最初は『ん?こんなもん?』って感じる程普通でした。
この手の『会話の面白さ』は品川作品の方が私は好きかな。
得意の『前評判が高かった』って奴かと思って、結構ダルダル加減で見ていたのですが、クライマックスが凄かったですね。
ラストの漫才ステージは本当に凄かった。
きっとやるだろうと予想はしていたけれど、胸に来るものがありました。私も大きなショックを受けて絵を描く事を止めたことがあるので、それと重なってしまって心が握りつぶされる思いでした。
共感ってこういうことなんだろう。
又吉さん原作とは言え、笑いを求めて観る映画ではありません。
何と言うか、呼吸を見るような。
色んな人の色んな色した呼吸を観る印象。
その吐き出す呼吸が交じり合って色んな色に変ってゆく。
パステルカラーだったり、グレーだったり。
そしておかしな色に染まってゆく人の姿。
ラストステージからの展開も良かったです。
終わりそうで終わらない感じ、だるくて良いですね。
嫌いじゃないです、こういう呼吸のような作品。