"連続性の美" 7要素「直線美」
1 直線美(Straight)
有名建築家がデザインした建築物は個性的だし美的価値が高いからもちろん好きです。でもそれは美的基準がすでに定まっているので意識的には撮らないようにしています。自身の作品として残したいのは、ほとんどのひとが見過ごしているであろうマンションやビル、戸建ての連なり。住まうという目的だったり、働く目的のために建てられた建築物のもつ連なりの美しさを掘り起こして行くことに興味があります。マンションやビルの非常階段、窓、ドアなどの連なり。また戸建ての家が集合している地域の屋根の連なりなど。ほとんどのものが直線で構成されていて、その美しさに惹かれたことからこの"連続性の美"の視点は始まりました。
一連の作品群を本格的に撮り始めた2022年から週に2〜3日のペースで撮影して来ました。撮り続けると直線美とひとくちに言っても色々なパターンがあることがわかって来ます。2022年はとにかく心惹かれた瞬間を作品に閉じ込めようという勢いと情熱で撮っていました。特に変わったのは2023年。それまで撮影した来た作品を超えられるように。何よりも自身が常にワクワクできるように、また自己模倣とならないよう意識するようになったことで、作品に奥行きが出たように思います。
大きな変化と言えば、今年2024年の頭からそれまで使って来たiPhone13ProMaxに別れを告げiPhone15ProMaxに換えたことです。望遠レンズが最大3倍から5倍になったことで、それまでiPhoneでは撮ることが難しかった遠くに見える連なりを撮ることができるようになりました。
下の作品は建築物の縦に伸びる直線美と飛行機雲の斜めに伸びる直線美を同時に写し込むことで新鮮な構成になったと感じています。1番シンプルな直線美だけを考えてみてもこの2年でかなり変わって来ました。これからも自身の作品を超えることを意識しながら撮り続けようと思っています。
ここまで読んでくれてありがとうございました。次回は2つ目の要素である「斜俯瞰」について書いてみようと思います。お楽しみに。
それでは今日もクリエイティブな1日を!