千手観音

夏に、JALのタイムセールでフライトしたときのこと。


離陸するときに、整備士の方たちが「いってらっしゃい。」と手を振ってくれます。お仕事の一環なのかもしれないけれど、いつも、これから出発するんだ～と、高揚する気分が増し増しになります。

離陸後に、窓から飛行機の羽が目に入り、小さなちいさなねじの頭が無数にあるのに気づいて、思わず泣きそうになってしまいました。今までも飛行機に乗っていたのに、ぜんぜん気づかなかった。

重たい鉄板をつないでいるのですから、責任重大なお仕事です。

どこかの工場でねじを作っている人がいて、その機械を作った人もいて、それを設計した人もいて……そんなことを考えはじめると、途方のなさに圧倒されてしまいました。

わたしはただ、リラックスして座席に座っているだけだけど、このフライトに、一体どれほどの人たちが関わっているんだろう…。

飛行機だけでこうなのだから、世の中すべてをかんがえると、頭がパンクしそうです！

・・・

「千手観音って、手に目が付いてて、困ってる人をキャッチしたらすぐ助けにいくんだって。みんな、千手観音みたいだよね。じぶんのやったことって、かならずだれかのところに届いてる。そう思うと、疲れるってなくなりそうだよね。」

食事会で仕事の話になり、知人がこんなことを話していました。知らなかった。千手観音てかっこいいですね。
京都の三十三間堂に行ってきたのだそう。１度は行ったほうがいい、すごいから！と言うので、いつか行ってみようかな。

お勤め先でのお仕事もそうだし、家事・育児・介護もそう。犬の散歩ですれちがう人にニコッとあいさつすることだって。
みんな、だれかの千手観音なんですね。

みなさま、今日もよい１日を✨