サーフィン自粛はどのくらい効果があるのかざっくり計算してみた。

コロナの影響で我が町、神奈川県茅ヶ崎市でもサーフィン自粛が始まりました。

「”サーフィンは密じゃないのになぜ自粛しなきゃいけないのか”に対する答えとして救急搬送された人がコロナ感染者だったら、救急搬送に関わった人たちが感染するリスク、また2週間隔離しなきゃいけなくなるから」という説があるんですが、実際どうなんでしょうね。

こういうのがあると「本当に意味あるのか」と調べたくなる性分なんですよね。ということで、

「マリンレジャーの年間事故件数は？コロナの１日の感染者数は？自粛するとどのくらい効果あるの？実際のデータを調べてみました！」w

マリンレジャーの事故件数

海上保安庁のデータによると、平成30年のマリンレジャーの事故件数は541件でした。1日あたり1件ちょい。このマリンレジャーには海水浴、釣り、潮干狩り、サーフィン、スキューバダイビングなどが含まれるので、サーフィンだけだともっと少ないですね。

コロナの1日の感染者数

みなさんご存知の東洋経済さんのコレによると、１日の新規感染者数のMAXは714人です。

ちなみにそのMAXを叩き出したのは4月12日です。自粛の効果もあってすでにピークアウトしてますが。これを見ると潜伏期間は最大で2週間というのは正しそうですね。

1日あたりの感染者数をこの最大値として感染率を計算すると対人口比（ざっくり1.3億人で計算）は0.0005%くらいです。かなりざっくりとした数値ですが、こういうのを理解する上ではオーダーがあってれば良いのでご勘弁を。仮に隠れ感染者が100倍いたとしても0.05%です。これでも10000人に5人。

サーフィン自粛の効果

本題のサーフィン自粛の効果ですが、すでにお分かりかもしれませんがあんま意味ないんじゃないかと思います。

年間で500件程度しか事故がないんですが、この中でコロナの感染者が出る可能性はかなり低いと思われます。しかもサーフィンによる事故はもっと少ないので。報告されてない事故は実際にはもっと多いと思いますが、救急搬送されてたり救助ヘリが出てる場合は必ず報告されるはずなので、件数にカウントされないということはまずないかと。

サーフィンによる事故件数、というか救急搬送される人が年間で10000人くらいいればコロナに感染してる人が5人くらいいる計算ですが、データを見る限りそれはなさそうです。

山岳遭難はどうなん？

自然と韻を踏んでました。フリースタイルダンジョンに出るラッパーはご自由にお使いください。

警察庁のデータによると平成30年の山岳遭難の件数は2661件、遭難者は3129人です。しかもここ30年くらいでめっちゃ増えてます。近年では、「山ガール」などの影響で登山がレジャーや趣味としてメジャー化した影響かもしれないですね。それ以前はなんの影響だろ。

このデータを見るとマリンレジャーの6倍くらいの感染リスクがあります。それでも、遭難者の中でコロナに感染している人は計算上は多くて数人程度。

結局、リスクをどこまで許容できるかって話

リスクゼロは科学的にあり得ないので論外。日本の場合、死者10,000人以内で収まれば別に良いかなと個人的には考えてます。

例えばですが、2016年の厚労省データで日本で肺炎で死んだ人は11万人くらいいます。思ったより多いですね。この中には誤嚥性肺炎も含まれるので感染症による肺炎と一概には比べられませんが参考程度に。

インフルの直接死亡者は年によってかなりばらつきがありますが、2016年で1,500人くらいです。インフルで年間10,000人死んでるという説明がされることがありますが、あれはインフルが直接の原因ではなく、あくまで関連死も含めた人数です。いわゆる超過死亡ってやつですね。

結核の場合、日本では平成30年、2,000人以上が死んでます。2020年のオリンピックに向けてなのか知りませんが、これでもかなり減ってます。平成10年の罹患者は40,000人、平成30年だと16,000人まで減ってます。ちなみに2016年全世界では1000万人が罹患、170万人が死んだとされています。これも厚労省のデータです。

今のところコロナはこれを超えるほどではなさそうですが、アフリカはまだこれからかもしれないのでわからないですね。

とにかく、他の疾患の死亡者数から考えて未知のウィルスなので日本の場合、死亡者10,000人くらいで抑えられたら及第点じゃないかと思います。そのためにサーフィン自粛する必要があるのかと言われればないと思います。異論は認めますが、ちゃんとデータで示してくれるとありがたいです。