邦楽大ブレイク前夜
お久しぶりですがくとです。今回は
「世界が邦楽に魅了されるときは近い」
というテーマでお話していきます。
KPOPのブレイクがもたらしたもの
「日本のアーティストは海外受けしない」
と、時代を問わずよく言われています。
しかし、私は現在は状況が変わってきたと考えています。
まず結論から言わせていただきますが、KPOPのブレイクは今後の音楽史において大きな意味を持つと考えています。
1930年代以降の音楽市場というのは、基本的に黒人音楽の延長線上にありました。
ロックンロール、R&B、ポップス。この3つ全てが黒人音楽から誕生したものです。黒人音楽をアレンジし、昇華させていったのが白人たちでもあります。
勿論、その影響で世界的アーティストというのは基本的に白人か黒人です。
※坂本九『Sukiyaki』などの例外はありますが。
そして、そんな状況を覆すいわば『革命』が起きました。2017年頃にKPOPが日本を始めとしたアジア圏だけではなく、欧米でも大ブレイクを果たします。
『BTS』旋風は凄まじく、彼らは現在に至るまで米ビルボードの首位を幾度にも渡り制覇しています。
彼らのヒットによってKPOPは世界の音楽市場で不動の地位を築きました。
これはまさしく
「初めて黄色人種が音楽市場のトップに立った瞬間」
と言えるでしょう。
同時に「英語詞でないと海外では売れない」ということが真っ赤なウソである、ということも彼らが証明したのです。
さて、これがどのように未来の邦楽に影響を与えるのでしょうか。
世界が邦楽に魅了されるとき
私はテーマに「世界が邦楽に魅了されるときは近い」という言葉を綴りました。
KPOPは確かに質が高い音楽が多いですが、西洋ポップスの要素が大半を占めており「アジア人・韓国人だからこそできる音楽」ではないと私は感じています。
では、なぜ邦楽がそろそろ世界でブレイクすると思っているのか。
それは「邦楽の独自性の高さ」にあります。
これは歴史を見ればわかります。
1937年、つまり太平洋戦争の火蓋が切られる直前に『山寺の和尚さん』という楽曲が中野忠晴氏歌唱で発売されます。
この曲を作曲しているのは『東京ブギウギ』や『銀座カンカン娘』などを代表作に持ち、戦前・戦後の邦楽ポップスを牽引してきた服部良一氏です。
現在ではこの曲は童謡として広く親しまれていますが、私はこの曲にJPOPのルーツがあると考えています。
『みのミュージック』というYoutubeチャンネルの動画を引用させていただきます。
イントロはかなり和的な雰囲気が漂っています。JPOPはよく『洋楽の二番煎じ』などと言われますが、決してそうではないのがよくわかりますね。
ですが、間奏では西洋ポップスやジャズの影響を色濃く受けたと思われる場所が多々あり、日本ポップスと西洋ポップスの融合に成功した初めての音楽と言えるのではないでしょうか。
我が国の伝統音楽から受け継がれてきたリズムや、どこかおどろおどろしい雰囲気が漂う歌詞。
そして、海外の音楽の良いところを取り入れ自分たちのものにしていく。
これこそ『世界に邦楽が広まるための大原則』ではないでしょうか。
現在、西洋のBillboardチャートは大半をHIPHOPが占めており、日本ほどの幅の広さはないということが伺えます。
そこで、我が国の伝統と西洋の音楽をミクスチャーした音楽は西洋人にとっては『聞いたことのない、全く新しい音楽』となるのです。
今回はここまでです。
次回は『邦楽を世界に広める二人のキーパーソン』というテーマでお話していきます。
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