石垣島日記 その2
なお、この日記は「書こう」と思った順番に書かれているため、時系列がバラバラです。
だから、今日の更新分は、その1よりも前の日にちとなっております。
『それでも町は廻っている』と同じシステムを取り入れてる、とお考えください。もしくは『ブルーバレンタイン』。
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6/某日
二日酔いの頭をふらつく体の上に乗せ、昼前に羽田空港へ向かう。
立ち食いの讃岐うどんを食べようか迷うが、「これからたらふく八重山そばを食べるのだから」と、麺類を避ける。
では、一体何を食べようか、と迷うのだが、マクドナルドというのも面白みがないし、カレーというのも二日酔いの胃腸には少し重い。寿司というのも贅沢が過ぎるものだし、カツ丼もボリュームがあり過ぎる。
と、ウロウロ迷っているうちに搭乗時間になる。
「まあ、那覇空港で一度トランジットがあって一時間くらい空港ですごすのだから、そこで何か食べれば良いか」と、何も食べないという選択をして、飛行機に乗り込む。
ANAの機内誌が面白かったので、持ち帰ろうと鞄に詰め、ベルト着用のランプが消えたと同時にiPadを取り出す。
飛行機の中では、『逆転裁判』をやることにしている。
ことにしている、って別に勝手にすればいいし、義務でも仕事でもなんでもないのだけれど、三年前、一人で石垣島に行った時に、大型の台風が直撃してさすがに外に出られなくなった日があり、あまりにもすることがなくて、iPadにアプリを幾つか購入してダウンロードしたのだ。
その中に『逆転裁判』があった。
実はDSで4までクリアしていたのだけれど、その時アプリがセールか何かやってて、シリーズの1〜3まで入っている割には安かったので買ってしまったのだ。
『逆転裁判』をクリアしたのももう随分前で、幾つかのエピソードは忘れてしまっていたけれど、とにかく楽しかったし名作だと感動していたので「名作はいつでも手元に置いておきたいものである」と、DSのソフトはクリアと同時に売り払った過去のことなどすっかり棚に上げて、成金の偽物(最悪)みたいなことを思いながら購入したのだ。
で、手元に置いたはいいのだが、中々実際にやろうという気が起こらず(犯人とかトリックとか結構覚えてた)、その台風の日以外は触ることがなかった。
で、東京に帰る飛行機の中で「暇だな」と思ったとき、「『逆転裁判』があるじゃないか」と気付いたのだ。
その時以来、飛行機に乗る時は『逆転裁判』をプレイすることにしているのだが、飛行機に乗ることなんか年に2度くらいしかないので、購入してから三年経つのに、今だに『逆転裁判1』の第五話「蘇る逆転」の序盤です。
まだ『逆転裁判2』も『3』も残っているのに。どれだけ楽しませてくれるんだよ。
全部クリアする頃にはきっと『大逆転裁判』のアプリが発売されているのではないだろうか?
もしくは何故かアプリ版が現在スルーされている『逆転裁判4』が、アプリとして発売されてるかも?
というわけで『逆転裁判』を異議あり異議あり楽しんでいるとあっという間に那覇空港に到着。
ANAからANAの乗り換えのため、空港内から出ることもなく、一時間くらい待つことに。
早速、沖縄そばを売っている空港内のお店へ。
ここでふと、ここの沖縄そば、あまり美味しくなかったような? と思い出す。
勿論空港内にある簡単なキッチンで、カウンターで立ち食いするようなお店に味を求めてどうする、という思いもあるし、思い出ではあまり美味しくなかったかもしれないが、それは気のせいで、本当はすごく美味しいのかもしれない、とも思ったのだが、「貴重な沖縄でのそばの一食目を失敗したくないな」と考え、慎重に行動して、ここでは食べないことに。
この時点で15時を過ぎており、朝から何も食べてないのでかなりお腹は空いていたのだが、「石垣空港の八重山そば屋さんは美味しかった記憶がある。そこで食べよう。どうせあと一時間ちょっとだし」と決め、空港内の充電ポイントで『逆転裁判』の続きをプレイ。
御剣怜侍がどうなってしまうのか、気が気でなかったのだ。
そして再び飛行機は空へ上昇。
そしてすぐに下降。
那覇空港から石垣島に行ったことある人は体験したと思うのですが、石垣島くらいの距離だと、高度を上げてから飛んでる暇がなくて、上げたと思ったらもう下げ始めないと、行き過ぎてしまうのです。
↗︎↘︎ 本当こんな感じ。
フライト時間は四十分くらいなので、『逆転裁判』やってる時間はほとんどあない!
そして17時過ぎに新石垣空港到着。
この新しい空港名が何度聞いても覚えられない。
ぱいぬしま空港で、南ぬ島空港と書く。読んで時のごとく南の島の空港というのを方言で言ってるだけなんだけど、どうしても「美ら海空港」が先に出てきて邪魔をしてしまう。
そんな空港は存在せず、水族館とごっちゃになってるだけ。
しかし、長年のこの悩みは、後に『きいやま商店』というバンドが解消してくれるのだが、この時点での俺にはまだまだ先の話。
で、南ぬ島空港の中の八重山そば屋さんでそばを食べよう! お腹空いたし!
と思って、カウンターに行く前に先に石垣島に着いていた妻に電話をすると「もうご飯の用意を始めてるよ」との事。
え? もう?
と思ったが、飛行機の到着時間は告げていたし、これからバスに乗って家まで行くのに更に四十分くらいかかるので、家に着く頃は18時くらいになるわけで、晩ご飯のタイミングとしてはベストな時間なのだ。
更に「八重山そばも作るよ」とも。
四十分後に家の食卓で八重山そばを食べるのに、今空港で八重山そばを食べる理由があるだろうか?
お腹が空き過ぎてる。
うん、それは確かに立派な理由だが、だったらせめてもう少し軽い、そば以外のもの食べればいいんじゃない? 肉まん一個、的な。
しかし南ぬ島空港には肉まんなど売っていなかったため、俺は空腹をなんとか克服しようとバス乗り場へ向かった。
みなさん、何も食べるものがない時、空腹をどうやって克服するか知ってますか?
ひたすら耐える、です。
「空腹こそ最高の隠し味」みたいに少し間違えて覚えた格言を何度も心の中で繰り返しながら、窓の外の風景に思いを馳せるのみです。
こんなことなら羽田空港で讃岐うどん食べときゃ良かったんだよ!
バスは終点のバスターミナルに到着。
そこから家までは歩いて十分といったところ。
道すがら、石垣島に初めて出来たファミリーマートを見て「本当に出来てる。ファミチキ食べたい」と、実際に声に出しながら通り過ぎ、なんとか家に到着。
食卓には既に妻の料理が並んでいました。
羽田空港で讃岐うどん食べなくて良かった!
ペロリと平らげ、ビールを飲み、風呂上がりに石垣島で作られてる乳酸飲料マリーブ(内容量が473ml!)を飲み、さて今日は寝るか、と持ち帰ってきたANAの機内誌をペラペラめくっていると。
ミレニアム・ファルコンはANAが所有しているという事実を知って驚愕。
思わず写真に撮ってツイートしたけど、殆ど拡散もされず、後日、同じ機内誌を読んだ他の人が写真に撮ってツイートしてきた奴が、俺のタイムラインにリツイートされてきた。
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