情報過多時代に必要な『騙されない力』【今日の余録】
ハリウッドサインの山火事。SNSに投稿された衝撃的な画像は、生成AIによるフェイク画像だった。
スマホを手に取れば、世界中の情報が瞬時に手に入る時代。しかし、その便利さと引き換えに、新たな課題に直面している。情報過多、いわゆる「情報オーバーロード」の時代における、情報の真偽を見極める力だ。
特に生成AI技術の発展により、誰でも本物そっくりの動画や画像を作れるようになった。SNSには、日々膨大な情報が流れ込み、それらが本物なのか偽物なのか、判断するのが一層難しくなっている。
厄介なのは、デマ情報でも繰り返し目にするうちに、いつの間にか「本当のこと」のように感じてしまう点だ。正しい情報が存在していても、情報の洪水の中に埋もれてしまうこともある。そして、あまりに多くの情報に触れすぎると、かえって正しい判断ができなくなるのが人間だ。
特に注意したいのは、SNSでの不確かな情報の広がり方だ。直感的に「悪い」と感じられる話題は、その真偽が定かでなくても拡散されやすい。そして多くの人が目にした結果、「正義の鉄槌」を振り下ろそうとする人たちも次第に増えていく。場合によっては制御不能な暴力にも見え、これが果たして健全な社会だろうかと考えさせられる。
災害時のデマ情報への警戒はもちろんだが、それ以上に大切なのは、日常的に触れるさまざまな情報に対し、冷静な判断力を持ち続けること。
「あの人が言っているから正しい」というのも通用しないこともあるので、自分自身で情報の裏を取って判断したほうがいい。
情報技術は日々進化を続けている。その恩恵を受けながらも、騙されない力を身につけることこそが、これからの時代を生きる私たちに求められているのだ。
と考えると、意外に面倒くさい世の中になっているのかもしれない😇