#33 エッケくんにインタビューしてみた(1)
こんにちは。あっき~です。
このnoteでは身のまわりの音楽をやっているバンドマンやシンガーや音楽に携わる人にインタビューをして、その人となりを知ってもらおうというコンテンツです。
今回はエッケくんにインタビューをさせてもらいました。
Twitterのツイートや、ライブの言動だけではうかがい知れない彼の人となりについて話を聞かせてもらいました。
【エッケくんのスポットライト】
直近のライブ情報はこちら。
あっき~さんも一緒のバンドで出演します。
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エッケ
音楽の話ってどこから話したらええんか、みたいなところってありますよね。
あっき~
そうねぇ…
まぁ、色々話してる中で分かってくるだろうし、とりあえずはじめようか。
エッケ
よろしくお願いします。
カラオケのための音楽
あっき~
周りの影響で楽器をはじめたって感じでもないのかな?
エッケ
全くないですね。
小学校のころはサッカーをやってて、中学校はバレーをやってたんですよ。
あっき~
完全にスポーツっ子やね。
エッケ
家族も全然、楽器をやってないですね。
姉が2人いるんですけど、どちらも文化系でもないし。
一番上の姉は漫画とか描いてましたけど、音楽とは関係ないんで。
そういう意味では、音楽に触れずに過ごしてた感じですね。
あっき~
普通に音楽を聴いてたっていうのも?
エッケ
ほぼないですね。
うちの姉貴がw-inds.とか、Leadとかそういうダンスユニットが好きやって、ライブの映像をリビングで見てたんですよ。
一方で、ぼくはリビングでゲームしながら、映像の音は耳に入ってくるっていう感じでした。
あっき~
じゃあ、小さいころの音楽体験っていうのは全然なかったんやね。
ゲームやってたわけだし。
エッケ
ゲームもリビングで(ゲームの)音を出すと「うるさい」って怒られるんで、ゲームのBGMはオフでやってました。
だから、ゲーム音楽も全然聴いてないです。
あっき~
そうなんや。
エッケ
高2のときに、仲が良かった友だちとカラオケに良く行ってたんですよ。
定期テストが終わったら、テスト勉強の打上げで歌いに行ったりしてました。
あっき~
普段は音楽を聴いてなかったって言ってたけど、「カラオケに行こうよ」って誘われたら行ってたんやね。
エッケ
オタクの子が多かったんで、アニソンだろうが、懐メロだろうが、個人的にハマってるバンドだろうが、何の曲を歌っても受け入れてくれるような感じやったんですよ。
あっき~
でも、カラオケで歌う歌はどうやって見つけてたの?
エッケ
音楽としては聴いてなかったけど、アニメや戦隊モノの主題歌はある程度覚えてたので、そういう曲を歌ってました。
ロボット系のアニメが好きなんですけど、「マクロス7」の曲を歌ったりとか。
あっき~
アニメを見てるときに流れる曲は知ってたんやね。
エッケ
高校のころはめちゃくちゃカラオケに行ってたんで、友だちが歌ってる曲を聴いて、いいなと思った曲は自分でも聴いてましたね。
カラオケに行ったときに「ネタ切れ」にならないために、歌える曲を覚えて、カラオケで新しく覚えた曲を歌うために、いろんな音楽を聴くようになりました。
VIP板から生まれる音楽つながり
エッケ
一緒にカラオケに行く友だちの中で、すごい音楽が好きな子がおったんですよ。
めっちゃ歌も上手で。
ある時、学校の部活に軽音楽部がなかったから、「軽音楽部を作ろう」っていう話になって。
あっき~
ほう。
エッケ
結局、顧問をやってくれるはずだった先生が転勤になってしまって、軽音楽部を作るっていう話が流れたんです。
でも、その友だちは「バンドをやりたい!」っていう情熱は消えなかったみたいで。
それで、高3の夏ごろに"VIPでオタクバンドやろうぜ!"っていう、2ちゃんねる(現5ちゃんねる)のスレッドで知り合った人たちとバンドを組んだり、イベントに参加するようになるんですよ。
その友だちがライブに出るっていうので、ぼくもお客さんとして観に行くようになって、バンド文化に出会ったっていう感じです。
あっき~
2ちゃんねるのスレッドで、「バンドメンバーになりたい人はいませんか?」って募集したり、「イベントを企画するから出たい人はいませんか?」っていうような書き込みにレスして、バンドを組んだりする仕組みがあったっていうこと?
