ウコギご飯
セリ目ウコギ科ウコギ属の植物で、生垣として利用されます。スペースがあれば植えて損のない植物です。春に出てくる新芽は食べられます。その後も剪定のたびに新しい芽が出てくるので、若く柔らかいうちに手でポキッと摘んで、茹でて食べます。薬効としてはポリフェノールが特に豊富で、強い抗酸化力を発揮します。老化を防ぎ、高血圧や冷え性、リウマチの改善、疲労回復、精力(男性ホルモン)増進などにも寄与します。ビタミンやミネラル、食物繊維なども豊富に含有しています。
江戸中期、財政難に喘いだ出羽国(山形・秋田)の藩主、上杉鷹山が領民に生垣として植えさせました。収穫は春から秋口まで続くので、貴重な食糧であり、薬でした。畑がなくても、ウコギさえあれば半年間は緑黄色野菜が収穫できるようなものです。
ウコギのほろ苦さは大人の味で、飽きがきません。シンプルな料理が合います。わたしは天然塩とウコギだけで「ウコギご飯」を作ります。
熱湯に塩を加えて、45秒ほど茹でます。一部を粗めのみじん切りにして天然塩とともにご飯に混ぜます。
シンプルが一番です。今回はおにぎりにしました。
この季節は毎日ウコギです。味噌汁に入れたり、ぬか漬けにしたり、白だしと七味でおひたしにしたり。旨い物を食べ飽きるという究極の贅沢を楽しんでいます。