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日本ではほぼあり得ないフランスあるある

フランスで生活するのに必要な手続きは色々とあります。その多くはオンラインで済ませられるようになり大変便利なのは結構なのだけれど、「なんでこうなるの!?」と驚いてしまうミスが非常に頻発するフランスあるあるをご紹介します。

なんでこうなる?電気料金ダブルトリプル徴収

フランスの電気料金や徴収方法は電力会社によって異なりますが、我が家の場合は”Total Energies" という電力会社が毎月定額を口座から引き落とします。ある時口座の明細を見ると、同じ日に2回も同じ金額で引き落としがかかっています。つまり2ヶ月分引き落とされたのです。

銀行に問い合わせると、まずは電力会社に聞いてみてくださいとの返事。それからは電力会社や銀行にメールで行ったり来たりしながら引き落としの証明書を発行してもらったり提出したり、めちゃくちゃ面倒なことをしなければなりませんでした。

仕舞いには「あなたの要求は受理されました。処理されるまで最大30日かかります。お待ちください。」というメッセージ。どうして1ヶ月も待たなくてはいけないのか、疑問に思いながらも1ヶ月ほど辛抱強く待っていました。

1ヶ月後、「あなたの要求は適切に処理されました。」とのメールが届きました。ん?適切に処理ってなんだろう。口座に返金されている様子もなく、数日経って口座をチェックすると、なんと返金どころか、さらにもう1ヶ月分引き落とされたのです。なんでやねん!

また同じメールのやり取りの繰り返しは嫌だなーと思いながら、今度は少し強い口調で言ってみました。しかし再び明細のやり取りの後、あの「最大30日〜」の決まり文句が帰ってきたのです。もう黙ってはいられないぞ、と具体的な期日を求める返信をしたところ、すぐに結論をもらい、返金へとこぎ着けました。

これ、eメールがない時代だったらどれだけ余分な時間と労力がかかるんだろうとゾッとしました。

届かない定期券

息子は中学校へは徒歩で通学しますが、午後はほとんど毎日音楽院へと出向きます。音楽院へは地下鉄(メトロ)での通学となるので、定期券を購入しました。

入手していた情報は古いものだったのか、駅で購入できると思って出向くと、「全部オンラインになりましたよ。」と言われてしまいました。

本来はオンラインになってより簡単にスピーディーであるはずなのですが、超マシン音痴の私にとっては大きな難関。なかなかうまくサイトに入っていけなかったり、会員登録できないのはVPN(回線を安全に使う仕組み)のせいだと分かるのに時間がかかったり、四苦八苦して時間もかかってようやく注文することができました。

10日ほどで届けられるとのことで、楽チン楽チン!と楽しみに待っていました。数日後にはわざわざ「パスの準備ができたので、すぐに受け取ることができます」とメッセージまで送ってきていました。でも郵便受けを毎日チェックして今かいまかと待っても、なかなか届きません。サイトのFAQを見てみると、”パスが届かない”の項目が。あ、そうですか。よくあることなのね。

チャットボットで質問すると、「最大21日までは遅延が考えられるので、それを過ぎてからまた聞いて」みたいなことが返ってきました。また”最大○日”系か〜。パスが届いていればICカードにチャージしなくて済むのにな、と思いましたがまあ仕方がありません。

期限の日が過ぎてもやはり届かないのでメールで問い合わせることに。すると、サービスカウンターのある大きな駅の窓口に行けばすぐに発行されるとのことでした。早速家から便のいい駅まで行って、カードを受け取ってきました。”運賃”を支払って。

誰?

フランスに3ヶ月以上の長期滞在をするには、OFIIというフランス移民局にあたる政府機関にて日本のフランス大使館で取得したビザを有効にする手続きをして、滞在許可証をもらわなければなりません。

しかし、これも現在は全てオンラインで行えるようになりました。簡単になって、本当に助かります。登録は無事スムーズに完了して滞在許可証も取得できました。これは色々なところでIDとして便利に利用できます。

登録完了のメールには、「そのうちに健康診断の案内が届くので、そちらに従って健康診断を受けてください」とありました。へえ〜、そういうものなんですね。そして2ヶ月ほどして、案内のメールが届きました。

メールには健康診断の確認書が添付されていました。ところが開けてびっくり、書類の名前が全くの別人。もちろん住所なども違います。誰!?民間の企業ならまだミスも分かりますが、政府機関もそう来ましたか。一体どうやったら間違うんでしょうね。やはり人の手で行う以上は間違いもあるんですね。

例によって「違いますよー」とメールして、正しいものを送ってもらいました。
多すぎるよ、フランス……。

というわけで、今回は日本ではほぼあり得ないようなフランスあるあるについてお話ししました。割とこんなものだと覚悟していたものの、お金が絡むとケチな私はドキドキしてしまいました。もちろんこれで済むわけはないと思って、心してかかりたいと思います。


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