多摩動物公園に行った話 1
妻が「動物園か水族館に行こう」と言うのである。
正直な話、もう寒いし面倒だしお金はかかるし、動物園にも水族館にも行きたくはなく、家でドラクエ10をしていたかったのだが、夫婦関係を円滑にさせるためにも、「いいね、動物園とか水族館。すごく良いアイデアと思う」と応える。
でも本心は、せっかく行くのなら水族館にしたいな、寒いのを避けられるし、動物園は臭いからな。と、思っていたのだけれど、ふと、今自分が書こうとしている作品が、動物が出てくるものだったため、どうせなら作品の参考になるものを、と思い、「多摩動物公園に行こうか」となったので、早速出かけてきた。
JRとモノレールを乗り継いでこの駅前に降り立つなり、俺のテンションは最高潮。
「うわー凄い! 象がお出迎えだ! これは早く会いに行かねば!」と、同時に正午の鐘が鳴り響く。
ワクワクが止まらない。
で、園内に入るなりマップをゲットし、どういうルートで回るかを検討。
左回りに園内を攻めよう、と、方針は決まるが同時に、内心「これ、一日で回れるのか? それとも、思ってたより狭いのかな?」と思いながら左ルートのタンチョウ、ワシミミズクのいるルートへ歩く。
まずは特に珍しくもない鳥類を見ながら、「いきなりライオンとか見せたら心臓に悪いから最初の方はジャブから入る配置になってるのかな」とか思いながら、坂道を登って行く。
途中の看板に、「これ、遠藤さんのキャラじゃねえか?」と訝ながらも坂道を登る。ちょっとしたハイキング気分。
途中、全く動物が居ない山路を登りながら、「動物園に来たのに動物が見れないとは」と呆れつつもどんどん登って行くと、やがて広大な施設が見えて来た。
そこは狼ゾーンで、「狼! 見たい!」と意気込む我々を、あざ笑うように、狼は施設の中に入っていて見られませんでした。正確には屋内の檻の奥で寝そべる狼を何頭か見られたんだけど、そうじゃないって感じ。
その後、施設をぐるりと回りながら、モウコノウマなど見ながら歩いてると、広大な施設の隅、昼寝をしている狼を発見できた。
おいおいどうした、気持ち良さそうに昼寝してるなあ、と思いながら、動いてるところ見たかったなあ、と思いながらオランウータン舎へ移動。
そこで縦横無尽に動くオランウータンを見ながら、すげえすげえと感嘆。
本当はオランウータンの空中歩行をすごく楽しみにしていたのだか、冬場はやってないらしい。残念!
で、さらに山路を登り、誰が見るのか? と疑問の、山頂にあるカワセミを見に行く。
本当はカワセミ別に見なても良いんじゃないか? と妻と相談する。「カワセミなんて珍しくもないし見なくて良い」と主張する妻に、多摩動物公園で一番高い場所だし、見なくちゃカワセミがかわいそう! と、ごり押しして見に行く。
なんだよこのポップ。
カワセミ舎の飼育委員の人は、基本的にふざけてるな、と思いました。
苦笑いでカワセミ舎を後にし、ワラビーとコアラを見に行くことに……
続く
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