これまでナポリタンを頼んだつもりがそうめんのケチャップがけが出てきたような目にあってきたので、楽しく見られました(その例えで言うとニンジャシャークはサラダそうめん)
ただ、ラスト・シャークの後にコンビニのカフェオレを飲んだにも関わらず、意識が飛んでしまい後半のストーリーが分からないので、今度リベンジします。
円盤買おうかな……

余談:フクヤマニメ

今回のオールナイト上映会は広島県福山市のサブカルイベント「フクヤマニメ」の一イベントでした。
福山でアニメのイベントを開催していることは風の噂で知っていたのですが、最新アニメは見てないしコスプレもプラモも興味ないオタクなので、これまであまり縁はなかったのですが、今回の上映会で初めて参加。
駅ナカのショッピングモールの通路にプラモが展示してあったり、入ったお蕎麦屋さんで刀剣男子が普通にお蕎麦を食べていたり、女子トイレでウマ娘が並んでいたり、福山城の天守前広場でボーカロイドが撮影していたりと非日常感が楽しかったです。
地元のデパートの催事場で同人誌即売会がやってたので印刷屋さんの紙見本を買ったりもして、ゆるっと楽しめました。
イベント会場の外でもオタク文化が受け入れられていて、企画した人達の実行力を考えるとすごいなあと(どうしても中の人目線を想像してしまう)
福山市も初だったので、上映会の前と後で福山城を巡ってきました。天守、櫓、門、石垣と揃っているお城はあまりないのでとても良かった。歩いて回るのに広すぎず狭過ぎずでちょうどいいし。
ありがとうフクヤマニメ。今後も変な映画の上映会やってください。