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見返りを求れば人は離れていく(4366文字)

人に親切にする時に、何かの見返りを期待して親切にする人がいる。

好きな人に好きになってもらいたいために、優しくしたり、何かを贈ったりする人がいる。

そのような人は、最初に良い関係が作れたとしても、次第に関係が悪化していく。

最初は感謝されていても、徐々に距離を置かれるようになるのである。

行為に見返りを求める人

人は義務的なものから逃げたくなる

「好きになってもらいたい」
「好きな人の気を引きたい」

そんな思いで相手に親切にしたり、贈り物をしても、その恋が叶うことはない。

それどころか、相手は次第にあなたの優しさや贈り物を遠慮するようになり、少しずつ距離を取りはじめ、あなたを避けるようになる。

なぜ優しくし、贈り物をしたにもかかわらず、避けられるようになってしまうのか?

好きになってもらいたいから優しくする人がいる。
好きになってもらいたいから贈り物をする人がいる。

そのような人は言葉に出す出さないに関わらず、それらの行為に対して「好きになって欲しい」という見返りを要求してしているのである。

人はその優しさや贈り物の裏にある気持ちを察する。

そのような優しさや贈り物を受け入れてしまったら、その瞬間に重苦しい「借り」を背負わされてしまう

重苦しい気持ちから解放されるには、なるべく早くその「借り」を返すしかないのである。

さもなければ「今までしてきたことの見返りを寄越せ」とベッタリと粘着される。

見返りを求める人の優しさや贈り物を受けとれば、それに代わる対価を払わなくてはいけない。

それは義務のようにのしかかってくる。

だから最初は快く受け入れていた優しさや贈り物も、次第に重苦しいものに感じるようになり、遠慮するようになる。

「悪いよ」「受け取れないよ」などと受け取らないのはけして社交辞令ではない。

社交辞令であれば遠慮してもすぐに受け取るものである。

言葉だけの遠慮ではなく、実際に受け取りたがらないのは「本当に受け取りたくない」からである。

受け取った場合でも、すぐにでも何か当たり障りのないもので「借り」を帳消しにする。

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