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推薦します 花の名は。Vol.16
水仙を推薦します。この季節を彩るのに優れた花として。スイセンします!スイセン。あ、はい、もちろん、推薦とは関係なく、トイレあるいは流しとも関係ありません。水洗でも水栓でもない、水仙。花の名ですが。
ですが、あとひとつ。中国茶ファンなら、ピンとくるでしょう。水仙。福建省で生産される烏龍茶です。ところが観賞用球根草花である水仙とは、語源から異なり無関係のようです。※烏龍茶側の語源がハッキリせず、もし関係していたらすみません訂正します。
水仙の語源は中国の古典にあり、水辺で育ち寿命の長い仙人のような花、という意味だとか。日本語となってから読み方、スイセンが当てられました。学名(属名)の由来はご存知、ギリシャ神話のナルキッソス、ナルシスです。そう、元祖ナルシシズム。水面に移る己の姿に惚れてしまった美青年の悲劇です。「水辺」とスイセン、東西で共通しています。ということは、トイレや流しにも? 違います。
お正月のいけばなに欠かせない、日本水仙。越前岬などに広大な自生地があります。生粋の日本原産種!と言いたいところですが、史前帰化植物とされています。地中海沿岸に近縁種があり、国内の分布が海岸や人里に偏在しているためです。
地中海沿岸には約30種の原種スイセンがあります。そこから、イギリスを筆頭にオランダ、アメリカなどで好まれて改良され、現存する(か、どうかはともかく、登録されている)品種数は2万以上!これらは日本水仙に対し西洋水仙または洋種水仙、あるいは単に水仙として括られます。日本で流通、栽培されている品種は、ほんの一部なのが残念なところです。
改良品種の水仙は、英国王立園芸協会によって12分類されています。これは覚えて損はないです。1.ラッパ水仙、2.大杯(タイハイ、大カップ)水仙、3.小杯(ショウハイ、小カップ)水仙、4.八重咲水仙、はい、ここまでは、まだ覚えられそうです。ラッパ水仙は馴染みありますね。真ん中が長い。長くないのはカップで、大と小があります。真ん中が外の花弁と一体化したのは八重咲。
問題はこの後からです。5. トリアンドロス(トライアンドルス)系水仙、6. シクラメネウス(キクラミネウス)系水仙、7.ジョンキル系水仙(糸水仙、黄水仙)、8.タゼッタ系水仙(白花水仙、房咲水仙)。もう、無理でしょう。日本水仙はタゼッタ系に含まれます。とばします!
9.口紅水仙、10.ブルボコディウム系(ペチコート)水仙、11.スプリットコロナ(バタフライ、パピヨン)水仙、12.その他の水仙。口紅水仙は、真ん中が口紅を塗ったように赤い。あとは、さて。バタフライとかパピヨンとかは蝶々ですが。これはちょっと・・・。覚えられませんね。実はプラス原種系で13分類。品種数合計、2万超え。
まずは、ざっくりと、日本水仙とラッパ水仙を、推薦しておきます。
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