自分の推理力が高いと勝手に思っている話

STRUGGLEの2話を早く書け

と思いながら今回の文章を記入しています。

 小説を書く技能とは別に、小話を書く技能を磨いておきたいと思っています。そうすれば、面白い文章や言い回しができるのではないかと考えております。

 さて、読者の皆様は、ミステリーはお好きでしょうか?
 私は、好きか嫌いかの二択で答えるなら好きです。こういう回りくどい言い方をしているのは、真剣にミステリーを愛してやまない方ほどの好きという感情を持っていないからです。学生時代に何冊か買って読み耽っていた程度にはミステリーは好きですが、ガチなファンほどじゃないという保険ですね。
 特に自分が好きなミステリー作品は、米澤穂信氏の古典部シリーズ「氷菓」です。アニメ化する前に書店で見つけて当時発売されていた最新作の「遠まわりする雛」まで一気に読みました。その後アニメ化が発表され、ブルーレイディスクを全巻買いました。

 話が逸れましたが、自分はミステリーが好きな人種であるとは思います。得意ということはありませんが、折木奉太郎の推理力に憧れる時期もありました。そんな自分の推理力が高いと思えた出来事が何度かありましたので、綴りたいと思います。


 今から2年前の出来事だったと思います。私の親友の叔父さん(マスター)が経営しているスナックに遊びに行った時のことです。そのスナックに行くと、自分は初対面だけどマスターは知っている人と相席して飲むことがありました。自分は下戸なのでお酒は飲みませんが、話し相手くらいはしていました。
 その時話していたのは自分よりも20近く年上の女性だったと思います。1対1で飲んでいたわけではなく、自分の他に、私の職場の先輩もいました。そこで話題に出たのが、その女性の仕事でした。「自分からは教えないけど当てたら教えてあげる」と言われました。
 そういうの嫌いじゃないです。心の中のコナンが眼鏡を光らせました。
 しかし私はコナンでも、折木奉太郎でも、金田一少年でも、燈馬想でもないのでその女性の仕草や癖、体格等の情報から答えを導くことはできません。そこでヒントをもらうことにしました。
「ヒントは『煙』」
 その女性は一言そう言いました。自分も先輩も他のお客さんも考えました。しかしながら、周りはお酒で飲んでいる人たちです。自分が一番頭が回りました。
「JTですか」
「え? なんでわかったの?」
 ヒントくれたじゃん。
 そう、私はたった一つのヒントで答えを導けました。ちょっと誇らしく思いました。
 煙と聞いて、最初に浮かんだのは煙突でした。ただ、それがどんな仕事を指すかまでは不透明です。銭湯の番頭さんや、工場で働いている場合もありますが、具体的な仕事を指すヒントにはならないと思いました。銭湯ならどこの銭湯なのか、工場ならなんの工場なのかという話になってしまうので、ヒントがヒント足り得ないと思ったのです。それで煙突から連想してタバコの絵が浮かび、タバコといえばJTしかないと思ったので、そう答えたのです。

 これが自分の推理力の高さを実感したエピソードのうちの一つになります。そんなに凄い話ではないのですが、ひらめきが冴えていた瞬間でしたので強く記憶に刻まれております。


 覚えているエピソードは3つあるのですが、3つ目は結果しか覚えておらず過程等忘れてしまいましたので、次で最後の話になります。

 結果から話すと「職場の後輩の免許証を見つけた話」になります。
 その後輩は2年目でした。私の職場は車を運転することがあります(特に10月頃になると外勤が多くなる印象があります)。2年目の後輩もそうでした。しかし、数日前に運転してからその日気づいたときには免許が見当たらないというのです(後輩はバス通勤のため、免許を使うのは職場くらいでした)。
 周りの席の人たちが「机の中は?」「カバンの中は?」と色々言います。そのどこにも無いわけです。
 私はぼんやりと、多分外勤服の上着のポケットだろうな、と思っていました。これは後輩の癖を知っていたとかそういうのではなく、自分だったら上着のポケットに入れるだろうなと思ったことと普段運転しない人なら上着はそのまま脱ぐ(ポケットのものをわざわざ出さない)と思ったからでした。一応、その後輩にみんながあそこはどうだここはどうだと言っているのに紛れて「上着のポケットは?」と言ったのですが聞こえておりませんでした。代わりにさっきのエピソードに出てきた先輩が言い、その言葉通りありました。先輩のおかげで見つかったことになってしまいました。
 つまり、このエピソードの最初に書いた「後輩の免許証を見つけた話」というのは、事実として知られているのは「先輩が見つけた話」となっているのです。とほほ。それが少し悔しいのでここに残しておきます。
 皆様には是非、真実は「春巻きが後輩の免許を見つけた」と覚えてください。


 二つのエピソードだけでは推理力の高さを客観視に示せるとは思いません。これはあくまでも自分が勝手に思い込んでいる話です。それでも、また何かを見つけたり当てることができれば語りたいと思いました。血生臭い事件以外でその願いが叶うことを祈っております。

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