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ALMAの発表会 vol.6

こんにちは!
studioALMA発表会について、一人一人の心情などを尋ねてきました。
 
最後は亀井奈緒主宰です。奈緒さんはこの発表会に出演していません。この発表会を企画し、3作品すべての演出をしたのです。その経緯と発表会を終えての気持ちを尋ねました。
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発表会を開こう、それも「芝居」で――と考えたのはなぜでしょう。

「ALMAの公演の演出は憲央さん(小泉憲央主宰)ですが、芝居については私も意見をすることがよくあります。芝居を見てアドバイスをする際、劇団員と私の中に『共通のイメージ』が少ないことを実感していました」
 
共通のイメージとは?
 
「私の中には『こういう芝居、こういう俳優がすてきだと思う』『ここを目指したい』というものが明確にあり、それを強要するわけではないけれど、劇団で作品を作る時は同じ方向を向いていた方がいいと思うのです。それが『共通のイメージ』。せりふ芝居に挑戦してもらって稽古を共にすることで、次の公演に向けて共通のイメージが作れれば……と考えて発表会を企画しました」

演目はシェイクスピアの「十二夜」を催花もえな劇団員と筆者(平山泉)、「ロミオとジュリエット」を寺前幸胡劇団員と筆者、それに、小高愛花劇団員の一人芝居にギター演奏で催花劇団員も参加――というもので、演目、演者とも奈緒さんが選びました。
 
「私がこれまでにやったことのある戯曲から、劇団員それぞれの年齢や個性にぴったりくるものを選びました。どのチームも、劇団員同士力を合わせないとできない課題があり、個々の力と、相手と協力する力と、どちらも伸ばすいい機会になったと思います」
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筆者や中学生の幸胡ちゃんはそもそも基礎ができておらず、呼吸法からの指導になりました。不安にはなりませんでしたか?と尋ねると、これまで演劇部の高校生たちに演技指導をする機会があったので、「一から教える」ことに抵抗はなかったそうです。

ただ……「ヒヨコが初めて見たものをお母さんだと思うように、私が最初に伝えたことを、皆さん疑いなく信じてくださるので、責任重大だなあと」。

基本的には自分自身が俳優の実感として「良い」「役に立つ」と思ったことを伝えているつもりだが、間違ったことを伝えないようにしなければと心がけているとのこと。

筆者や幸胡ちゃんはせりふがなかなか覚えられませんでした。でも、奈緒さんは「せりふの覚え方のコツは今回で伝えられたような気がします。必要なのは才能ではなく努力。どれだけ台本と向き合うことに時間を割けるかですよね」。
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今回はあくまで発表会なので、定期稽古のみ、お金を極力かけない――といった制約がありました。そのうえで「充実した学びと成果を」という目標を自分の中に設けていたそうです。1週間に1回、それも1回につき1時間半程度という制約の中で3作品の稽古をするのは難しい!もっと時間がほしい!と思いつつ、ぐっと我慢。その分、劇団員が各自考えて翌週の稽古で何か新しいものをもってきたり、スキルアップを感じたりしたときは、ありがたいと思ったといいます。
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さて、発表会当日。自分が出演していればフォローもできるけれど、今回は客席から見守ることしかできず、「いつもと違う緊張をしました」。それでも「劇団員それぞれが、緊張しつつも自分の役として一瞬一瞬を生きることを楽しんでいた印象で、うれしかった」。

また、今回は作品の合間に奈緒さんが作品解説をしました。見てくださったお客さまから、それが「分かりやすく、作品に興味をもてて良かった」という声があったそうです。「また発表会でシーンを抜粋して上演する時は、今回のスタイルでやろうかなあ」と思い描いています。

今後は……「発表会はまたやりたい」と断言。多くの人に愛されて数多く上演されてきた、シェイクスピア作品などを学ぶことが大事だと実感したそうで、戯曲の完成度が高いので真剣に向き合えば向き合うほど俳優のスキルが上がるといいます。それに「『私、ジュリエットやったんだ』と言えるのは、ちょっと誇らしいですよね」と笑みを見せました。

今度はチェーホフやブレヒトでもやろうかな、日本の戯曲もやってみたい――とあれこれ考えを巡らせて楽しげです。

奈緒さんの思いから生まれた今回の挑戦。みんなの成長とともにALMAは更にパワーアップします!
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【劇団員募集中】


studioALMAは、子どもも大人も楽しめる「オリジナルの舞踊劇」
を創作・上演する団体です。

入団要件
・毎週日曜日11〜13時の定期稽古に参加できる方
 場所:西武新宿線「野方」駅より徒歩5分のスタジオ
 ※定期稽古は舞踊稽古が主となります
 ※公演前は稽古が増えます
・演技・舞踊の経験、年齢は問いません
・入団希望者は面談あり

studioALMAのこれまで————
2021年4月〜 俳優のための舞踊教室開催
2021年9月 YouTubeにて映像作品「約束の化石」を無料公開
2022年5月 スタジオアルマの舞踊劇「団長は怒らない -流れ星サーカス団物語-」(作・演出:小泉憲央)公演
2022年9月 舞踊劇団化
2022年11月 全児演公演
2023年3月 スタジオアルマの舞踊劇「風の中の青い馬 -流れ星サーカス団物語-」(作・演出・振付:小泉憲央)公演
2023年8月 スタジオアルマの舞踊劇「ラヤの夢-流れ星サーカス団物語-」(作・演出・振付:小泉憲央)公演
2024年3月 スタジオアルマ所沢出張公演「風の中の青い馬 -流れ星サーカス団物語-」(作・演出・振付:小泉憲央)公演

ご興味のある方は、studioalma.meteor@gmail.com まで、お気軽にお問い合わせください!

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