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マタイとルカのイエスの系図の違い~エレミヤ22:28,36:30の深い関連性~「いのちのみことば」(Thru The Bible)

・マタイとルカに出てくるイエスの系図。ダビデの子孫から救い主イエスが登場するという点でしか見ておらず,正直なところ,長らく注意を払っていなかった。
・認識が変わったのは,「回復訳聖書」の「マタイによる福音書」の詳しい注解を読んでから。
   https://recoveryversion.jp/FunShow011.php?B=40_1_1_0_1
   マタイによる福音書 1章1節 フットノート1
には,なぜ4福音書のうち,マタイとルカに系図があるのか,その各々でどういう意味があるのかが説明されている。(電子書籍版の方はフットノートは全文が表示されているので見落としづらい。オンライン版はリンクに気づいてクリックしないと見落としやすい欠点がある。)
・また,
   https://recoveryversion.jp/FunShow011.php?B=40_1_3_0_2
   マタイによる福音書 1章3節 フットノート2
には,系図に5人の女性の含まれることの意味。「三人は罪深い者で(中略)キリストがユダヤ人にだけでなく、異邦人にも関係していること、罪深い人々にさえ関係していることを示します。これは、彼が王として典型的な罪人の救い主であることを示しています。」とまで説明があり,衝撃を受けた。後に購入した「新約聖書現代訳改訂新版」(尾山令仁ほか)では,系図中のその名前が女性であること・どんな罪かの指摘が追加されているが,本文への追加なので簡潔にするため説明がちょっと弱い感じがする。「新改訳2017」アプリでの月百円の月額チケット(サブスクリプション)で読める「聖書注解」にもこの点は詳しい説明があるが,この罪を犯した女性が系図に含まれる点をもって「かなり特異な系図であると言える」とまとめているが,この点は「回復訳聖書」のフットノートの方がわかりやすい(意味を明快に説明している)ように思う。
・「新改訳2017」の聖書注解では,「マタイの福音書」のこの系図について,「イエスがヨセフの子であるのは法的な面に限られる。イエスは法的にユダの王家の末裔として生まれたのである.」と書いてあるが,実はもっと深い意味が込められているのに,「いのちのみことば」(Thru The Bible)で気づいた(表題・後述)。
・また,「新改訳2017」の聖書注解「マタイの福音書」には,「ヨセフの側から語る点で、マリヤの側から記すルカとは対照的」とも書いてあり,この系図にダビデが含まれるがそれ以降に違いがあることの指摘がある。この点,私は正直,その重要な意味に気づいていなかった。
・今回,「ヨセフの家系」で,過去にダウンロードしていた「いのちのみことば」の解説PDFをPC(Windows10)で検索していて気づいた次第。
   https://ttb.twr.org/home/day,850/language,JPN
   いのちのみことば(Thru The Bible)
   J. Vernon McGee (バーノン・マギー博士),福田弘之 牧師 日本語解説
   火曜日 8月 01, 2023
   エレミヤ書 20:9-18,21:1-10,22:13-30
の「エコヌヤに対するさばき」の箇所の解説(PDF)に次のような解説がある。
  |「エコヌヤ」は、エホヤキンのことです。
 (中略)
  |(エレミヤ22:28-30)
 (中略)
  |エコヌヤの子孫のうちひとりも、ダビデの王座についたり、ユダを治める者はひとりもいないのです。
  |これは、 ヨセフがイエスさまの父親ではありえなかった理由のひとつです。
  |ヨセフは、エコヌヤの系図に属しており、神さまは、この家系から出る子どもは、ひとりも
  |ダビデの王座につくことはないと言っておられるのです。
 (中略)
  |(エレミヤ36:30)
 (中略)
  |エホヤキムは、エコヌヤの父親です。神さまがその家系を切り離されたのです。

正直,大変に驚かされた。王なるイエス・キリストがヨセフの実子でないことに,まさかエレミヤの預言とその成就が関連していたとは! 他の資料(「新改訳2017」の聖書注解,回復訳聖書,ものみの塔オンライン・ライブラリー)もあたってみたが,ここまで詳しく書いてあるのは,どうも他にはなさそうだ。(当方の見落としかもしれない可能性はあるが。)

※ 補足:「神の千年王国は近づいた」1974年 にも情報あるのを後で見つけた。
   https://www.jw.org/ja/ライブラリー/本/神の千年王国は近づいた/後継者なしに千年間治める王たち/
の,[脚注]40節 に説明あり。どうも探し方が悪かったようだ。Watchtower Library 日本語版(Windows10)で,「エレミヤ 22:30」で検索し,多数の結果から確認した(その後WEBでも確認)。エレミヤは文語訳聖書からの引用となっているのが興味深い。

・おそらくは処女降誕にも関係する話ではあろうと思う。血の繋がりはないが,法的な保証という点で。マリヤ自身もダビデの子孫ではあるわけだが,父方の方も,という意味で。
・ちなみに,処女降誕を批判する書が多いが~イザヤの預言は「若い女」であって70人訳聖書で誤訳したとか,その立場で訳を変えている聖書もあるとか。マタイ1:23を「聖書で聖書を読む BbB---BIBLE by Bible」( http://bbbible.com )で調べてみると,(神の名を削ってない)文語訳・(神の名を太字の「主」に置き換えた)新改訳 以外の日本語聖書は全滅に近い。BbBに無い聖書では,リビングバイブル,現代訳聖書,(神の名を削ってない)回復訳聖書,(神の名を削ってない)新世界訳聖書では「処女」となっている。この点についても,「新改訳2017」の聖書注解,「いのちのみことば」等で詳しい説明(反論・反撃)がある。
   https://ttb.twr.org/home/day,68/language,JPN
   いのちのみことば(Thru The Bible)
   J. Vernon McGee (バーノン・マギー博士),福田弘之 牧師 日本語解説
   木曜日 7月 30, 2020
   マタイの福音書 1:1-17

【ご参考(以前の記事を含む)】
https://note.com/studyingbiblenow/n/n2126862d1777
神の名が削られていない日本語聖書:回復訳(Recovery Version)

https://note.com/studyingbiblenow/n/n3497c5ad2477
新改訳2017アプリ3つの比較:聖書新改訳2017/聴くドラマ聖書/Public Reading of Scripture (PRSI-Bibile)

https://note.com/studyingbiblenow/n/n4c0e2eef953a
「いのちのみことば」(Thru The Bible)の複数アプリ,公式サイト,Podcast

https://note.com/studyingbiblenow/n/nc4ada850a4e1
神の名が削られていない聖書:新世界訳

https://note.com/studyingbiblenow/n/n2cee0ab1ae2b
神の名が削られていない聖書:英語聖書(YouVersionアプリ)
・リビングバイブル(日本語聖書)を読める。(神の名を削ってはいるが。)

https://www.amazon.co.jp/dp/B06XCLJ5Y1/
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