エッケ
そうですね。
最初は、イベントにお客さんとして顔を出してたんですけど、イベントで知り合った人たちの飲み会に呼ばれるようになりました。
その友だちがいうには、ぼくの声が「石鹼屋」っていうバンドのボーカルの声にちょっと似てる、と。
だから、「オレはお前(エッケ)をボーカルにしてバンドを組みたい」っていうことを、軽音楽部を作る話をしてたときから言ってたんですよ。
そういう話をしてたのもあって、飲み会で「この後、スタジオでセッションしよう」ってことになったとき、スタジオで歌わされることになったり、普通にスタジオに行くときも誘われるようになりました。
あっき~
そういう集まりに参加するようになって、エッケくんもバンドを組んでみたいと思うようになるのかな。
エッケ
そうですね。
当時のイベントはライブ慣れしてないバンドが多くて、演奏が拙かったり、ライブの進行がうまくできてないバンドが多かったんですよ。
ライブの流れってあるじゃないですか。
せっかく曲で盛り上げてるのに、MCで流れを悪くしたり、もっと間を取った方が盛り上がるのに、次の曲にいってしまって、お客さんがついていけなかったりとか。
あっき~
ライブの進め方のフォーマットがなかった時代やったんやね。
エッケ
そういうライブを観た人が「お金を払ってライブを観に行ったのに、演奏がイマイチだった」みたいな書き込みをするようになってたんですよ。
それで、出演するバンドもそういう書き込みを気にして、ライブで縮こまった面白くない演奏をするようになって。
そういう状況やったんで、「オレがライブをやった方がおもろいやん」って気になって、バンドをやりたいと思うようになりました。
あっき~
そうなんや。
エッケ
でも、なかなかバンドが組めなかったんですよ。
理由はいくつかあるんですけど、けいおん!全盛期で、僕と同じくらいの時期にバンドをはじめる人はけいおん!の曲をやりたい人が大半だから、男性ボーカルの需要がないっていう。
(男性ボーカルのアニソンで)やれる曲ってなると、90年代のテクニカルなアニソンになるんですよ。
そういう難しい曲を弾ける人たちはすでにバンドを組んでるから、一緒に演奏する機会もなくて。
全然メンバーが集まらなかった、結局丸2年くらいかかりましたね。
ライブができるようになるまで。
あっき~
よく2年も腐らずにメンバー集めができたね。
エッケ
定期的にセッションとか、いろんなことを誘ってくれる人がいたり、ライブイベントが定期的に開催されてたんで、ライブを観に行ったりしてましたね。
ステージを眺めながら「ぼくがライブするなら(ライブの流れを)こういうふうにするのにな」って考えたりしてました。
あっき~
はじめてライブに出たときはどんなバンドやったの?
エッケ
最初から変なバンドやったんですよ。
ドラマーが「フロントマンをやってみたいなー」って言いだして「じゃあ、スネアを持って(ステージの)前に出てきたら?」って話になって。
最後の曲はボーカルとドラマーがステージの前に並んで、演奏したりするっていう、そんなライブでした。
そのときのライブをのせさんが観てくれてたんですよ。
それで、のせさんが気に入ってくれて、祇園SILVER WINGSで主催してた「ダッシュ!」っていうイベントに誘ってもらうようになってから、定期的にライブをさせてもらっていました。
のせさん自身、演奏というより「エンターテイメントとしてのライブ」っていうのを重視してる、と思うんですよ。
「ダッシュ!」に出てたバンドは演奏もそうだけど、ライブの流れを意識した"面白い"ライブをする人たちが多かったから、自分が出ないライブのときも、観に行ってましたね。
あっき~
自分がライブに出るより前から、ライブの流れを意識してたわけよね。
そういうふうに考える視点はどういうところから身についたの?
エッケ
うちの家族は典型的な関西の家族なんですよ。
話にオチがなかったら、「え、(その話の)オチは?」って突っ込まれたり。
話を振ったのに、ボケへんかったら「なんでそのタイミングでボケへんの」とか、平気で言われるんで。
(吉本の)新喜劇を日常的にやってるような家族なんですよ。
そんな家族なので、その場の"空気"や"流れ"を意識することを強制的にやらされてたのかもしれないです。
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次回に続きます。
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