誰のセージゃ（後編）　花の名は。Vol.35(2/2)

セージの話、続きです。

サルビアとセージの名称問題。確かな文献、西川綾子氏著、『よくわかる栽培12か月 サルビア』NHK出版。整理された一覧から、○○セージの部分だけ転記します。学名の種小名カナ表記（和名）＝英語名≒日本での流通名とします。和名はあるもんだけ。流通名には○○セージ以外の呼称もあれば含めました。

アズレア＝ブルーセージ
アルゲンティア（ビロードアキギリ）＝シルバーセージ
インディゴスパイヤー（交配種）≒ラベンダーセージ
インボルクラタ＝ローズリーフセージ
ウリギノーサ＝ボックセージ
エレガンス＝パイナップルセージ
オフィキナリス＝セージ、コモンセージ
カカリアエフォリア＝カカリアセージ
ガラニチカ＝アニスセンテッドセージ、マジェスティックセージ≒メドーセージ
ニッポニカ（キバナアキギリ、コトジソウ）＝ジャパニーズイエローセージ
グレッギー（アキノベニバナサルビア）＝オータムセージ、チェリーセージ
クレビランディー＝ブルーセージ、サンディエゴセージ
コクシネア＝トロピカルセージ
シナロエンシス＝シナロアセージ、バイカラーサアルビア≒サルビア コスミックブルー、サルビア ブルーファンタジー
スクラレア（オニサルビア）＝クラリーセージ
スプレンデンス（ヒゴロモソウ）＝スカーレットセージ≒日本で単にサルビアは本種
チアベンシス＝チアバスセージ、サルビア ローズシャンデリア
ディスコロール＝アンデアンセージ、ベルビアンセージ
パテンス（ソライロサルビア）＝ゲンチアンセージ
ビリディス（ムラサキサルビア）＝ペインテッドセージ≒サルビア ホルミナム
ファリナセア（ケショウサルビア）＝ミーリーセージ≒ブルーサルビア
ブキャナニー＝ブキャナンズセージ、ブキャナンズフクシアセージ
プラテンシス＝メドーセージ
フルゲンス＝カージナルセージ
プレファロイラ＝アイラッシュリーブドセージ、パープルリーフセージ
マドレンシス＝ファルシシアセージ≒サルビア イエローマジェスティー
ミクロフィラ＝グラハムセージ≒チェリーセージ
ヤメンシス≒チェリーセージ
レウカンサ＝メキシカンブッシュセージ、ベルベットセージ≒メキシカンセージ、アメジストセージ

やれやれ。聖者の行進ならぬ、セージの行進。英語名が複数ある時点で、我が国だけでなく混乱する様が伺えます。メドーセージはプラテンシスでありながら我が国ではガラニチカだったり。チェリーセージはグレッギーなのにミクロフィラとヤメンシスも我が国ではそう名乗り。

そもそもサルビアってこんなに種類がある時点で驚きます。○○セージ以外を除いているのでもっとあります。日本原産もいくつかあります。上記ではニッポニカ、ジャパニーズイエローセージ、これは和名がキバナアキギリで、低山に普通に生えています。稀に山野草として販売、栽培されることも。

この状況を、セージを変えるために、選挙へ行きましょう！　清き一票を、
違います。政治の話ではなく花の話でした。お疲れさまでした。

キバナアキギリ