漫画『ハヤ子サケ道をいく』連載前のイメージ、扉絵など 1995〜1997
✏️玉川重機(旧ブログより転載 2008年7月〜2009年3月の記事です)
さきいかハヤ子
玉川が玉川敏秀名義出させて頂いた単行本『ハヤ子サケ道を行く』の連載前のイラストです。
自分の漫画道を振り返るのが目的のブログなので、こんな恥ずかしい物も載っけますよ。
この絵は四季賞募集用のイラストとしてモーニングにのりました。
あの時のモーニングは表紙がわたせせいぞう先生でした。
募集広告がページの半分をしめ、ハヤ子の下半身が完全にかくれ手に持っているさきいかが物凄く目立ってしまったのを覚えています。
ハヤ子連載前
『ハヤ子』の連載が決まる前のイメージイラストの下書きです。
何枚か描いて担当さんが気に入ってくれたのはペン入れしたのですが
この絵は下書きの時点でボツになりました。
今、見たらなるほど全身の関節が物凄い事になってはる・・・
氷
『ハヤ子』連載前のイラストです。
ロックグラスの中の氷が凄い事になってる。
竜舌蘭の咲く頃に
『ハヤ子』の連載前に描いたイメージイラストです。
後に第12話の扉絵になりました。
今見ると、いい意味でも悪い意味でも若さがあふれてしまっている絵だと思いました。
BAR [ スーパーカブ ]
拙著『ハヤ子サケ道を行く』の第1巻の総扉絵です。
この絵はもともと連載前のイメージイラストとして描いたものでした。
やはり、キャラ集合絵が好きみたいです。
そして、青空の下でお酒を飲むのも好きみたいです。
なんだかわからんがやたら皆、筋肉質です。
『エンジェルス・シェア』
拙著『ハヤ子サケ道を行く』第6話『エンジェルス・シェア』の扉絵です。
当時の担当編集と取材旅行に行った富山の山奥の民宿でこたつにこもって描きました。
富山は物凄い雪で南国高知生まれの玉川は真夜中の降り積もる雪の、「音のしない音」に驚いたのを覚えています。
吹雪の中、民宿が見つからず雪山で担当と遭難しかけたのも今となってはいい思い出です。
香港ナイト
拙著『ハヤ子サケ道を行く』の第2巻の総扉絵です。
玉川は小学生の時に読んだ『マカロニほうれん荘』が大好きで今でも自分の背骨の一つになってると思います。
『マカロニほうれん荘』はよく、扉絵にキャラ集合絵を描いてました。
あの楽しげな雰囲気がたまらなく好きでした。
なので、この絵でもやってしまったのだろうと思うのですよ。
そういえば、
最近描いた『草子ブックガイド』のイメージイラストもキャラ集合絵でした。
三つ子の魂、百までも。
ネッシーと鵬とグレン・アルビンと
『ハヤ子サケ道を行く』2巻第10話『七つの海』の扉絵です。
北部ハイランド・モルトを取材に来たハヤ子。
ここ、インヴァネス周辺には ネッシーで有名なネス湖があります。
ネス湖でネッシーを釣るつもりがサカナを釣ってしまったので、現地の人と乾杯しようと思い立ったのでした。
手にしてる日本酒は諏訪泉「鵬(おおとり)」。
サカナと大吟醸で現地の幻のピュアモルトスコッチウイスキー「グレン・アルビン」をおすそわけしてもらうつもりのようです。
という、ストーリーを持たせて描いた絵です。
2センチハヤ子
アフタヌーン連載時に作家それぞれのキャラクターが一つのポスターに収まるという企画があって、そのポスターの題名がたしか『漫画ジャングル』だったのではないかと記憶しています。
大友克洋先生や岩明均先生、平田弘史先生、藤島康介先生等のきらめく大作家の中、ハヤ子もそのポスターに収まったのでした。
が。
いくら探してもハヤ子が見つからない。
よくよく見るとど真ん中に2センチほどの大きさでハヤ子がいました。
その2センチになったハヤ子の元絵がこれです。
あのポスターは10枚くらいもらったけれど、お世話になった人にあげているうちになくなってしまいました。
©️玉川重機/講談社 1995〜1997