『クロニクル』 感想 ※ネタバレあり
高校生三人組が超能力手に入れてスゲー!って映画。
青春映画の傑作。
物凄い念動力を持つ若者を描いたSF映画であり、思春期の少年のとても脆く傷つきやすい心が友情や家庭問題といった事象に揺れ動く様を描いた青春映画でもある。
主役であるアンドリューが、自分をビデオカメラで撮影するシーンが何度か出てくるが、初めとラスト付近でのその変わりようが印象的。
冒頭では、自室の鏡に映った姿で、後半では宙に浮く何台ものスマホやiPadなどに変わる。
アンドリューは、空中で下界を見下ろす自分のその姿を撮影する。
本当の自分の姿を探していたアンドリューが、母親の「あなたは強い」というセリフを受けてから見つけた自分を何台もの他人のカメラ(しかも世界へすぐに発信できる)で見てもらおうとするその行為は、彼のたどり着いた一つの答えみたいに思えました。とても悲劇だし間違ってるんですけど。
ラスト、何度も空を飛ぼうとするアンドリューを、マットが文字通り、地面に打ち付けるシーンが泣けました。
俺の側にいろ、という声が聞こえてきそうで。
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