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土台レシピ3 「野菜のオイル煮」

「レシピに頼らず、1.2種類の食材で作る。」
これは素描料理の基本的の考え方です。

土台を覚えて、あとは自由に。
レシピありき→食材ありき、になるので、レシピのために材料を揃えるのではなく、冷蔵庫にある「余った食材」で料理ができるようになります。

今までnoteに公開している「土台2・ルー」は、パスタや野菜などの食材1〜2種類あればグラタンが作れますし、「土台1・醤油ラーメンスープ」も、ひとつ食材があれば、それをトッピングにできます。

「こうでなきゃダメ、これじゃないとダメ」という考えを捨て、「これもいける、あれもおいしそう」に切り替えることが大切。冒険しすぎてたまに失敗することもあるかもしれませんけれど、料理を向上させていくのに必要な行程です。失敗を恐れずに、大いに台所で’理科の実験’をしてください。大丈夫。土台レシピがあるから、ひどく失敗することはまずありません。

結局、料理を自由にしていくことは、自分を自由にしていくことですね。

素描料理の約束ごと
簡素に
飾らず
余計なことをせず
自由に
(冷凍食品やインスタントに頼らず)自分の手を使って
「自分の料理」を形づくる。

料理に正解もルールもありません。自分で答えを見つけていくのが、本来の料理のあり方です。
誰かのレシピを真似するのではなく、自分で自分の料理を創作していく。その土台となるのが素描料理であり、「土台レシピ」ですので、ぜひ、活用してください。

難しい料理に挑戦してヘトヘトになるのではなく、シンプルにまず一汁一菜。ごはんひとつ、味噌汁ひとつ、おかずひとつを丁寧に料理していく。そうすると今まで見えていなかったことが見えてきます。
今までちゃんと味を見ていなかったな。
だしを替えただけで味がこんなにおいしくなるんだ。
いつもと違う食材で作ったらびっくりするほどおいしかった。
など、台所で小さな発見すること素描することだし、あんなに嫌だった料理が面白くなってくるはずです。

信州のニンニク
photo: Satoko Noguchi

さて、今日の土台料理は「野菜のオイル煮」。ニンニクと塩で味つけしたシンプルな料理です。スペインの「アヒージョ」に似ていますが、オリーブオイルの量は少なめ、ニンニクは炒めません。材料を鍋に入れて火を入れるだけなので、ものぐさにも作れる料理です。

野菜のオイル煮の作り方
野菜1〜2種類 両手にいっぱい
(今回は芽キャベツを使用)
オリーブオイル 大さじ3〜4
自然塩 ひとつまみ
(’ひとつまみ’は小指以外の指でつまんだ量で、小さじ1/4程度の量。)
にんにく ひとかけ
(包丁の腹で潰してから粗みじん)
水大さじ2〜3
(野菜によって量は変わる)

1.鍋に野菜を入れる。
*鍋は土鍋(下記の画像参照)、鋳物ホーロー鍋、ステンレスなどの鍋を使う。蓋は必ずしも密閉されていなくてもよい。その分、水分の減りが早いので、途中で足す。

いつも使っている煮込鍋「茶坊主

2.オリーブオイル、塩、にんにく、水を加え、蓋をして火をつける。

全部の材料を入れて煮込む

3.沸騰したら弱めの中火にし、しばらく蒸し煮する。途中で1,2度、蓋を開けて混ぜる。*芽キャベツだったら4,5分でやわらかくなる。野菜によって煮る時間は違うが、茹で時間と同じぐらいを目安とする。途中で水がなくなったら大さじ1ほど足す。仕上がったときに、水は残っていない状態にするので、水を入れすぎないようにする。

途中で1,2度混ぜる

4.野菜がやわらかくなったら蓋を取り、水が残っているようだったら火を強め、水分を飛ばす。
5.味をチェックし、塩味が足りないようだったら塩を足して出来上がり。

水分を飛ばして仕上げる

大抵の野菜が使えます。私がオイル煮で使う野菜は、
・ジャガイモ(ローズマリーを入れることもある)
・カブ(仕上げにカブの葉を入れて)
・ブロッコリー
・菜の花
・セロリ(ジャガイモと一緒に作ることもある)
・キノコ(アヒージョ的に)
・パプリカ
・ズッキーニ
・蓮根(仕上げに醤油を垂らす)
・芽キャベツ(冬限定)
など。

ポイント
オイルで蒸し煮するようなイメージで。水はできるだけ少なくし、オイルだけが最後に残るように仕上げる。
自然塩を使う。

芽キャベツのオイル煮

野菜によって蒸し煮する時間は変わりますので、途中で混ぜながら硬さをチェックしてください。
一度にたくさん作ろうとするとストレスになるので、まずは「両手いっぱい」ぐらいの量を作ってみてください。感覚を掴んだら、あとは自由に量や種類を増やしていきます。

「楽に作れる」ということが料理には大事。
まずはひとつの野菜がこんな風においしくなることを知ることからはじめてください。


この料理にオススメの土鍋


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