トロンボーンとホルン経験者がホルンの難しさを語ります!その④

みなさんこんにちは!今回はホルンの音域について記事を書いていきます。
ホルンの担当する音域もこの楽器の難しさに直結します。興味のある方は是非最後まで読んでくださいね~

ホルンは中音楽器でトロンボーンとトランペットの間の音域を担当するとよく言われます。ただこれだけはピンとこない方も多いので他の金管楽器と比較してみようと思います。比較対象が金管楽器のため金管の話が多くなりますがご了承ください!

まずホルンは出せる音域が非常に広いです。音を鳴らすだけならチューバの音域からトランペットの高音域まで鳴らせます。 ・・・が実際曲では低音域の音はそこまで出ずどちらかというと高音域を担当する事が多いです(私の体感の話にはなりますが)他の楽器でも高音域は出てきますがホルンは高音域の出現頻度が他の楽器に比べて高いです。下記の楽譜を見てください。


各金管楽器奏者はご自身の担当楽器の音符を見てほしいのですが、この音をみると少し身構えませんか?上の「G」のですがこの音は金管楽器で音を外す確率がグッと上がるボーダーラインの音になります。高音域のため音を当てるのも難しくなりますし少し気を抜けば1音下の「F」の音が鳴ってしまいます。この話を聞いて腕自慢の方なら「別にGの音ぐらい余裕だぜ!」という人もいるでしょう。
ただホルンの難しいところはこの「G」から上の「ハイD」ぐらいの音が当たり前のようにでてきて1stの楽譜ではハーモニーでも連発して出てきます(ハイBの伸ばしや刻みなど日常茶飯事です)私の経験上トロンボーンのハーモニーは高くても大体Fの音でG~Bの伸ばしはあまりなかった記憶があります。高音域が連続することによって唇がバテて狙った音が当たらずミスに繋がります。ホルン奏者は日々高音域と闘っているのです!

「ホルンはマウスピースも小さいし高音域を出すのは簡単では?」と思う人もいると思います。同じ中音楽器のトロンボーンとユーフォニウムと比較すると私の体験上確かにホルンの方が高音域を出しやすいですが、倍音列は同じなため狙った音を出す難しさはさほど変わりません。唇のバテ具合も同じようにバテます。むしろ前回の記事でも紹介したようにホルンという楽器はコントロールが非常に難しいため音を当てたとしても次は音程や少し気を抜けば音が裏返ったりと非常に神経を使います。

トランペットと比べてはどうでしょうか?ある程度のレベルのトランペット奏者がホルンを吹けばハイDぐらいまでなら楽に鳴らせると思います。ただ音の強弱を付けたり正しい音程で吹けるかと言われればどうでしょうか。音を単発で出す事はできると思いますがピアノで正確な高音を出したり狙った音をミスらず当てるといった細かい動きになってくるとおそらくできないでしょう。楽器のコントロールは金管楽器の中で群を抜いて難しいです。
ただ唇のバテやすさという点ではトランペットが飛びぬけてバテやすいと個人的には思います。

このようにホルンの難しい要素の一つとして「受け持つ音域に高い」と私は考えます。

次の記事では曲のフレーズを用いてホルンの難しさを書いていきます!
それでは!


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